ピーター・ドラッカーの時間管理と“選択と集中・断捨離”の姿勢

ピーター・ドラッカーというと『マネジメントの創始者・実践的な経営学や組織論』というイメージが強いが、個人レベルの時間管理術やワークスタイルでは『選択と集中・強み(得意)への集中投資』を主張した。

時間と労力の有限性を前提として、『苦手なこと・嫌いなことを克服するための労力』よりも『得意なこと・好きなことを練磨するための労力』のほうに時間を費やすほうが、『単位時間あたりの成果・結果』は格段に大きくなるということを強調した。SWOT分析の原型めいた考え方である。

それは苦手なことや嫌いなことを克服する場合には、その成果が『人並みになること(平均に何とか追いつくこと)』に留まりやすいのに対して、得意なことや好きなことを練磨する場合は、『人並み以上になること(大半の人ができない水準に至ること)』になるからでもある。

最も問題なのは、嫌々ながら不平不満を持ちながら仕事や勉強をすることは、結果のパフォーマンスを落とすだけではなく、致命的なミスや他人に対する危害にまで発展する恐れがあるということである。好きか嫌いかという以上に『自発的にやり甲斐・面白さを見つけられるセンス』が大切になってくるが、『自分が好きと思える集中できる要素+誰か・何かの役に立って貢献できているという感覚』がなければ仕事も勉強も上手くいかないし、人生全体も苦行めいたものになりやすい。

義務教育段階では五教科の平均を均しながら高めるような方法が重視されやすいが、人生全般における時間・労力の使い方では『自分が自発的に努力できる結果もだせそうな領域・活動』に集中投資したほうが得られるものは多くなりやすい。働くことや学ぶことが苦痛・義務ばかりになればいずれはその活動から遠ざかりやすいが、そこに楽しみ・充実・承認などを感じられれば、今やっている仕事・学びをもっと高めて極めたいとするモチベーションにもなる。

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145キロで緊急走行していた京都府警のパトカーが、兵庫県警に速度超過で検挙される:当て逃げ事故現場への急行で

京都府警の高速隊員の検挙で、兵庫県警の管轄意識も影響した可能性がある。同じ県警の隊員なら摘発したか否か…『ひき逃げ事故』ではなく『当て逃げ事故・物損』で145キロを出す緊急性があるかの判断。

<スピード違反>145キロで緊急走行…パトカーに赤切符

速度違反自動監視装置(オービス)に記録されている警察車両の速度超過を見逃さずに検挙したのは『公正さ・適正運用』とも言えるが……警察官の意識として市民からの通報(現場)があって、赤色灯・サイレンを鳴らして走っていれば、速度超過を身内が検挙するわけがない(オービス摘発の対象外)という臆断はあっただろう。

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安倍政権の『輝く女性応援会議』の“SHINE”の標語が“死ね(ローマ字読み)”と読めてしまうという苦情

人口減少社会(高齢化社会)の労働力・税収の確保、社会保障費削減の為に、今まで非労働者層だった『女性・高齢者の潜在労働力』を活用したいとする政策だが、『輝く女性』の抽象的な賛美モデルより『労働条件の整備・雇用の安定と働き甲斐』が求められる。

「輝く女性応援会議」標語に批判

今まで補助的な労働者として位置づけられていた前線をいったん退いた女性を、中核的な働き手・所得水準に再配置することは企業側の都合・キャリアで難しいだけではなく、大半の女性が“Shine worker”という政府主導の観念的・財政の都合的なモデルに関心が薄く、“必要により働く”の域を超えられるか。

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後藤真希の芸能界復帰と振付師・夏まゆみの高い評価

後藤真希は家族関係の不幸や私生活の庶民的な不摂生の報道もあったりしたが、そういった『芸能活動の裏側・私生活の悪影響』を感じさせない精神的タフネスと自己制御、外観の維持は適性のあるプロを感じる。

“育ての親”振付師・夏まゆみが語る、後藤真希の才能「モー娘。、AKBの中でNo.1」

アイドルグループのメンバーが第一線で活躍できる寿命は短いが、タレント(ママタレ)、女優、舞台、起業(経営者)など『第二のキャリア』を様々な形で継続している人は、精神的タフネスと継続的な努力によって『自分の支持される必要とされる居場所』を見つけて確保できている人が多い印象がある。

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厚生年金の所得代替率が『現役世代の50%』を割り込むという予測:公的年金制度の終身保障を個人・世帯の貯蓄(積立)で賄えるか

公的年金制度は、国民の生存権や社会福祉に一定の責任を持たなければならない現代の国民国家の『鬼門』か。年金制度不要論もあるが先進国で高齢者を数百万規模で経済的に棄民すれば、国家・徴税の正統性が揺らぐ。

<厚生年金>「現役世代の50%」受給開始直後のみ

後続世代(現役世代の保険料)が受給者を支える『賦課方式』をやめて『積立方式』にすれば良いという意見もあるが、自分の支払った保険料の総額とその運用益だけで『現行の年金給付水準』を維持できるはずがない。所得代替率40%もカバーできないだろう。

自営業・フリーターなどが支払う国民年金保険料の月額約15000円は、確かに低所得者にとっては負担感のある金額だが、この金額を40年間支払ってもその総額は約720万円に過ぎない。運用益がどれくらいあるかにも拠るが、月7万円の年金給付でも102ヶ月(9年足らず)で積み立てた原資が底をつく。

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連れ子の虐待事件に対する先入観と実態解明の難しさ:母子関係と密着的な二者関係が持続するストレス

3歳の女児死亡、母に暴行容疑

父親か母親が『血縁関係のない子供(連れ子)』を虐待すると、実の子供ではないから子供のちょっとした抵抗やイタズラ、わがままに我慢できずに暴力を振るってしまいやすいという先入観を持たれることが多い。3歳の女児を押して転倒させ、頭部損傷を負わせて殺害したと見られるこの事件でも、子供が『夫側の連れ子』だったことをネガティブな要因と見なす意見は少なくない。

その先入観には、連れ子は虐待されやすいと思っている人自身の『血縁関係への強いこだわり(自分の遺伝子を引き継ぐ子供じゃないと嫌)』や『相手と別の異性(前夫・前妻)との間の子供への嫉妬』などが反映されやすい。

また、子育てをしている女性(男性)は、子育てを最優先にした人生設計や行動の判断を行うべきであり、そのためには子供が小さいうちはできるだけ(よほど子育てに積極的な協力姿勢を持つ相手だと確信できない限りは)『別の男女との恋愛関係』は持たないほうが良いといった日本的な禁欲主義の道徳観も影響している。特に母親に対しては、『女性としての自意識・欲求』を離婚後に持つことが世間からタブー視されやすく、子供より異性を優先するのではないかとの野次馬的な勘ぐりを受けやすい。

だが、実際の日本における虐待統計では、法律婚(離婚していない子育て中の実親である夫婦)の多さもあって、虐待の加害者の大半が『実母(全体件数の約60%)・実父(全体件数の約25%)』であることに注意が必要である。

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