「心理」カテゴリーアーカイブ

福岡県の糸島市消防本部で40代の2人が主導した集団パワハラ問題:消防本部の上司も命令取消しの要求で軟禁状態に

福岡県の糸島市消防本部で40代の課長補佐級が扇動する消防職員13人が集団で数年にわたり、約30人の同僚にパワハラを繰り返しているとする内部告発があり、市が調査して懲戒処分を検討のニュース。上司にも命令・人事を取り消せと自宅に集団で押しかけ逆パワハラ、いじめで今まで複数の退職者が出ているという。

警察・消防という男だけの集団行動や寮生活のある仕事では、この種のパワハラ・いじめが繰り返されてきたが、『40代2名のリーダー格+それに従う11人』というパワハラを常態的に行う特定集団、内部の力関係の図式が直接報道されたのは珍しいかも。実際は消防などで内部で強い権力を振るう小グループは多いだろうが。

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現代の日本でなぜストーカーが増えているのか? 接客・芸能と擬似恋愛の要素と適度な距離感・節度

ストーカー犯罪急増は『コミュニティや結婚が衰退した現代の孤独』や『分不相応な自己愛(縁なき相手への恋愛妄想)』とも関係しているが、金銭目的の犯罪以上に特定の人に執着して諦めない犯罪というのは事前抑止も事後の反省・更生も難しい。

坂上忍、冨田さん刺傷事件に怒り「怖さも感じる」

例えば異常に執拗なストーカーの岩崎友宏被告でも、昭和期の皆婚時代・皆労働者時代なら、30歳近くになって無職で現実離れした無理なアイドルのケツを追っかけず、適当な会社に嫌々でも就職し分相応な相手と結婚させられていたため、ストーカーをしたくても時間・余力がないよう社会システムで行動統御されていた。

儒教の『小人閑居して不善をなす』とも言えるが、自由な時間・境遇を自己実現的に活用できる現代人のライフスタイルに適応しやすい人もいれば、逆に『自由であるが故に自己定位できず現実離れした人・夢にしがみついて思わぬ犯罪に走るタイプ』も出てきてしまう。強い恋愛感情の挫折には元々狂気じみた一面もある。

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原発事故被災の子供のいじめ問題、 日本の弱者批判・寄付文化の弱さ・自己責任の価値観にあるものは何か?

原発事故避難先でいじめや差別が62%のニュース。日本は生活保護バッシングや旧同和問題・在日韓国人ヘイトもそうだが『社会的弱者・困窮者・旧被差別者・犯罪被害(特に賠償請求者・公的救済者)に対する同情・支援・寄付』は一般に薄く感じる。被害・病気・障害の直後は同情するが『長期化・金銭補償』では冷淡さが出る。

いわゆる弱者利権の現実と妄想の問題だが、端的には日本社会や日本人の価値判断では『弱者利権に対する妄想的なやっかみ(相対弱者の方が得)・非難(社会的負担への不満)』も少なからず含まれる。原発事故でも長期化や金銭補償を嫌う層やそれまで原発で雇用されていた人(誘致・許諾した行政)は自業自得の類の批判もある。

中流崩壊によって健康で仕事があってもかつかつの生活をしている人が増えた影響もあり、『弱者の装いをして不当な利得を得ているのではないか』『みんなそれなりに厳しい生活をしているのに(もしかしたら自分よりマシな経済・家庭の状況では)』といった妄想も含めた不満・疑惑・(リソース配分の)競合意識の膨張もある。

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小金井ストーカー刺傷事件とアドラー心理学の『課題の分離』による執着・憎悪の回避

思慮し反省できるなら殺人未遂を起こさず、本当にその女性が好きなら断られたら粘着・激高せず身を引く。好きな女性を数十回も刺し傷跡を残した罪業を自省できる人なら、殺せでなく自害も有り得る。

「じゃあ殺せ」被告、被害女性に怒鳴り退廷 小金井刺傷

法廷で衝立があるとはいえ、証言に立った被害女性の勇気は賞賛に値するが『自分の生命を危機に晒した上での必死の訴え』も、『自己愛(自己憐憫)・妄想と執着・所有欲・逆恨み(責任転嫁)などの業を積み重ねすぎた加害者』の耳には届かない。加害者はむしろ自分を被害者のように思って居直っているからこそ怒鳴り暴れる。

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『伊達マスク症候群』になる心理、 なぜ芸能・不倫のニュースばかりプッシュされるのか?

○電車・バス・雑踏の中でマスクをしている姿に違和感はないが、風邪でもないのに『接客業・レジ・窓口』などで毎日マスクをしているのは声が聞き取りにくく機械的な対応(丁寧でない等の誤解を招く)になりやすいデメリットはある。

「いつもマスク」の生活でうつ病を引き起こす恐れあり

『伊達マスク症候群』などの概念も生まれたが、『社会・他者に自分個人の姿(存在)をできるだけ認知・評価されずに最低限の仕事・用事だけこなしたい消極的・防衛的な心理』が影響しているとされる。コミュニケーションが苦手、今以上に人に興味を持たれたくない(外で他人と深く関わったり知り合ったりしてもメリットなしの)心理はあるだろう。

伊達マスクがうつ病を引き起こすのか、うつ病的・対人不安的なメンタルが先にあってマスクをするのかは『鶏と卵』で因果関係は逆転している可能性もある。現代は表情や態度、話し方も含め『高度なコミュニケーション能力・感情労働』を求められる場面が増えており、元々目立ちたくない非社交的な人は外で疲れやすいのかも。

ストレス過多や対人コミュの疲れ(人に笑顔で愛想よく振舞う余裕がなく無表情・疲れた顔を見せたくない)があり、外でも『自分の世界・私的領域を作りたい動機づけ』が働く。その自己防衛規制の現れの一つでマスクやイヤホンが使われる。現代の全般的風潮として『自分が興味ある人以外からの干渉』を嫌う傾向も出ている。

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小金井ストーカー刺傷事件:距離感の近いアイドル業・接客業におけるつきまとわれる潜在リスク

人に好印象を与え好かれるのは一般に長所で喜び・自信につながるが、『(モノでなく)自分自身に対する不特定多数の好意・応援』で成り立つアイドル業はどんな人を惹きつけるか分からず怖いな。

28歳男、起訴内容認める=音楽活動の女子学生刺傷―東京地裁支部

ビジュアルを活かしアイドル・モデルなど有名人(芸能人)になりたい人は大勢いるが、『自分の顔・名前を不特定多数に知られ熱狂的に欲望される対象』になることは、客観的には(ファンは選べない為)粘着・妄想のストーカーやサイコパスを寄せるリスクもある。公演の仕事を続ける限り、拒絶・回避の術も限られる。

この凄惨な事件は、『意図的にストーカーになるためにアイドルの追っかけをしているような妄想性・自己愛性・反社会性パーソナリティー障害の疑いが濃い異常な加害者』に目をつけられ、被害者がなまじ性格が良くて初期の段階できっぱり断れず、流れで時計のプレゼントを受け取ってストーカー事件に巻き込まれたケースだった。

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