信頼できない知人とお金を貸し借りするリスク、 『薔薇の名前』のウンベルト・エーコが死去

加古川市のアルバイト女性殺人や入院中に知り合った40男に大学生が殺された事件では、共に『約100万の金を貸した側』が返済を求め殺されている。後ろ楯のない人が金を貸す場合はよほど信頼できる相手でないと『徴収不能と逆恨みのリスク』がある。善意で金を貸して、その金が返済されないどころか殺されるのはバカらしいことだが、殺人では結構多い動機である。

金貸しは返せない相手に無理矢理に返済を求めて、執拗な督促と恫喝で追い込む悪徳なイメージが強いが、貸し手が強いのは『相手に返せる能力・返す意思』があり、『逆ギレの暴力・無視で踏み倒されない実力や後ろ楯』があったり裏切りも納得できる深い関係がある場合に限られる。個人間では徴収力や強制力を甘く見られやすい。

女性が単独で人間性を信頼できないチンピラのようなまともな収入源・想像力を期待できない感じの知人男に100万の金を貸したとして、相手が約束通りに返してくれるかは定かではなく、もしも返してくれない場合の催促の方法を間違えば最悪命を落とす。男性・弁護士の第三者を立ち会わせ、人通りのある所で交渉するのが無難だろう。

『薔薇の名前』『フーコーの振り子』などで知られるイタリアの作家ウンベルト・エーコががんで亡くなったようだ。触りしか読んでないが哲学の記号論の考察をして、言語は単語そのものが意味を持つのではなく、文脈・関係における使用によって意味が解釈されるというウィトゲンシュタインの言語ゲームのような着想をしたというのが印象に残っている。

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