鳥山明の新連載『銀河パトロール ジャコ』:全盛期の『ドラゴンボール』は読んでいたが。

漫画とテレビアニメが同時進行した鳥山明の『ドラゴンボール』の全盛期には、小中学生がドラゴンボールを読むために週刊少年ジャンプをこぞって買う社会現象にもなり、その後には各国の言葉に翻訳されて世界展開する流れも生まれた。

鳥山明氏、13年ぶり新連載決定 タイトルは『銀河パトロール ジャコ』

鳥山明は日本の漫画・アニメが世界でも通用するという『ジャパニメーション』の先駆けになった作家でもあり、RPGの『ドラゴンクエストシリーズ』のモンスターのイラスト作成も手がけて、スライムやドラキー、さまよう鎧など多くのポピュラーなモンスターの典型的なデザイン(造形)を確立したりもした。

当時は、モンスターのリアルな造形や雰囲気を売りにする『ファイナルファンタジー』とは違って、『ドラゴンクエスト』にはアニメ的なイラストの親しみやすさやモンスターをはじめとするキャラの確立(キャラ立ちの魅力)があったように思う。

『ドラゴンボール』が世界であまりに売れすぎてしまったために、鳥山明のそれ以降の作品の存在感はどうしても薄くなりがちではある。週刊ジャンプの看板作品を延命する意図もあってか、フリーザ編以降のドラゴンボールは世界観や人物相関がぐだぐだになってしまった観もあるが、魔人ブウとかゴテンクスとかそういった蛇足部分が映画版での焼き直しに生かされていたりもする。

女性の場合には、『ドラゴンボール』の本当の初期の頃の話のほうが好きという人も多く、画力が上がってシリアスな格闘漫画としての色彩を強めてきた『天下一武闘会』当たりから、『戦闘力の強さ』をひたすらに競い合う男性的な趣味嗜好についていけなくなったという意見もあるようだ。孫悟空がカカロットという戦闘種族のサイヤ人(宇宙人)であることが明らかとなり、地球最強の孫悟空とピッコロが組んでラディッツを倒し、ナッパとベジータに対抗するために各自が更に戦闘力を高めるための修行に励むというようなストーリー展開は如何にも少年が好みそうなストーリー展開ではある。

今は漫画雑誌を読むことがなくなったので、『SAND LAND』や『KINTOKI-金目族のトキ-』も読んだことはないのだが、現状では漫画の絵のトレンドも大きく変わってきているので、雑誌内での人気を維持して長期連載につなげていくことは難しいかもしれない。

しかし、漫画・アニメのコンテンツビジネスでの極端な成功を収めた鳥山明が、まだ自分の作品を世の中に出していきたいという創作意欲を維持していることは凄いと思う。収入にこだわらず、自分のペースで自分が本当に書きたいキャラや作品を自由に描きやすくなったメリットもあると思うが、『銀河パトロール ジャコ』の執筆も頑張ってほしいと思う。