吉田修一原作+李相日監督の映画『怒り』の公開が楽しみ:妻夫木聡・松山ケンイチ・宮崎あおいらのキャストも良い

吉田修一と李相日の『悪人』は地方の若者の閉塞やネットの出会い、年の差の男女等をテーマにしたコンテンポラリーな作品だった。妻夫木聡・深津絵里・満島ひかりらの演技も良かったが『怒り』も面白そう。

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李相日は『怒り』でも妻夫木聡を起用。良い意味で突出した個性のない普通っぽさのある俳優で、20?30代のどんな役柄・属性も自然にこなす演技の幅がある。森山未來も癖のあるキャラの怪演で存在感が出た。渡辺謙・松山ケンイチ・綾野剛・宮崎あおい・広瀬すずのキャスティングでどんな役に配置されるのか楽しみです。

吉田修一の『悪人』をはじめとする過去の作品はいくつか読んでいるが、『怒り』の原作は読んでいない。現代の世情や風景、懐古、人間関係、社会問題などをさらりと作品のテイストとして取り込む手法が上手く、小説もそれぞれ読み応えがあった。『怒り』はだいぶ先だが4月の邦画は『テラフォーマーズ』でも見に行こうかな。

最近は映画や小説をのんびり鑑賞する暇もないが、また時間ができてきたら、映画の感想などもアップしていきたいと思います。『エベレスト』『バットマンVSスーパーマン』を見た時の予告編では、幾つか面白そうなものもあった。

記事にある『怒り』のあらすじは、『八王子で起こった夫婦殺人事件。現場に“怒”の血文字を残し、顔を整形し、全国に逃亡を続ける犯人の行方は知れず。事件から1年後』とある。整形して逃亡、無人島生活などリンゼイ・アン・ホーカーさんを殺害し長期逃走した市橋達也服役囚の『英国人女性殺人事件』がモチーフのようだ。

被害者はリンゼイさんのような若い外国人女性ではなく夫婦なので、大筋のモチーフを現実の事件から借りてアレンジしていくという近年のミステリー作家に多い手法だ。桐野夏生さんなんかも実際の刑事犯罪や社会問題を題材にしてアレンジする小説の書き方を好む作家だが、ゼロから自分で構想するよりは小説のプロット作りが大幅に効率化できる。

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