確率的な賭けはなぜ魅力的なのか?、AWS障害で大手サービスが停滞、若い女性が男性を刺殺する理由など

○確率的な投資・賭けの魅力は、その案件単独では決まらず、その前の賭けの勝敗や前提の資金基準からの増減で決まる。人は一回の投資で利益を出した場合、その利益がゼロになるまでのリスク投資なら積極的になれる。先に損失を出すとその損失を全額取り戻せる賭けに応じるが、複数回の損失後に損失補填に走ると自滅しやすい。

行動経済学の重要な前提は「プロスペクト理論の損失回避」と「前後の文脈で行動が変わる経路依存性」である。行動経済学は現実の人の経済行動をある程度予測するが、それは複雑な数学的処理を厭わない経路依存性を認めた事にある。それ以前の、個別の投資をバラバラに考える経路独立のマルコフ過程はリアルではなかった。

○数百万人以上が常に利用するサイトやアプリ、QRコード決済は、AWSのようなクラウドサーバー(外注)ではなく自社サーバーの方が安定運用・技術的解決が難しかったりもするからどちらが良いとも言えないが、AWSの顧客への発言は強気ですね。

AWS障害、大部分の復旧完了 原因は「サーバの過熱」 http://mixi.at/adhYsM7

インターネットを介したアプリやサイトのウェブサービスへのアクセスは、利用者からするとつながって当たり前でサーバーダウンは論外。ただ個人運営レベルで1日に多くても数万アクセスなら、そこまでお金を掛けない有料サーバーでも凌げるが、1日100万アクセス以上になると個人向けサーバーでは利用できるものがない。

大手企業のアプリやサイトはそのレベルのトラフィックを10秒でもシステムダウンさせずに安定的に処理し続ける必要があるが、そのためには月換算数十万円~数百万円以上のかなりのコストか人材がいる。それを丸ごと代替してサーバー運営を肩代わりするのがAWSで、需要が非常に多くアマゾンの稼ぎ頭の事業の一つ。

実際、さくらインターネットなど個人・中小企業向けサーバーでは、100万PV以上/1日は通常のプランでは契約自体が不可能だ。共有サーバーへの負担が大きいため、メールで「契約解除の警告+事業者向け専用サーバーのご案内」が来る。月額負担は何十倍にもなり、利益のでないサイトやアプリでは継続運営は困難になる。

○戦後日本の自由主義・個人主義は「個人の人権の尊重」をもたらしたが、その反動として「歴史的・集合的な共同幻想」の喪失も起こした。反動的右翼というのも「バラバラの個人に分解され得ない民族的・歴史的・集合的な観念」を個人や人権の上位に置く思想や人物で、その思想・活動が個人の無力・差違を打ち消す作用がある。

右翼の思想・価値観の多くは攻撃的・排他的だが、逆説的に近代以降の歴史的文脈や社会変動を前提とした個人では、「過去から現在に連続して蓄積的に流れる時間感覚=右翼的な生の実感」を維持する為に「友敵理論」を必要とするのである。西洋ではニーチェの神の死が知られるが、「大きな物語の喪失」の時間的影響は大きい。

○若い女性が男性を刺殺する理由として、「独占欲・浮気」もあるが「(浮気も含め)他に行き場所・収入がないのに一方的に追い出された」もあり得る。自称アルバイトで駆け込みだと住居の問題があったかも。

交際男性を刺殺容疑=自称アルバイトの女逮捕-神奈川県警 (時事通信社 – 08月28日 21:01) http://mixi.at/admTfIG

付き合ったり関係を持つまでは、「結婚・扶養までするような上手い話で引き寄せて、気が変わるか嫌な面が出たかで別の女に乗り換える(急に別れを切り出して後は知らないとか何日までに出ていけなどという)」などで、相手の女性に帰る実家や仕事もなければ、殺されるリスクがかなり出る。ただの浮気で激昂より可能性は高い。

ネットの出会いにも良い出会いはあるが、やけに関係構築を急いでいる女性、独り暮らしの男の家にすぐにでも転がり込んで住みたいという女性の場合、ある意味で生存本能・居場所確保の観点から勝負に出てるので、下手に結婚や経済的利点で引き寄せると、「裏切った場合の怒り・退去するかどうかの口論」は必然に激しくなる。

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