ヤマトのブラック企業めいたパワハラ自殺訴訟:なぜ常軌を逸した暴言暴力が続けられたのか?

通販業界の物流を支える側面からヤマト運輸の報道が多かったが、ブラック企業的なパワハラによる自殺は現代の労働環境の深刻な問題。常軌を逸した罵倒・脅迫は自主退職に追い込む意図があったかも。

「殺してぇな」上司の罵声2時間 自殺遺族、ヤマト提訴

所長を経験した被害者はドライバーへの降格人事を受けているが、この時点で会社は本人から自主退職すると思い込んでいた節がある。大手の飲食業界も店長・エリア長の社員が、売上減や従業員管理ミスなどで工場・配送などに配置替えされる事例はある。年収を大幅ダウンさせる事で、暗黙裡に馘首のプレッシャーをかける。

ヤマトの企業体質や上層部の意思まで関与しているか不明だが、支店長・所長がほとんど意図的に『本人のミス・怠業・反発』などがなくても、退職させたい標的にして集中的にいじめ・虐待に近いパワハラ(暴言暴力)を続けていた可能性が高い。会社意向の忖度か個人的な遺恨・好悪か上下関係の示威かの理由は想定される。

ヤマトくらいの規模の大企業になれば、運送業でもパワハラ・セクハラ相談室の一つは設置していそうなものだが、被害者はヤマトでの勤続年数も長くパワハラをする上司やその上まで知り合いだろうから、相談しても無駄(余計に当たりが悪くなり虐待される)と諦観した可能性もある。

ここまでパワハラを受けたら辞めれば良いとも思うが、運輸一筋で扶養する家族もいれば、年齢も考慮して同程度の金額を稼げる転職も簡単ではなかったのだろう。仕事ぶりで認めてもらおうとしても、上が退職させる意図ありきならどんなに頑張っても意味はない、第三者が対応に当たってくれる相談体制がないと相談もしづらい。

スポンサーリンク




楽天AD