“非常識な日本語”と“現代の日本語の語感”:正しい日本語の使い方は難しい

日本語は『身分関係の上下・立場の高低』を前提とした尊敬語・謙譲語・慣用句が多い。『与える』の物言いが失礼というのも、下位者が上位者に与えられる物・権威などない事に由来するが、『下賜=上位者から与える・献上=下位者から捧げる』は現代ではアナクロ(時代錯誤)だろう。

「耳ざわりのいい音楽ですね」という言葉、実は失礼って知ってた?

与えるが失礼なのは、『貧しい者・格下の者に余裕のある者(格上の者)が恵んでやる』というような立場の差違の語感があるからという事だろうが、現代では『感動(心理的なもの)を与える』と『モノ(財物的なもの)を与える』とでは語感が違ってきている。『何かをして上げるの物言いが嫌という感覚』と似ているのかも。

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腕時計をつける人は昔より減ったが、つければつけたで便利:時計の実利性とステータス性

腕時計には『時間確認・追加機能の実利性』だけではなく『高級品(装飾品)・ブランド(ファッション)のステータス性』があるが、現代では後者の『モノのレベルによる差違化・ステータス性の顕示』にこだわる人が過去よりも大幅に減少した影響もある。

腕時計をつけていないと社会人失格!?

時間と日にち(曜日)を確認するだけの実利的な目的なら、数千円~1万円台の時計でも十分にその目的を達せられるし、現在では1万円でも『電波時計+ソーラー電池+防水』があるので下手をすれば十万円以上の機械式よりも機能(精度)では勝る可能性がある。低価格モデルの機能性向上による高級時計のコモディティ化。

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家庭環境や親子関係が悪い事は“殺人(犯罪)の免罪符”にはならないが、

『生命・人生の価値』を学べない劣悪・冷淡な環境で育てられた人や誰にも大切にされていない孤独感を抱えた子供のほうが、そうでない子供よりも性格形成プロセスにおいて精神的な悪影響を受けやすいという現実は深刻な問題として今も昔もある。

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殺人のような凶悪犯罪にまで至る子供は少ないが、『親からの虐待・ネグレクト(無関心)・裏切り・親の反道徳的な生き方』は子供の心や性格構造に深刻なダメージを与える。

自分の生きている価値が分からないから(現状が孤独でつらくて親・他人・社会が憎かったり軽蔑したりしているから)、他人の生命の大切さ(先生・みんなのいう生命の尊さ)も共感的に実感しづらいという反社会的性向を強める恐れがある。

未成年者の非行や暴力、犯罪集団化、いじめ、軽犯罪、ひきこもりなどの背景には、『親からの虐待やネグレクト(子の放置・子の教育の責任放棄)』や『学校と家庭の両方での孤立化(話せる共感し合える相手の不在)』、『親の反社会的・反道徳的な言動の影響(見せかけの外面だけは適応的だが家庭内では冷淡さ・虐待・DV・不倫があるなど)』などが見られることが多い。

家庭環境が悪いから、親から愛されなかったから(父親が妻子を放置して好き勝手に遊んでいたから)、唯一の理解者だった母親が死んだからといって、無関係な友人を殺したり傷つけることは正当化できないし、それは『本人の甘え・身勝手さ』に過ぎないという厳しい意見も多くある。加害者よりも人生を強制的に奪われた被害者のほうが酷い目に遭っているというのも、殺人という重大な結果から見れば当然の意見である。

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