朝日新聞の『従軍慰安婦問題』と『福島原発の吉田長所』を巡る誤報と現代におけるジャーナリズムのあり方

朝日新聞の従軍慰安婦問題における誤報は、吉田清治氏の強制連行の創作の証言を『歴史的事実』と即断して報じた事から始まるが、近しい歴史は資料主義と証言重視のどちらに偏っても認識を誤る危険はある。

<朝日新聞>社長退任へ…誤報問題で引責、今月中旬に発表

従軍慰安婦問題が日韓関係の大きな障害となり、国際社会における旧日本のイメージを歪ませてきたのは事実だが、本来この『戦時下の性・女性の搾取』の問題は、日本と韓国の二国関係の文脈・利害に留まるものではない。政府・軍の直接関与がなくても、『女性の権利侵害・自由剥奪・性的な尊厳の蹂躙』が世界各地の戦争で繰り返され黙認される恐れがあるという認識の共有が大切になってくる。

日本は戦後の近代化・民主化に成功し、人権尊重の先進国としての地位を固めたが故に『誤報含む従軍慰安婦問題の謝罪・賠償の要求』にも真摯に内省的に向き合ってきたが、イスラム国や北朝鮮など初めから人権を守るつもりがないならず者国家・集団は『戦時犯罪・人権侵害の責任』を責められても内省・対応はしない。

続きを読む 朝日新聞の『従軍慰安婦問題』と『福島原発の吉田長所』を巡る誤報と現代におけるジャーナリズムのあり方

能力不足の“シュガー社員”は問題かもしれないが、『褒める・叱る育て方』が原因かは分からない。

ハイレベルな能力や好かれる人柄を持つ人には『褒めて育てられた人・親との関係がフレンドリーな人』も多いが、『興味関心・解決力を引き出しつつ褒める』のは甘やかしとは違う。

豊かな社会で、ほめて育てられ… 甘さの抜けない「社2病」「シュガー」な社員たち

怒鳴られてバカにされ否定されて育てば『逆境に耐える根性・理不尽さを諦める現実感覚』は養われるが、『他者を敵視・値踏みする人格形成(劣る相手に冷淡な人柄)』につながる恐れもある。褒める教育は家庭環境(親の態度)や教育効果、知的好奇心、問題解決力とのバランスで、怒るのではなく『対処法』を考えさせる教育になって機能するものではないかと思う。

何が何でも無条件に褒めるというのは違うと思うが、『失敗すれば怒鳴られる・やる気がなければ殴られる』という育てられ方は、『失敗=悪・意欲低下=ダメな自分』という自己否定の認識を植えつけられ、『次に失敗しないためにはどうすれば良いのか、物事のどこから興味を持てばいいかの自発的な試行錯誤』につながらない。

続きを読む 能力不足の“シュガー社員”は問題かもしれないが、『褒める・叱る育て方』が原因かは分からない。

いじめを根絶させることは不可能に近いが、学校はいじめ被害の兆候に気づいて『子供の生命・安全の確保』に最大限の注意を払う必要はある。

固定メンバーの集団では『好き嫌い・力関係の違い』が必然的に生まれるが、『いじめを許さない影響力のあるリーダー(教師)』か『いじめに関与しないメンバーのみの集団』ならいじめは起こらないが、多くの学校でその条件を満たせずいじめが起こりやすい。

いじめは学校の責任だと思いますか?

『いじめが悪い事』という善悪や常識を知らない子供はまずいないので、いじめをしていても教師・大人の目線から隠されるが、毎日接する教師なら『クラス内の空気・生徒の変化』や『誰が誰に対して強い立場にあるか』くらいは概ね分かる。学校の責任は予防の教育もあるがいじめの兆候に気づいてからの対応・安全確保にある。

大人社会でもいじめがなくならないように、『いじめ(力関係・集団力学を利用した個体の虐待・排除)』は、類人猿やサルの階層序列にも共通するマウンティング・格付けの遺伝要因に本源があるのか。人間の場合はそこに『自我の肥大・劣等コンプレックスや家庭環境・フラストレーション補償』が加わり複雑な動因も生まれる。

続きを読む いじめを根絶させることは不可能に近いが、学校はいじめ被害の兆候に気づいて『子供の生命・安全の確保』に最大限の注意を払う必要はある。