電通の東大卒・女性社員の過労死問題と武蔵野大学教授の心ないコメント

『好きな事業のトップとして意思決定できる起業者・経営者』や『キャリアがあり裁量の効く専門家・プロ』は、パワハラや全否定に必死に耐えて残業している新入社員ではないですからね……

「残業100時間で過労死情けない」武蔵野大学教授のコメントに非難殺到 「考慮が欠けていました」と謝罪

この教授は経営学を講義しているらしいが『パワハラを受けて意識朦朧としながら残業している新入社員がなぜ追いつめられるか』を理解できていない。自らの野心・目標にギラギラして何日も会社に寝泊まりする経営者、ノウハウや求められる仕事を知悉した専門家は『理不尽な圧迫・否定』がないから残業時間ではまず死なない。

単純な残業時間の長短が人間を自殺にまで追い詰めるのではない。『一人の人間として尊重されずに理不尽な指示命令・ダメだしを延々受けて、無理に長時間働かせられる』から優秀な人材でも眠れず正常な精神を維持できなくなる。起業家のような主体的に意思決定・人材管理をする者は、長時間労働だけで死ぬ事はまずない。

人間は『自分がやりたいこと・達成したいこと・自由に決められること・仲間が自分の力を認めてくれる状況』なら、ハードに残業してもそれが理由で死ぬことはない。主体性が許されれば若い人なら寝袋で少し仮眠を取れば『もう少しやるかの気概』も取り戻せる。過労死は少なからず『精神的な圧迫・虐待の色彩』があるものだ。

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登山とヘルメット, 運動習慣による健康維持・肥満予防

〇火山活動のある山はヘルメットはあった方が良いだろうが、必須の装備かは微妙。万が一を想定すればあればいい物は切りがないが、重量を持ち過ぎない『体力・日程・年齢に見合う装備』も安全につながる。

富士登山で無料貸しヘルメット検討 御嶽山教訓に

もしものケースを想定して色々な物・予備を持っていくべきは『軽装だけが原因で登山の遭難が起こる』の誤解に基づく。遭難報道も『無知・軽装な登山者が装備・物の不足で死んだ』の一方的な報じ方をしやすい。だが夏山・中高年・長い歩行だと『装備の持ち過ぎ(重量で疲れすぎたりバランスを崩した)による遭難例』も多い。

何日もテント泊するようなきつい登山に慣れてボッカ・体力のある人なら、数十キロ以上の荷物を背負って入るだろうが、大半の素人登山家は10キロ以上の荷物を持てばいくら便利な装備を沢山持っていても、逆に疲労や岩場・鎖場で危ないかも。ヘルメットは火山より岩山・先行者の落石に有効だが、暑いと常にかぶるのは大変なものだ。

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共生婚を望む現代人(の一部)の心理:他者との濃密な関係に不自由(息苦しさ)を感じる人たち

『共生婚』は自我が強くて理想が高くコストや面倒を嫌う人が増えた結果だろう。人の選り好みでロマンティックラブ・性と家族愛の幻想も崩れやすくなったが、『お互いの現状を変化させない結婚』としての共生婚に流れる。

食事も一緒にしない、共同生活するだけ…「共生婚」という結婚のカタチ

Aセクシャルや同性愛などを除き、男女関係の理想形はその人を見ただけで気持ちが高まる、また会いたい触れ合いたいという『ロマンティックラブ・本能的な惹かれあい』から始まって、『安定した愛情・家族の形成・人生の共有』などに向かうことにあるが、客観的には昔もそういった理想の関係性は殆どなかった。

近代が成熟するまでは、結婚は主に『生活・生殖の手段』であり『社会に承認される人生設計や運命の享受(大人になる通過儀礼・世間体)』であったから、『個人の幸福追求・理想の人生・異性選択の満足度』とは殆ど相関しなかったわけだが、現代人にとって『生活する為の結婚』は優先度の高いものでなくなってきた。

お見合い結婚が廃れ恋愛結婚が台頭したこと自体が、『自我の強さ・理想の高さ・個人主義の幸福追求』の現れだが、厳密には恋愛結婚でも『男性の経済力と女性の性的魅力との交換(男性側の強いアプローチに女性が折れる)』も多かった為、『相互に乗り気の恋愛・性愛』は20世紀後半にも多くなかった可能性はある。

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