『うたプリ』ファンの“年齢拒否”ツイートから、現代のエイジハラスメント(若さ至上主義)やビジュアル重視(見た目の文化)について考える

『エイジハラスメント・ビジュアル主義・仮想現実・ピーターパン症候群(永遠の少年少女)』は現代の現実・心理・サブカルを貫く感受性だがアニメファンの世界で年齢差別しなくてもいいような……。

「30歳以上は痛い・40歳以上は気持ち悪い」とある『うたプリ』ファンの“年齢拒否”ツイートに騒然

現代社会は約20年でネットの普及や標準的なライフデザイン(何歳なら?すべきの適齢期)・同調圧力の崩れで様変わりした。その現れの一つが『年齢相応の趣味・態度・生き方の拡散と多様化』で、『一部のオタク・マニア・子供っぽさ』で切り捨てられないほど、アニメ・芸能・漫画で実年齢を問わないのめり込みが増えた。

『良い年をした大人が漫画・アニメにはまるのはおかしい』は昭和期からあった社会規範や年齢感覚だが、以前の日本では確かに30代以上が『漫画・アニメ・ゲーム』に夢中になるのは例外のマイノリティに過ぎなかった。今は熱中はしないにせよ、30代以上でも漫画やゲーム、流行ものと接点ゼロの人が少数派になりつつある。

生物学的年齢でおじさん・おばさんになっても、主観的年齢がそれに合わせて成熟して老いていくわけではない『(外形的な大人らしさは見せても)気持ちが若いのが普通な時代の面白さ・生きづらさ』が、エイジハラスメントやモラトリアム、成熟困難(大人不在の社会)等の要因となり社会やライフスタイルを流動化させてもいる。

年齢差別しなくてもいいじゃないといいながら、自分が若かった頃を思い起こせば、やはり『同世代の仲間意識・10歳以上年齢が上の人たちとの別世界観』はあっただろう。そこに『私・俺は気持ちは若いしこの作品が好きで詳しいんだから、あなた達の仲間に入れてよ』なノリで来られると困るだろうというのも分かるが。

趣味・文化・好き嫌いは年齢差なく好きにやればいいが、実際にコミュニケーションしたりイベントに連れ立って出かけたりといった関係性では、『年齢・世代ごとのコミュニティの分離』は必然に起こりやすいし、いかなる問題や集まり、関係においても一切年齢を考慮せずにフラットに付き合うことは現実には不可能だろう。

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