「家族」カテゴリーアーカイブ

『子供はいらない』という人は人間性に乏しいのか?:子供の有無を選択可能とした人間性・文明社会

子供・結婚・仕事・政治など価値観対立が生じる雑談では『自分の生きてきた人生を肯定したい主張』を抑え『相手の生き方や選択に寄り添う発言』をするのがマナー。生き方の違う他者を否定し自己正当化を図っても仕方ない。

「子供いらない」は人に非ず?肩身の狭い女性も

人は本能だけに機械的に従う存在ではないからこそ、法律や倫理を構築し社会を形成する事に成功した特異な種。性欲も幻想なしには男が勃起しない『本能が壊れた動物』で、自己遺伝子保存はヒトにとって自然ではなく、『避妊・自我・価値観・将来予測・家族計画』などで本能が出産まで発展するかは意思的・選択的である。

『子供がいらないという人』が人ではないのではなく、各種の要因や配偶者(異性)との価値観のすり合わせで『子供がいるかいらないかの選択肢』を持てるということそのもの、『性行為と生殖行為を分離できること(避妊・中絶など選択肢を作り出したこと)』が自然と本能を懐疑可能な人間性(人為・理性)の本質だろう。

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連れ添った夫婦の性関係はなぜ減少しやすいのか?結婚制度の歴史と異性関係のリアルな心理

生活時間を長く共有すると性的対象として見づらくなるのは、人間の生理学的な脳機能とも関係した普遍的変化で、性愛を生殖以外の刺激・楽しみとして見れば、家族制は『非自然的=倫理的なもの・意識と責任感で貞操を守るもの』と言わざるを得ない部分もあるのだろう。

性交渉のない既婚男女増加=若年男性「草食化」も―家族計画協会

日常生活の繰り返しと性愛の刺激との両立困難性、夫婦間の性的興味の低下は、今に始まった問題でもない。近代初期にも旦那衆等と呼ばれた富裕層は『生活の為の本妻』と『楽しみの為の妾(愛人)』を別枠とした。浮気は男の甲斐性や旦那(パトロン)・妾という言葉は、現在では男女差別の概念だが、性愛に関する人間の動物的本性の抽出か。

近代的な結婚制度や家族制度は『一夫一妻のエートス』によって、労働意欲や社会秩序、男女の充足感の形式的平等(外見・財力の性愛格差の隠蔽化)を支えているが、『浮気・不倫をされる不安感や倫理的な怒り』は昔のように必ずしも女性に特有ではない。男女間の主観的な力関係の認識に基づき被害感は変わる。

女性原理や女性の性的魅力の優位が強まる現代では、『女性に振られる・裏切られる悲しみや未練』を抱えた男(ストーカー化・うつ化男)が増える現象面の変化もある。この特定の男性(女性)から裏切られたり捨てられたりしたら生きていけないの『主観的な力関係の認識』は、『心理』と『経済』の二面から見る必要がある。

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結婚相手の女性の『顔』と『料理』のどちらを重視するか?:ジェンダーと家庭観・家族重視と快楽傾向

食事を『愛情の代替』と受け止める男は、身の回りの世話やメンタルケアを強く求めやすいが、家庭的価値観には合致しやすいとも思う。

『料理=女性・仕事=男性』というジェンダーの枠組みに適応しているということでもあるが、そういったジェンダーの役割分担の決め付けが苦手な女性(フラットな男女平等を求める女性)にとっては『妻の食事を重視する男性』との結婚生活は難しいだろう。

男のホンネ! 「顔はタイプだけどご飯がまずい嫁」と「顔はタイプじゃないけどご飯はおいしい嫁」どっちがいい?

食事は自分で作っても外食でも弁当でもいい、自分で節食・栄養バランス・運動ができて料理と愛情表現を結び付けない男は、『あれこれの妻への要求の度合い』は低いが、結婚生活の幸せ度も食事重視派より劣る可能性もある。『顔・身体・性的魅力の重視』も、妻を見せびらかしたい見栄張りかセックスに囚われた快楽主義で、堅実・誠実な結婚との相性の悪さもあると思う。

結婚とは『永続的かつ排他的な家族(夫婦)の愛情互恵関係の法的承認』という理想、『仕事・家事・育児・性的要素の役割分担』という現実とのバランスもある。後者の役割分担や損得を過度に意識して、『お互いの義務・監視』の度合いが上がれば家庭の居心地の良さも落ちてしまう。

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男兄弟は女姉妹より共同生活が難しくて仲が悪いのか?:埼玉県富士見市の兄弟間の事件

男兄弟は仲が良いか悪いか分かれる。男女のきょうだいより『価値観・生き方・親の接し方の違い』による亀裂は深く、乱暴な干渉・非難からトラブルになる。気に入らない相手を変えようという強制力のでやすさも。

<殺人>兄が帰省中の弟を包丁で刺す 埼玉・富士見

中高年になっても持続的な付き合いをして、仲良く一緒に買い物・娯楽に出かけるのも、男兄弟より女姉妹のほうが多いイメージはある。男は親子・兄弟でも『長期の共同生活』は難しいイメージ、男女なら『差異・負担についての折り合い』もつけやすいが、男は『損得・負担の差異』を修正する言動が直接の衝突要因に。

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家庭(コミュニケーション)と仕事(収入)のどちらを大事にする男が夫にふさわしいか?

“人間性・異性・父親としての持続的な魅力努力”と“仕事(お金)による経済生活の安心感”がセットであれば理想だろうが、現実にはそんな人はなかなかいない。前者の人・男・父としての魅力の期待値が落ちれば、収入が多い方が良いということになってしまうだろう。

究極の選択!家庭と仕事、どっちを大事にする男性を選ぶ?

何年経ってもいつも一緒にいたい、仕事の帰りが遅いと淋しいと思えるような相手と結婚できた人は幸せだろうが、『早く帰っても飯・風呂など世話の要求ばかり』や『もう特別に会話して盛り上がれる話題や共通の関心がなくなった』なら、亭主元気で留守がいいになりがちか。人間ベースか経済ベースか生き方の違いも影響する。

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北海道南幌町で発生した女子高生による母・祖母の殺害事件:しつけと虐待、家族関係の風通し

しつけと称する虐待(暴力的体罰・家からの締出しや隔離・恐怖を伴う精神的萎縮)の問題はあるが、暴行・殺害に発展する前に『家族関係の悪化・負の感情の鬱積・会話不能』の兆候は必ず出てくる。

<北海道祖母と母殺害>高2女子「しつけ厳しく逃れたく…」

親の子供に対する威厳と恐怖は異なる。過度の暴力や罰則によって子供を恐怖させたり激怒させたり従属させたりする状況は『親が子に慕われている・子が親の注意に納得している・親子で話し合いができる』わけではなく将来の精神疾患・人格障害・復讐(犯罪行為)・絶縁などの潜在要因を子供時代に積み重ねているだけである。

『親が好かれているか嫌われているか』も親子関係の質に関わるが、しつけの必要性を強調する人は『嫌われるくらい(近づきにくい関係)が良い』と考え、信頼関係を強調する人は『好かれるほう(仲良く語れる関係)が良い』と考える傾向がある。しつけ重視は舐められるのを恐れ、信頼重視は対話不能を恐れる。

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