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30年以内に太平洋側(首都圏・東南海・四国など)で大地震が起こる確率が高いとする地震予測、 『日本のこころ』の憲法改正案について

○日本の人口減の人口動態や社保増大の財政状況の推移を考えると、2060年以前に首都・主要都市の大地震や原発事故に見舞われると、財政難・労働力不足から復旧復興は非常に難しい課題になってしまう。

30年以内に大地震、太平洋側で確率高め 予測地図公表

30年以内に大地震が首都圏・東海地方・太平洋側で発生する確率が高いのは好ましくない予測だが、地震予測の精度は低く大半が当たらないのが救いである。30年を50年や100年のスパンにして、いずれ起こるとすればいつか予測が当たるだろうが、30年以内の確率論(絶対ではない)はアバウトで杞憂になると願いたい。

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参院選と憲法改正の問題、自民党憲法草案は何を変えようとしているのか?:立憲主義と国家権力・個人の関係

近代憲法の立憲主義は『国家権力の有効範囲』を示すことで『国民の人権・自由』を守るが、自民党草案では『公益及び公の秩序』によって『個人の権利の有効範囲』が狭まり国権が強化される。

何を変えようとしている?自民憲法草案(4)権利と義務 公益と責務重視 (THE PAGE – 06月28日 14:11)

近代憲法では『個人の生存権・自己所有権』は国家によって保障される以前の『天賦人権・自然権』に由来すると想定されるから、国家が認めてくれなければ『生命・身体・内面(思想)の自由』が認められないわけではない。その意味で『人権と義務の相互性(義務を果たさないと人権がない)』の主張は間違いである。

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安倍首相は『憲法改正への橋』は整理されたというが、『立憲主義の原則+国民的議論の喚起』はほとんど確認されていない。

憲法改正の手続き法は整理されたが、『憲法条文の改正の目的や効果』について賛同も関心も集まってない。『法的安定性・平和主義・人権』を軽視する自民の憲法改正草案は、近代的立憲主義からの後退である。

<安倍首相>「憲法改正への橋は整理された」と意欲示す

安倍首相の言葉を借りれば『憲法改正への橋は整理されたが、その橋を通るべきものが何なのか分かっていない』ということになる。9条改正による自衛隊の国軍化や集団的自衛権について日本の賛同者は『対中国の抑止力』を想定するが、米国の改憲要請の中心は『中東・北アフリカにおける日本の持続的な軍事援助』である。

中国の東シナ海・南シナ海における領海の核心的利益の主張は強硬だが、『自由航行の原則』を守るという日本・東南アジア諸国の貿易の核心的利益が脅かされるリスクは低い。ペイするか分からない海底資源掘削の問題はあるが、貿易の自由航行権の保障は中国の貿易利益や国際的評価とも直結するので制限しないだろう。

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安倍政権の安保法案を巡る混乱と“立憲主義の軽視・存立危機事態のわかりにくさ”

安倍政権が立案した『安全保障関連法案』に対する反対デモが国会周辺で行われ、安倍政権の支持率がかつてと比べてかなり下がってきた。ギリシャの債務危機や中国の株価急落もあり、アベノミクス効果にもやや息切れが見えてきた。10月には消費税10%への増税も控えており、安倍政権に矢継ぎ早に向かい風が吹き続ける雲行きだ。

安保関連法案可決は国防・自衛隊強化・日米同盟に関心の強い安倍晋三首相の悲願であるが、日本以外の外国(同盟国)に対する攻撃を受けて日本が防護以上の反撃をする『集団的自衛権の行使+自衛隊活動領域の拡大』は、本来、憲法解釈変更の限界を超えているため、『改憲の手続き』を踏むことが筋である。

この安保関連法案の問題点は、『憲法違反の疑いが強いこと』や『国民にとっての必要性が分かりにくいこと(逆に仮想敵の増加・反米勢力の逆恨み等で自衛隊・国民のリスクが高まる恐れもあること)』もあるが、『アメリカからの要請+米国議会に対する日本国首相の公約』によって万事が推し進められようとしていることである。

法案が曖昧に定義する集団的自衛権は、実質的には『米国主導の世界秩序(中東・アフリカ経営の軍事コンセンサス)』を維持するための負担(戦闘要員・後方支援要員の戦死の負担も含む)を日本も応分に負うべきだというアメリカ側の要請を背後に持っているが、日本にとっては『中国警戒論』が米国の機嫌を損ねたくない理由にはなっている。

現実的には、武力で全面衝突する日中戦争は日米戦争と同程度には起こりにくいシナリオだが、安保関連法案に賛成する主張として、『尖閣諸島問題・中国の海洋権益拡張(南シナ海の南沙諸島の一方的な拠点建設等)』に対してアメリカがもっと強気に出てくれるのではないかという期待もある。

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一般国民はなぜ戦争を望まないのに戦争は起こるのか?:日本国憲法の平和主義と人類の動物性

戦争を望む人などいないのになぜ戦争になるのか戦争に賛成しない人も巻き込まれるのか、その仕組みを考え権力の有効範囲(国の戦争権)を抑止した日本国憲法は普遍的だが自然的ではない弱さもある。

「戦争させない」安保法制反対デモ 国会周辺を取り囲む

論理的・道徳的には「戦争に賛成する人たちだけが戦争をする・戦争に反対する人たちは戦争に巻き込まれない」が理想だが、人間も動物だから相当入念な理性主義・平和主義の教育を受けないと「強い者(雇う者)の命令に弱い者が従う+議決された法律で徴兵徴発される」という国家権力の戦争権に理屈・善悪は押し切られる。

9条は「国民の感情・外国への敵意・領有権対立・権力者の誘導・経済的苦境・教育」などによって戦争権を繰り返し発動してきた人類の共同体の暴力性をメタコードで拘束しようとするが、集団の強制を弱める「個人の尊厳原理」が必要条件で、人権が弱く貧困・部族慣習も多い集団権力志向の中国・中東諸国では採用されづらい。

権力構造における弱肉強食、文化・宗教の規範性、共同体の自衛権・拡張性、経済格差と貧困(個人の脆さ・集団的権威への同一化)の存在などに裏打ちされた「力の論理・集団の強制・友敵理論」はやはり自然的なもので、戦争放棄・平和主義などは高度な教育・豊かな経済・メタな目線・個人などを要する理屈的なものである。

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自衛隊を軍隊と呼んでしまうことの問題は何なのか?:日本国憲法と歴史的文脈

安倍首相が『わが軍』という表現を用いた事の問題は、戦後日本には“攻撃的・侵略的な戦力”としての『軍』は憲法的にも実質的にも存在しない、最小限度の防衛力しか持たない自衛隊は軍とは異なると定義されてきたにも関わらず、敢えて『自衛隊』ではなく『軍』という概念を用いたことである。

■菅氏「自衛隊も軍隊の一つ」 首相の我が軍発言巡り

更に、首相である自分を軍隊の最高指揮官だと強調するかのように、『我が軍』という『国民の保護・合意』よりも『権力者の指揮・命令』に随従する軍隊(私兵めいた権力者に忠誠を誓う軍)をイメージさせる表現を唐突に用いたことである。

9条改正・国防軍創設・集団的自衛権・緊急事態法(有事指定による国民の一時的な人権停止命令・戒厳令)などを掲げる安倍首相が、『わが軍』という表現を用いれば、他の政治家とは異なる『首相である自分が(国民にあれこれ言わせずに)多数派の国会議決や緊急時の事後承認だけで思い通りに動かせる軍を創設したいという本音のニュアンス』があると忖度されても仕方ない。

菅義偉官房長官は『自衛隊は我が国の防衛を主たる任務としている。このような組織を軍隊と呼ぶのであれば、自衛隊も軍隊の一つということだ』と語っているが、これは論理階梯(広義の軍から狭義の自衛隊への概念定義の歴史的なタイムテーブル)を意図的に逆向させた詭弁の一つとも解釈できる。

菅義偉官房長官は、国家の防衛を主な任務とする武装した実力組織を『軍隊』と呼ぶのであればというのだが、『国家の防衛』と『侵略・先制攻撃を含めた軍事作戦の遂行』を主な任務とする武装した実力組織を『軍隊』と呼び続けてきた歴史が先にあったという常識からまず始めなければならない。

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