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容姿の良い女性議員が選ばれやすいのは『誰が政治家になっても同じの心理+人工知能やハイテク管理社会の予兆』の裏返しか。

■「顔で受かった」「男性票狙い」 女性議員は容姿なのか

外見を巡る女性議員の不満が色々と書かれているが、“地盤・看板・カバン”のない無名の若手の女性立候補者であれば、『外見の良さ(必ずしも特別な美人である必要はなく清潔感・爽やかさ・フレッシュさ・真面目そうな雰囲気があればいい)』が、議員に当選するための強力なアドバンテージになるのは厳然たる事実としてあるだろう。

なぜ実力・知見ではなくて容姿・外見をメインにして選ぶのか、どうして中身をよく見ずに外見の印象だけで適当に選ぶのかという反論は、国・地域の代表者を選ぶ代議制の政治システムが不真面目に運用されているのではないか(美人投票という衆愚政治に堕落したのではないか)という不満・不安に行き着く。

だがよくよく考えてみれば、私たち有権者は『政治家の中身を査定する情報・基準』をほとんど持ち合わせておらず、更に『政治家個人としての力量・信念・可能性を評価するために何を参考にすれば良いのか』ということについてもよく分からないというのが実情なのである。

『立候補者の演説している内容・政党の有力者の語る推薦理由』を聞いたり、『立候補者のウェブサイトに書かれている政策方針・学歴や職業キャリア・思想信条』を読んだりして、容姿の美醜なんかの表層的情報に左右されず、その立候補者が国会議員・地方議員として適任かどうかを公平に判断すべきというのはなるほど正論である。

しかし、仮にも政党から公認されて議員に立候補する人が『むちゃくちゃな思想信条の表明・人格や価値観を疑われる自己主張』などするわけもなく、演説や文章の内容を細かく精査しても『所属する政党のマニフェストの範囲内で無難なことが書いてある・社会や未来や子供や外交のことなどを色々真剣に考えてくれていそうだ(真剣に考えていない、世の中なんてどうでもいいという姿勢をアピールする候補者などまずいない)』としか言いようがない。

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“ウェブ上で忘れられる権利”と“個人の賞罰を知る権利”

EU諸国では逮捕歴・前科・失態などを巡る『(ウェブ上で)忘れられる権利・検索されない権利』を主張して、Googleを提訴する動きが数年前から活発化している。

■優先すべきは知る権利か、人格権か 検索結果削除めぐり

EU諸国の民事裁判では、『Googleの検索インデックス』から提訴した個人に不都合な情報をGoogleに削除するように命令する判決が多く、『忘れられる権利・検索されない権利』は裁判所に訴え出れば認められる確率がかなり高くなっている。

『自分が過去に犯罪を犯したという記事・記録』は、ウェブ社会以前には新聞・雑誌には書きたてられたが、よほどの大事件・凶悪事件で無い限りは『人の噂も七十五日』でいつの間にか人々の話題から消えて自然に忘れられていくものであった。

ウェブと検索エンジンがまだ普及していなかった時代には、社会・他人が自分の悪事や逮捕歴について覚えていて話題に乗せたり差別的な対応をしてくるという『社会的制裁』に有効期間があった。

見ず知らずの他人に対する人間の興味関心には自ずから限界があり、かつてはわざわざ『忘れられる権利』など主張しなくても、人は新しい話題・流行や自分の生活の雑事に引き寄せられて、勝手に昔の犯罪など忘れてくれていたわけである。

しかし、ウェブに記載(アーカイヴ)された情報はいくら時間が流れても、『人間の記憶の内容・興味の意識』のように劣化しない、5年後でも10年後でも固有名(実名)・地域と事件名などで検索すれば『○年○月○日に~の罪状で○○容疑者が逮捕された旨』の情報が出てくるので、『不名誉な記憶の亡霊』がいつ蘇ってくるか分からない不安が常にある。

永遠に消えない不名誉な個人情報が『社会的制裁の強度』として適切なものなのかどうかは、『前科のある本人の更生・意識の度合い』によって異なってくると思うが、『殺人・強盗殺人・テロ・無差別殺傷』などの凶悪犯罪はともかくとして『軽犯罪の微罪の場合』にそこまで永続的な社会的制裁を与えることが適切か(更生・再犯抑止に役立つか)といわれるとかなり微妙ではある。

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『選択的夫婦別姓』を認める人・認めない人

数十年前から、選択的夫婦別姓を巡る議論は行われているが、この問題に『当事者性を持つ人』は主に以下に該当する人たちである。

■夫婦別姓、最高裁の判断は? 旧姓使用が広がるなかで

1.結婚制度を利用したいが、『旧姓を変えなければならない夫婦同姓』が嫌だったり不都合(不利益)があったりする人。

2.結婚制度を利用したいが、『結婚する相手(主に自分側が姓を変えなければならない女性など)』が夫婦同姓に反対している人。

3.子・孫が結婚するが、『夫婦別姓の結婚は容認できない(相手が自分の家の姓を名乗らないなら結婚を認めない)』という親・祖父母などの親族。

4.子・孫が結婚するが、『夫婦同姓の結婚は容認できない(自分の子が相手の姓になるのなら結婚を認めない)』という親・祖父母などの親族。

厳密には選択的夫婦別姓というのは、『結婚するみんなが夫婦別姓にしなければならない制度』ではないから、本来は『今まで通りに夫婦同姓にしたいというカップル・親族』の選択や利益を損ねるものではない。

しかし、『結婚するみんなが夫婦同姓にしなければならない制度設計』を守るべきである(今までの結婚の慣習・法律のルールに従えないカップルは結婚すべきではなく事実婚にすべきだ)という思いを持っている人たちが多くいるので、『選択的夫婦別姓の議論の余地』が生まれてくる。

選択的夫婦別姓を認めて欲しいという人は『個人主義的・自由主義的・選択的な結婚観』を持っていて、選択的夫婦別姓を認めないという人は『集団主義的・統制主義的・義務的な結婚観』を持っているのだが、『結婚』という男女を経済的・性的に結合させて次世代の子供を育てるための制度の捉え方が変わっている“過渡期”ゆえに起こる論争でもある。

かつては90%以上の日本人が使っていた結婚制度そのものの利用率がここ30年ほどで急激に低下していて、2035年頃には男性の約3割、女性の約2割が結婚制度を利用しないまま生涯を終えるとも推計されていて少子化の原因の一つにもなっている。

『義務的・慣習的な皆婚(女性が男性のイエの一員の嫁になるという旧来的結婚観念)の終焉』と『選択的夫婦別姓・パートナーシップ協定・同性婚の議論の発生』はかなり密接に相関している。

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大阪市小六女児焼死事件の再審開始:なぜ冤罪であっても二人の被告の釈放を多くの人が素直に喜べないのか?

母親の青木恵子元被告(51)と内縁の夫だった朴龍晧(ぼくたつひろ)元被告(49)は、1995年に大阪市東住吉区で小学6年生の青木めぐみさん(当時11歳)が焼死した民家火災で、放火・殺人罪などで無期懲役判決が確定していた。

しかし、本件を冤罪とする弁護団が『車庫燃焼の再現実験の結果』などの新証拠を出したことによって、再審開始支持の決定が出され、刑の執行停止(釈放)となっている。この事件では、有力な物的証拠・目撃情報はなく、捜査段階で強要されたという自白調書の信用性が疑われていた。

2人は公判で無罪を主張していたが、本人の自白は具体的であり信用性が高いとして1~2審では無期懲役の有罪判決、2006年には上告を棄却して最高裁で無期懲役が確定していた。既に20年の長期懲役刑に服しており、仮に冤罪であれば大阪府警・大阪地検の捜査手法の誤り及び見込み捜査の強行の責任は重い。

だが、本事件がこれだけ大きな冤罪の可能性を持っているにも関わらず、二人の被告人に殆ど同情・支援が集まっていないのは、『娘の青木めぐみさんに対する保険金殺人・性的虐待の疑惑』がかなり濃いという推測・予断が一般に広く共有されているからだろう。

二人の被告人の外貌・人相の印象(暴力団風のパンチパーマ・冷たい目つきなど逮捕時の写真の印象も含め)も余り好ましくないものを感じさせること、朴龍晧被告が在日韓国人(暴力団構成員あるいは前科・粗暴傾向などの反社会的傾向があったかは記事からは不明)であるという人種差別的な要素もあるだろう。

小学生の娘になぜ経済的余裕のない生活状況にありながら、1500万円もの生命保険を掛けていたのかについての合理的理由が述べられていないが、200万以上の借金がありながら、『まず普通は死ぬ可能性のない小学生』に生活費を更に切り詰めてでも安くはない掛け金をきちんと払い続けていたのはなぜか。

誰に保険金を掛けようが本人の自由といえば自由だが、元々小学生に生命保険を掛ける親は少ないだけでなく、常識的には借金を抱えた身で、保険金の入る見込みがまずない子供の生命保険料を無理をしてまで払い続ける合理的理由(生命保険以外の医療保険・損害賠償保険などが付属しているとしても)がない。

もう一つは、朴龍晧被告が自白したという義理の娘の青木めぐみさんへの性的虐待・強姦の疑惑があるため、『仮に放火殺人をしていないとしても、母子家庭に上がり込んできた卑劣な性犯罪者なのではないか(それならば強姦罪で起訴立件されていないとしてもそれなりの懲役刑を受けるだけの因果があり自業自得だろう)』という軽蔑・怒り・嫌悪などの大衆感情的な拒絶感が極めて強いことがある。

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働いている既婚者(女性)と専業主婦のどちらがお得なのか?:別に楽なライフスタイルが悪いわけではないが。

豊かで娯楽の多い現代社会の反動で“労働が苦役のイメージ+職業上の挫折+労働力・税収不足の統計”によって少子化も進むが、楽しく働ける環境を作れる人が優位な時代ではある。

20代独身OL「専業主婦ってラクそう」に40代主婦が激怒「悔しい! しゃくに障る」

『外の労働現場が厳しいから・数十年もフルタイムで働く自信がないから専業主婦になりたい』という消極的な動機づけ、『専業主婦に限らず楽しているように見える人がずるい・羨ましい』と自他を比較するのは、女性に限らず男性でもそういう人はいる。一方、『本人が可能な選択肢』であれば楽をしたければ楽をしても良い。

キャッシュで3億円以上を持つ人が働きたくなければ働かなくても、通貨価値がよほど変動しない限り死ぬまで困らないだろう。安定していそうな職で年収の高い夫を見つけ、夫が専業主婦でもいい(家にいてほしい)といい、自分もそこまで働きたくないなら専業主婦・短時労働でもいい。だが、働かないリスクも生じる。

働いていることによる強みは、自分の力で生み出す『キャッシュフロー』だ。その時点においてお金を稼いでいる(収入の流れがある)のは、昔から持ち続けている『ストック(預貯金・金融資産)』よりインフレリスク・制度的リスクに対してはかなり強い。現時点で稼げないのは、相当額を貯め込んでいても心理的不安が強い。

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大人になって分かってくる『日本文化の本質・味わい深さ(風情風流)』とは何なのか?

露天風呂・日本庭園・寺社仏閣など大人が嗜好する日本文化の景観は『自然を模倣した人工造形・自然と調和した建築設計』が多い。食物や器物・趣味でも『華美・贅沢・奇抜の対極にある素材・わびさび・日常性』を味わおうとする。

男性が大人になって“よさ”がわかった「日本のもの」ランキング

大人になって良さが分かるというのは『知識・教養・判断軸の裏づけができて実物を見たり体験したりすることによる分かり方(他者との文化的価値の共有体験が付加価値となる)』が多いが、『流行のもの・一時的ではない歴史(持続継承性)を持つ日本文化』に興味を持つ事から始まりやすい。装飾的でない普遍性を求める。

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