現代人の名前は漢字・読み・音の響き(格好良さ)にこだわる名前が増えた:個人主義と言霊思想

現代人の難読・当て字・奇抜な名前は『キラキラネーム』と揶揄されるが、音韻・漢字(字義)のセンスとして昔より『個人としての卓越・洗練・幸福・美形と結びついた主人公感』をイメージさせるものになったのだろう。

2016年生まれの子どもの名前、「大翔」「葵」がトップに~明治安田生命調査

なぜ昔も太郎・久・花子・良子とか亀・鶴・サダとかじゃなくもっと『格好の良い響きと意味を持つ名前』にしなかったのか、支配階級さえ単純で凡庸な響きや漢字の名前が多いのはなぜかの問いも逆にあるが、20世紀後半まで『個人主義の差異化の価値観』はなく『悪目立ちや名前負けを忌避する身分制・世間体』も強かった。

現代人の名づけはある種の『個人主義化された言霊思想』であり、良い意味と響きの名前をつければつけるほど子供が人並み以上に幸せになり成功したり不運を避けやすくなったりするという願いが込められている。『他者との差異化+個性と良い運命の表現』を追求しすぎて、格好良い響きと漢字のルーティン化に至った感もある。

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女子高生2人がダムに転落して1人死亡:青少年の自殺と類似した人が集まる交友関係の影響

日本の自殺者は近年は減少傾向で3万人超の年もなくなったが、10代の自殺は微増しており心配だ。高校生が寒い冬に深夜のダムで飛び降りた現実は重く暗く悲しいが、事前に兆候を察する自殺対策は難しい。

女子高生2人がダムに転落、1人死亡1人けが 盛岡

少し前にも女子生徒が友達と二人で飛び降り自殺した事件があったが、男子生徒は友達と一緒に自殺する事は殆どないはずだ。思春期の女性は、親友との催眠的な一体感・感情伝染を起こしやすい。『学校・自分・人生・将来に対する絶望・悲観・諦め』をお互いに語り過ぎる事で、自殺念慮に暗示的に呑まれやすくなる危険もある。

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ダウン症の人は9割が主観的に幸せを感じているという調査:知能・情報・自我と主観的幸福度の歪な相関

自意識がシンプルで物事を概念化・数量化して比較しないダウン症・知的障害の人の主観的幸福度は高い傾向がある。一般に『高度に抽象化された自他の認識・価値判断』で考えすぎる人は苦悩するもの。

ダウン症の人、9割が「毎日幸せ」 厚労省が当事者調査

『考えるな、感じろ』『シンプルに感覚・欲求の知足で生きろ(具体的な目前の目標・楽しみに集中)』は、確かに主観的幸福度を高めるテクニックだが、主観と客観がどうのという概念操作の思考そのものが『なかなか複雑な頭・自我(理屈好き)の持ち主の証』みたいなもので一朝一夕に思考と感覚をシフトできるものでもない。

生きる姿勢や頭の使い方を変えること自体はできないわけではないが、知識・情報・思考はある種の精神的ドラッグ、見える世界と概念を広げる快楽もある。主観的幸福の対価をある程度支払ってでもそれを齧りたい『禁断の果実』の面もあるから、苦悩を超えてサバイブできれば『分かる人だけ分かる境地・妙味』もあるだろう。

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日本の人口減少の少子化はなぜ止まらないのか?:中流階層になりづらくなった庶民の将来不安・結婚と出産の自制(あるいは生活・異性の高望み)

国・家族の人口が増加すれば豊かになる『農業・工業社会の前提』が成り立たない時代になり、多くが3K労働には従事したがらない。教育水準・コストは上がったが収入は減少傾向が続いている。

人口維持できない少子化なぜ起きた? 豊かになった日本が抱える4つの理由

日本・韓国の少子化が典型だが、義務教育を最終学歴にする人がほぼいなくなり、教育水準が上昇し学費もかかるが、安定雇用・中流階層が減って格差が拡大している。現代の低所得層は高学歴者も含み、かつての『無知・従順な慣性で動く層』ではなく、『合理的将来予測』に行動が左右されるので貧乏でも出産になりにくい。

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南スーダンの独立・内戦の歴史と日本の自衛隊の駆けつけ警護についての雑感

南スーダンは北スーダンとの悲惨な内戦を経て、2011年に住民投票で分離独立を果たした。スーダン人民解放軍が支配する南スーダンは、北との国境紛争、キール大統領とマシャール副大統領の内戦が続く。

駆けつけ警護付与の陸自部隊が出発 南スーダンへ

南スーダンはイスラム国家(シャリーア適用)である北スーダンの支配を拒絶し住民投票で分離独立したが、スーダン人民解放軍による軍事独裁となった。有力な軍人のボス・キール大統領が牛耳り、それに軍人のマシャール副大統領がクーデターで反抗し内戦が起こったが、4月に和解しても軍事勢力の衝突は続いている。

南スーダンは見せかけの議会政治や大統領制を整えてはいるが、実質的には私兵を囲っている大統領や副大統領の非近代的な軍事独裁であり、暴力によって利権を奪い人民を服従させる部族政治の変形である。虐殺や私刑、レイプが横行した最悪期は過ぎたが、国内情勢は不安定で政権は武装勢力を統治しきれず、銃撃・犯罪も多い。

自衛隊に新たに付与された『駆けつけ警護』は、同盟国・国連の平和維持活動の従事者との『双務的な信頼関係・義務履行』を担保するものだが、実際に駆けつけ警護で国連スタッフを救出するために敵対勢力を掃討する任務(銃撃戦になりやすい)などに着手する行為は、集団的自衛権以上に専守防衛の原則から外れる事にはなる。

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簡単・手軽に幸せになれる方法はあるのか?:パターン化された生活習慣を変えるか現状追認の諦観か

『人間関係と仕事の充実・目的意識・経済的余裕・達成感ある活動』を軸に、『運動と休養・スキンシップ・日光浴・バランス良い食事・今ここからの楽観主義』があれば確かに『幸せ』かもしれないが、それは手軽・簡単な方法でもない。

“超手軽”に幸せになれる6つの方法

『超手軽に幸せになれる方法』としてセロトニンやオキシトシンを増やせば良いというのは脳内ホルモンの化学的還元主義だが、『脳内ホルモンを増やせば幸せ』というより『自分にとって望ましい状態に近づく努力』か『現状のあるがままを無理せず受け容れる諦観』かによって、人は今よりかは良い精神状態になりやすい。

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