ユニクロがアパレル世界4位へと躍進。ユニクロの機能性衣料の市場と経営・雇用の問題点。

ユニクロの四半期売上が初めて1兆円を突破して、ZARA、H&M、ギャップに続く世界4位のアパレルチェーンになりそうである。

ユニクロは上位3社と比較すると『ファストファッション』というよりは、ヒートテックやウルトラライトダウンなどの『機能性衣料の開発』に力を入れているので、日本ほどそれらの機能性衣料のブランド名などが周知されていない外国市場においての潜在成長力があると見られている。

ユニクロ絶好調

ユニクロはとにかくオフショア(特に中国)で生産して安く売るという路線からビジネスを始めたが、2000年代半ばから『ファストファッションにおける質感・機能性』の商品開発にシフトして外国にも販売チャネルを拡大したことで、急速な成長を実現した。

最近は、ユニクロの国内での雇用システム(正社員の待遇)が、社員を酷使(搾取)して使い捨てにする『ブラック企業』ではないかという批判が起こったり、海外の生産拠点で安価な労働力を活用するグローバルなビジネスモデルがデフレ景気を長引かせて、国内の雇用を減らしているのではないかという不満もあるようだ。

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JR九州の豪華観光寝台列車『ななつ星』の旅

JR九州の豪華観光寝台列車『ななつ星in九州』、1泊2日と3泊4日のコースで“1人38万~55万円”という価格設定はかなり強気で高めなのだが、車両だけの投資で30億円を投じて専従の従業員の教育体制をゼロから強化しているとかで、このくらいの単価にしないと投資の回収計画が成り立たないのだろう。

価格設定が一般基準では高すぎるので、気軽に乗れるものではないが、来年6~7月分までの予約が入っており、今から予約しても来年の8月以降の客席しか取れないという盛況ぶりである。どこまで人気を長続きさせられるか、いったん乗った乗客にリピートしてもらえるかが鍵になってくるが、

不景気だと不要不急の高額商品は売れにくくなるとはいうが、現在の日本は引退し始めた『団塊世代のシニア消費』が活性化し始めており、不景気とはいいつつも『旅行業界』などは意外に賑わっている。今年の年末年始の海外渡航者も史上最多になる見通しであり、旅行やホテル、スポーツ、グルメなどに代表される『体験型・共有型の消費』にはかなりの伸び代があるのではないかと見られている。

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『人類の共通祖先が同一種である』と『複数の猿人・原人の種が同一種である』の違い:人類進化の仮説

このニュースにある人類学におけるヒトの進化プロセスの仮説について、日本人と外国人の遠い祖先が同一だったのか否かといった意見も見られますが、日本人とアジア人(中国人・朝鮮人)の違いどころか、モンゴロイドとコーカソイド(白人)とネグロイド(黒人)は同じ“ホモ・サピエンス・サピエンス”という霊長類の種ですから、当然、その共通祖先を遡っていけば同じ猿人、類人猿の種に行き着きます。

「ヒト祖先は同一種」の新説…進化過程見直しも

『人種(肌の色の違い)』という概念も現代の人類学では明確な境界線が引けない(黒色から白色への無限のバリエーションと混血がある)という判断になってきていますし、『民族・国民』という概念になるともはや生物学的な分類の意味あいは殆どないわけですから、日本人とどこかの外国人の祖先が異なる種であるはずはありません。生物学的には、外見が極めて類似しておりDNAの塩基配列が同じで、相互に交配(生殖)も可能な個体は同一種と見なされます。

『人類の共通祖先が同一種である』というのは、グルジア国立博物館や米ハーバード大の国際研究チームが出した『原人同一種の仮説』とは全く関係がないもので、進化論・遺伝子生物学の初期から自明の前提になっています(日本人と中国人とアメリカ人の祖先が共通ではなく生物学的な別種だったなどの仮説は検討の余地そのものがないとされます)。

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スマートフォンの利用時間と読書時間:本を読む習慣は善き習慣なのか?

スマートフォンを使い始めてから“紙の書籍+電子ブック”で読書量は増えたが、スマホで使っている“honto”や“Kindle”の電子ブックは、クレジットカードを登録しているとその場で即座にダウンロードして読み始められるため、実際の書店で本を買うよりも多くの冊数をついつい買ってしまいやすい誘惑がある。

一日に自由に使える時間は有限なのだから、スマホを『電子ブックの読書以外の用途』にも使えば読書時間が減りやすいなどというのは、自然法則のように明らかに予測できる結果だとしか思えないのだが、『読書』というのは実学・知識習得の勉強のためでもなければ、良くも悪くも物語や文章、世界観を楽しむという趣味の一環に過ぎない。

スマホ使うほど読書時間減る傾向…読売世論調査

読書家で『読書する習慣が社会的・知的に良い習慣とされているから読むのだ』という人は恐らくいないのであって、『読みたい本・増やしたい知識(雑学)・味わいたい物語・知りたい対象がそこにあるから読まずにはいられない』というだけである。

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