ダウン症の子供の自立性と自己承認を高める子育て:現代で子供を持つことは重いけれど。

ダウン症でも金沢翔子さんのように母親の指導・応援もあって、一芸に秀でる生き方が得られれば自己承認・一定の自立を培えるが、多くの親は現実の受容に悩み、子の成長後の人生を心配はするだろう。

<ダウン症>「自立した人生」伝える母子写真展 表参道駅で

親子関係はダウン症がなくても親にとっても子にとっても、『不可避な現実・完全には切りにくい縁』として機能するもので、真剣に考えれば考えるほど現代人にとって子(親)は仕事と並んで最大の安心になることもあれば不安になることもある。どちらかがどちらかを完全に疎ましく嫌だと思わない事が、切れない縁では大切だ。

ダウン症は出生前診断の生命倫理と関わる論題で取り上げられることも多いが、ダウン症・知的障害にせよ先天性奇形にせよ、障害の度合いが重くて自立が困難・不可能になるほど『親子関係の切れない運命性・親の人生全体(終わらない育児)を捧げるレベルの献身』がイメージされ、現代人は我が事となればどうしても萎縮する。

障がい児を育てていくことの未来予測の萎縮・不安を超えて、不可避な現実を受け容れること、葛藤や迷い、絶望を経験しながらも子供への愛情・支援を絶やさずに守りぬく母親(父親もいるが障がい児の育児・世話の中心はやはり母が多い)になることは、現代における覚悟・利他の度合いは相当に深く重いものではある。

スポンサーリンク




楽天AD