部活動の顧問による暴力的指導による死亡事件:なぜ真面目で協調的な人ほど『部活・会社』が危ないのか?

部活動の顧問による指導と称した犯罪的暴力によって命を奪われた高校生…昨夜ニュース特番で少し見たが、『部活と企業+犠牲になる人』には一定の共通点はある。近代の規律訓練と集団適応が『上下関係・秩序への絶対服従』となって現れやすいハードな部活・企業で、真面目・責任感・根性のある非個人主義の子ほど危ない。

文化部・帰宅部を選び部室・家で好きなことをしようとかいうタイトな上下関係を嫌う個人主義者、規範や秩序、強制から距離を置いて全体俯瞰で頭を使うタイプは、組織適応はいまいちな人も確かに多いが、一面では『部活・企業で殺されない人(理不尽な上下関係・暴力に堪えない、場所やルールを上手く変える)』かもしれない。

真面目・責任感・根性があっても、根の部分で『私は私、あなたはあなた(究極的にあなたとの間で上下関係はなく一定以上の暴力・侮辱を容認しない)』の不遜な個人主義者というのは、殴られっぱなしにならないというのもあるが、固定された上下関係や同調圧力・身分区別のある集団を居心地が悪いと感じて、するりと距離を置くのかも。

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アドルフ・ヒトラーとナチスドイツは結果が『悪』であっただけなのか?:麻生太郎副総理のヒトラー関連の失言(撤回済)の考察

麻生太郎氏はナチスやヒトラーが歴史的に体現した『功利的かつ熱狂的な全体主義・総統崇拝・弱者切捨て』について、人権を無視してでもドイツ強大化の結果を出したんだと肯定的に見ている節はあるが…

麻生氏、ヒトラー巡る発言を撤回 「誤解招き遺憾」

ナチスドイツやアドルフ・ヒトラーは、ヨーロッパとユダヤにおける『世界史上の絶対悪』の位置づけにあるが、一方でナチスやヒトラーの関連書籍・関連作品は内容は色々だが根強い人気があり、『ネオナチ・ナチス賛美』でなくても『功利的・機能的かつ熱狂的・野心的な全体主義』は人の心を酔わせる誘惑力は持っている。

ナチスの軍服・意匠・ハーケンクロイツを公の場で身にまとうこと、コスプレやファッションであっても著名人がそのデザインを用いることは、国際的にバッシングされるが、それはナチスが歴史的な絶対悪とされているだけでなく、ナチスの軍服や鉤十字のデザインと秩序の感覚がどこか人の意識を惹きつけるからもある。

アドルフ・ヒトラーというナチスドイツに絶対権力者として君臨した個人にしても、チャップリンが独裁者でコメディ化したり、戦後に欧米諸国が極悪人・狂気の人非人として宣伝を繰り返したが、ある種の『カリスマ的指導者・扇動演説の天才』であった事実は否定しがたいものとしてある。情勢と魅力がなければ権力集中は難しい。

ある時代背景・生活状況・心理状態に追い込まれた民族・国民が聞いたり読んだりすれば、ヒトラーの扇動的な文書・野心的な演説は非常に誘惑的だった。『偉大な我々を屈辱と貧苦に追い込んだのは寄生するユダヤ人だ』『我々アーリア人は世界で最高の力を持つ民族である』という悪意・憎悪・自尊を結集させ暴力を噴出させた。

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北九州市で心理職・嘱託職員の女性が自殺:臨床心理士でも正規雇用のキャリア・収入増加が難しい心理職の仕事の問題

心理職は真面目に相談者を思いやる人ほどストレスが強くなる仕事だが、行政の心理職は『共感的理解のレベル・相談者への寄り添い』を敢えて落として数をこなす適当さがないと疲弊して務まらない。

「もう動けん」自殺の娘、眼鏡に涙の跡 嘱託職員の遺族

自殺された非常勤職員の心理職の女性は、おそらく『家に持ち帰ってでもクライエントの悩み・生活を心配して考え続けるタイプ』だった可能性があるが、そういったセンシティブな共感と寄り添いは確かに大きなニーズを生むが、皮肉なことに行政の無料相談では上司は個別の質・対話の深みより数・無難な処遇を評価するだろう。

非正規差別と心理職の雇用・権限・収入の乏しさの問題があるが、現実問題として専門性のある心理一本でまっとうな収入を稼ぐことは大学の教授職でなければ、中堅以上の病院の心理スタッフ(テスターに近い)の正規雇用か非常勤講師掛け持ち以外は、公務員系しかない。営業力とカリスマ性があれば開業もあるが安定はない。

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宝くじで7億円が当選したものの使い切ってしまった男の話:高額当選金を手にしたらどうすべきか?

7億円を獲得した場合に『豪邸・散財・女遊び(換金価値なき消費)』をする人は数年ですっからかんもあるが、ある程度の金融知識があれば期間分散投資でインカムゲインを得る。年利1%の低いハードルでも十分な収入になるので、焦らず無理せずに『株価・投資信託の基準価額・金相場などの安めの時期』に少しずつ買い溜めていくのが無難かもしれない。

宝くじで7億円超を獲得するも、3年で使い果たした男性の転落人生(英)

何も分からない人でも、ノーロードのインデックス投信に日本・米国・新興国に毎月数十万で積み立ててもいいし、暴落時を狙ってNTTドコモやスバル、三菱商事、日本電産、ファナックなど地道に買い増していけば、配当金で平均年収を超え生活費は実質ゼロになる。7億は『一気に全額使わなければ』どうとでも立て直せる金額だ。

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北朝鮮の日本列島を超えたミサイル発射問題と軍事衝突リスクの考察

日本列島を超える北朝鮮のミサイル発射は10年以上前から繰り返されていて、『今に始まった挑発・緊張』ではなく、先制攻撃で日本の安全が守れるわけではない。被害者ゼロの瀬戸際を超えれば北朝鮮は自滅する。

北朝鮮が弾道ミサイル発射 日本上空を通過

北朝鮮は『戦争による侵略意図・権益獲得の野心』はなく、瀬戸際外交とミサイル発射で時間を稼ぎ『核武装して米国に内政干渉されない体制・保証』を固めたい。ミサイル基地や平壌・金正恩を先制攻撃で叩く場合、一定規模の日本国民の犠牲も覚悟しての仕掛けとなる。9条なしでも、現在の日本社会ではその仕掛けはできない。

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男女のカップルの極端な年齢差に生理的嫌悪感を感じる人の心理:若さ・美・財力・能力の市場的な釣り合い

ある女性が、男女の恋愛の年齢差について『極端に年下の女性』を好むのは生理的嫌悪感と年齢差別を感じる話を書いていたが、女性の過半数はそう思うだろうし、10歳以上離れると『純粋な恋愛』という感じにはならない。今まで女性から『男は所詮若くて可愛くてまっさらな女が好きだからね』という言葉は幾度となく聞いた記憶もある。

男性心理というか生殖適応の観点からは、男性は若い女性を視覚的・反射的に好む傾向はあるが、若い女性が苦手な男もいるし、会話は同世代以上のほうが内容はある。僕は年齢の上下にはこだわらないが一般に年を取ると、自分が若い頃よりも距離を詰めてくれる『若い女性(女性なら若い男性)』はキラキラして見えやすいのかもしれない。

男性が極端に若い女性を好む時には『容姿の好み・若々しい肉体や仕草・性的な欲求』だけで『精神のつながり・無償の愛・存在の受容』を蔑ろにしているのではないかという批判は概ね妥当だ。おじさんが若い女性に求めるのは真剣な交際・性愛そのものよりは、一時的な癒し・人生の重石がない人の笑顔の軽みみたいなものだ。

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