南スーダンのPKO活動への自衛隊派遣:稲田朋美防衛相の『法的な戦闘ではないの発言』の問題点

○紛争国における非戦闘地帯が言葉遊びであるように、『法的な戦闘行為』か『違憲でない武力衝突』かも自衛隊の安全・生死とは関係がなく政府のPKO維持の為の建前の合憲解釈に過ぎない。

「法的な戦闘ではない」=南スーダン派遣部隊の日報めぐり―稲田防衛相

南スーダンの政治情勢は停戦合意後も安定しておらず、自衛隊がいつ稲田朋美防衛相の言ういわゆる『武力衝突』に巻き込まれ殉死者(戦死者)を出すかは分からないが、『憲法解釈(戦闘行為か武力衝突か)』以上に客観的事実を誤魔化される恐れのある『日報の廃棄(日報がもうないと嘘をつこうとした)』の方が問題だろう。

さすがに自衛隊の海外派遣で戦死者が出た場合に事故死・殉難死で煙に巻くはしないと信じたいが…『非戦闘地域・法的な戦闘行為』など言葉の合憲性確保の都合はあるにせよ、紛争・テロが頻発する地域の暫時的治安は自衛隊の安全を保障しない、国際貢献・同盟軍の為の戦闘も有り得るリスクと事実を踏まえての派遣となる。

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三鷹ストーカー殺人事件で懲役22年の判決、 ストーカー心理と恋愛感情のもつれ

三鷹ストーカー殺人事件は陰湿なリベンジポルノも同時に行われた凶悪事件で、主観的な悪質性は高く応報の見地だと量刑は軽く思われるが、類似の殺人間で大きく量刑を調整すれば逆に裁判の公平性を揺るがす。

<三鷹ストーカー事件>「懲役22年は軽すぎる」両親が心境

裁判員裁判では『量刑分布表』が配られ参考にされるのが問題という両親の気持ちは分かるが、裁判員の『主観的・応報的なその場の思いつきの量刑の重さ』だと裁判員裁判はどんな思想信条の人が裁判員になるか(応報感情が強いか不遇な過去に同情するか)で大きな量刑の差が出てしまう。判例を踏まえた大まかな目安は必要だ。

殺人の量刑が『赤の他人・無差別』より『人間関係・男女関係』があったほうが軽くなりやすいのはおかしいの意見は、状況や立場、関係性で変わってくる話だが、一般論として人間関係のトラブルや過去の怨恨など何もない赤の他人から不意に襲撃され殺されるほうが悪質性が高いというのは、社会秩序維持の観点では合理的だろう。

ストーカー殺人事件は10~30代の女性の恋愛というか男性選択(男性の本当の性格・対象喪失におけるストレス耐性)の難しさを示すものであり、確かに自分がもし女性で池永チャールストーマス被告のような執着心・独占欲が異常に強くて言葉が通じず別れられない何するか分からない相手と知り合ったら厄介だろうなと思う…

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現代における美貌の相対価値の下落とビジュアルで仕事したい女性の心の隙間:モデル勧誘で契約した人の27%に性的要求あり

今の女性はメイクや服装に気を使い綺麗な感じの人は増えたが、半端な美貌ではちやほやはされても食えない、『人並み以上の自己評価+モデルなど華やかな仕事への憧れ』がうまい話に反応するスキを生む。

モデル勧誘、契約者の27%に性的要求 内閣府調査

社会経験や対人交渉の経験が少ない10代?20代前半の女性を言葉巧みに騙し、契約内容の詳細を説明せず署名させ、コワモテの男で囲んで性的な仕事を強制するのは犯罪行為だが、ほどほどの美人で『性的要素のない外見の撮影だけ』で報酬が貰えるモデルの仕事はまずない。芸能人は『見た目+αの売り・コネ』を持つ人たちだ。

確かに地方の事務所・出版社などで地場企業の広告モデルだったりちょっとした冊子の撮影モデルを募集していることはあり、イベントや撮影会の自己開催のモデルとかの仕事はあるだろうが、それは『華やかな世界、専業で豊かな生活ができるモデル・芸能の仕事』とは遠い地味な世界だ。うまい話は向こうから転がってはこない。

なぜこんな馬鹿げた話に騙されるのか。ビジュアルの職業化・実利化は現代では非学力コミュニティでかなり人気のようだ。『若さと相まったほどほどの美のアドバンテージ(周囲が甘くてちやほや)』は自己の過大評価を生むが、現実(地味なバイトや恋愛)と潜在的な野心のギャップに褒め殺しの誘惑でつけ込まれる。

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殺人に強い興味を持っていた元名大生の毒物投与・殺人事件についての雑感, サイコパスの心理・養育責任など

反社会的な猟奇性・嗜虐性が強い前頭葉機能に障害のあるサイコパスやソシオパスの疑いがあるが、『人の死・人生を狂わす干渉』に執拗に興味を持つのは先天的な気質嗜好か、何か過去に契機があったのか。

<元名大生公判>「人の人生を狂わすのは面白い」メール示す

妹に『タリウム投与の実験・殺人未遂の経験・殺人願望』について何度も話しているようだが、姉妹の関係はどのようなものだったのか、犯罪心理・嗜虐趣味の共有で妹に悪影響が及んでいなかったかも懸念される。10代女性のサイコパスの事件では『毒物投与+症状観察』のケースがあるが、人を実験するモノと見なす傾向がある。

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刺青をいれた看護学校生の休学処分は妥当なのか, 刺青に対する社会通念と職業選択・職場適応(顧客や患者の意識)の壁

感染リスクの公衆衛生と合わせ、日本では『刺青のアウトロー文化圏』の認識が強く、看護学校・看護師への適格性を疑われやすい。偏見は問題だが個別の人間性・履歴をその都度精査するのは不可能だ。

「入れ墨で休学処分は不当」 賠償求め看護学校を提訴

刺青があれば看護学校で学ぶ権利を否定されても良いのかは裁判で争点になるが、『刺青を入れることによる偏見差別・不利益』は『既存社会の職業人・サービス業・サラリーマンの現状』で刺青がありふれたものにならない限り変わらない。日本では企業の採用基準や顧客の印象から、対人サービスの仕事で刺青はまず禁忌である。

刺青を入れていてもコワモテの見せかけだけで本当の性格は温厚・善人という人も確かにいるが、顧客・患者からすれば初めから『コワモテ(過去に反社会性・前科・粗暴=機嫌を損ねたら危ないの疑念)の印象』を与える人為的な外見自体がNGなのだ。刺青だけで、日本人の第一印象は悪く過去の所属・前科等を疑われる。

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中学生の自殺問題から人生を生き抜くことについて考える,配られた所与のカードの呪縛とそこからの自力他力の展開

配られた所与のカードは人生の進展と共にシャッフルされ切り替わるが、思春期の学生で孤独・虚無・いじめ等があると今が固定され死ぬまで続く感覚に陥りやすい。周囲の理解や支援で自殺回避もあるが。

愛知の中3男子が飛び降り自殺 グランフロント大阪

中学生から高校生くらいの年代は学校生活・仲間関係・異性関係が楽しいか苦しいかの落差が大きく、残酷な集団主義や弱肉強食に追い込まれ自殺までいかなくても精神的なトラウマがその後の人生を呪縛することもある。死ぬしかないと思う極限状況に追い込まれた不運から立て直すには、自分一人だけでは厳しいケースもある。

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