現代日本の格差拡大と貧困家庭の増加:再び生まれた親・家庭で格差が開く階級社会化の兆候か

現代は『健康な身体一つで凡人が稼げる手段』がかなり限定され、女性の風俗・男性の土木も大金は稼げない。再び『生まれた家庭・親』によって人生の枠組みや制約が強まる階層化の弊害が出てきた。

「お金貸して」母の無心断れず 生活費稼ぐため風俗店へ

格差社会が階層化社会に進む実感が強まっても、『自助努力でどうとでもなる・環境のせいにするなという自己責任論』が幅を効かせる。だが大学進学・就職・結婚式・持ち家・子育てまで応援してくれ遺産まで残す優しい裕福な親に恵まれた人が、貧者を怠惰・無能と決めつけ自己責任論を説くのは傲慢である。

昔、知人女性の結婚式で格差社会の現実を感じたが、明るくて美人で皆に好かれる花嫁、稼ぎがあり家柄の良いイケメンな花婿、二人には立派な肩書きと経済力を持つ親が控えている。出席者の多くも貧困・格差とは無縁そうな顔ぶれ、現代の社会問題の多くを二人が殆ど意識しなくても良いお膳立てが常にある。

恵まれた環境が当たり前の若者や親たちは、現代の社会問題や貧困層の問題を意識しないというか、そういった現実があると知識として知ってはいるが『自分たちと無縁な問題・関わりのない人』として認識され、その原因も自分の環境要因を否定して能力・努力を強調したい無意識から『本人たちの努力不足』に還元されやすい。

『教養・常識・マナー・所作』に裏打ちされた人間性の高低の評価も、本来は自助努力ではなく階層性・経験の有無の問題だが、環境要因を考慮せずに無知・粗野・非礼が『本人の生まれながらの素質・努力不足』と見なされ人間性まで否定されやすい。階層流動性の低下や学費高騰は、努力が報われるという価値を崩してしまう。

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