特別養護老人ホームの待機者が36.6万人に減少したというが、施設介護の希望者は増え続けている

在宅介護の限界で心中・殺人事件も多く起こっているが、特別養護老人ホームの入所要件を厳しくして見かけの待機者数を減らしても、介護・認知症・貧困・家族疲弊など問題の本質は何ら解決しない。

特養待機者36.6万人に減少 入居要件厳格化が影響か

平均寿命の長期化と家族世帯の人数減少・配偶者(子)の高齢化によって、病気・衰弱・認知症などがありながらも長生きする一人の人間を最期まで介護し面倒を見続けることが、平均的な個人では極めて困難になっている。10年以上献身的に介護しても高齢・病気等で弱れば自分が犯罪者になるリスクまで出てきている。

少し前のワイドショーで、カプセルホテルで何十年間も暮らす(身一つ・掃除や家具も不要で暮らせるので気楽という)70代くらいの爺さんが出ていたが、こんな暮らしでも月額10万以上の年金があって初めて可能である。独居老人・貧困老人の急増などを考えれば、特養並みの負担で終身入れる施設介護のニーズは大きいが。

特養のように要介護度の高い自分で自分の最低限の生活動作もできなくなった高齢者だけを入所させる施設・病院も必要ではあるが、ある程度健康で自立歩行や最低限の生活動作くらいはできる高齢者が入れるグループホームの改良型施設も必要になる。人件費を大幅削減して、高齢者間の互助を機能させるべきだろう。

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