SMAP解散騒動についての雑感:SMAPレベルの芸能人でも事務所に逆らって個人で仕事を得続けることは難しい

SMAP解散騒動は『ジャニーズ事務所の匙加減』によって、タレントがどれだけ個人としての知名度・長年の実績があっても、芸能活動やテレビ露出から干されかねない陰湿な力関係を表に出した。SMAPレベルなら非テレビの舞台・営業は幾らでもあるだろうが、テレビに映らなければ世間一般での商品価値は低下していく。

一世を風靡していた俳優や歌手が、事務所からの独立などのトラブルによって、人気・売上が低下したわけでなくても、突然何の説明もなくテレビ露出が無くなり、新曲・新番組・ドラマなどの宣伝も為されなくなる前例は多く、ジャニーズ事務所も過去に『所属タレントの忠誠心』を試す見せしめ的な制裁を行使してきた。

木村拓哉と4人が『ジャニーズ事務所(現経営陣)への忠誠心の示し方』で異なる態度を示して、木村拓哉以外の4人が『主人の手を噛んだ裏切り者・謝罪して出戻りを認められる屈辱』の位置づけを与えられたのは、事務所からすれば4人に賞罰のオペラント条件づけを与えたことになるがSMAPとしてはイメージダウンだろう。

報道では、SMAP専任の辣腕マネージャーI氏が独立を画策して失敗した図式となっているが、その背景には高齢になった現経営陣が自らの娘に経営権を継承させたい思惑があり、I氏の娘への忠誠心を疑ったからともいう。まるで秀吉・秀頼と家康の図式だが、年齢差を考えれば鳴かぬなら鳴くまで待とうでも良かったのでは…w

芸能界において隠然たる影響力を行使するジャニーズ事務所だが、経営内部はジャニー喜多川とメリー喜多川の姉弟のワンマン経営が罷り通ってきた分かりやすい同族企業ですね。しかし、人の命と活力は有限であり、年齢が80代後半にもなれば、その健康と意志の継続性に陰りが見え、子・孫世代に万全の配慮をしたい人情に揺れるものだろう。

スポンサーリンク