『相対的貧困』は階層流動性が落ちた現代の閉塞感の一因だろう。貧困再生産を恐れて少子化にもなる。先進国の『人並みの文化的生活のレベル』は高コストであり子孫の世代に付与しづらくなった。
「貧困たたき」する前に…相対的貧困の意味、知っていますか?
高度経済成長と一億総中流社会を経験した戦後日本は、歴史上で初めて庶民層が『貧困・惨めさ・劣等感』を一時的に払拭して、『物質的・文化教養的に豊かなライフスタイル』を子供世代に付与できたが、そんな中流の生活様式を『誰でも実現できて当たり前』の感覚になった所で、経済成長が終わり格差が開いた反動が大きい。
1970~80年代頃までは親・家の事情で学力があっても進学を断念する子は珍しくなかったし、社会階層の違いによる機会・仕事の不平等も現実として受け容れられていた。だが現代は建前として『機会の平等=親による子の不利益のゼロ化』が規範としてあり、相対的貧困は機会の不平等・子の理不尽をもたらす社会悪となる。
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今、一年間に生まれる子供数は約100万人、認知される虐待数は増加しているが、虐待死71人は比率的には少ない。0歳時の生後すぐの遺棄致死は未成年の混乱が多く、知識と判断力があれば中絶件数に入る。
虐待死の子ども、0歳児が初めて6割超える 14年度
虐待死や望まない出産がゼロに近づくことは理想だが、子供の1000万人以上の母数で71人の殺害は、比率的には『99.9%の親は子供を殺しはしない』ことの裏付けでもある。虐待死ゼロは、日本で虐待・嬰児の殺害が多かった戦後の混乱期だけでなく、諸外国を含め達成された事がないが、人の個人差・不完全さでもある。
現代で犯罪や子殺しへの世間的な非難が極めて激しくなった背景には、『絶対的貧困がほぼなくなったこと(親が生きるために子を間引きせざるを得ない事情が考えにくい)』と『妊娠・避妊・善悪・養育責任などの知識がない人がほぼいなくなったこと(知っていて責任感があれば不幸な結果を概ね避けられる)』があるだろう。
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日本に限らないが政治家は古代以来の支配層で、近代民主主義は『財と権限を握る支配者』を『国・国民の為に奉仕する代表者』に変質させた。だが政治家は税源・権限を得て当然で蓄財できるという特権階級の意識は未だ残る。
<富山市議会>8人目が辞意、政活費不正
富山市議会だけでなく地方議会は『不正な既得権益の温床』の可能性はある。今まで『政治家の政治資金』は大まかに申告すれば監査なしでフリーハンドで認められてきた。私的な物品購入や移動・宿泊費も含むコストを政治家になればゼロに近づけられる事(かつては名目あればグリーン席も無料)は自明の特権だった。
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部活の4人の閉鎖的な人間関係で『下位者・スケープゴート』の位置づけに置かれれば自力でのいじめ解決は難しい。いじめ被害をPTSDの診断名で具体化して、訴訟に打って出るのも一つの対抗策だろう。
「いじめでPTSD」高3男子、同級生3人を提訴
この高校生は柔道の特待生として入学した直後の4月にいじめを受け始めたというが、『攻撃しても抵抗しないスケープゴート』を見つけ出す嗅覚のある加害者、『いじめを娯楽化する空気+加害者に追随する仲間』があるといじめは固定化しやすい。恐喝の利害が絡むと学校卒業後まで継続して追い込まれ殺されたケースもある。
攻撃したり恐喝しても抵抗しない相手として役割が固定されると、悪意あるいじめ加害者は調子に乗って更にいじめ(不当な要求)をエスカレートさせやすい。いじめ初期の『教師・親など第三者の介入』で効果がなければ、逃げるしかないケースもある。『自力救済・暴力』より『犯罪化・訴訟』のほうが賢明な対抗策だろう。
続きを読む いじめでPTSDを発症した高校三年生が同級生三人を提訴:いじめの上下関係と学校の対応の限界 →
小池百合子知事の行政の説明責任と情報公開に対する基準は妥当で、『土壌汚染対策の安全性確保のための工法変更』は秘密裏に役人・専門家だけで合意すれば良い問題ではない。予算との整合性も問われる。
<豊洲市場>小池知事、再調査の方針…築地移転先盛り土せず
○客観的根拠なく『盗聴器・監視や尾行・ほのめかし・集団ストーカー』などの被害妄想を言い立て言動・人格が奇妙になったケースは統合失調症の急性期が疑われる。自傷他害のリスクに注意を要する。
続きを読む 小池百合子知事の豊洲市場の再調査方針, 福岡の子供4人殺害の母親は被害妄想があったか? →
今までの報道を見ていると、父親が数年前に死去し(母親はそれ以前に離婚しており)、姉・弟の二人で一軒家で暮らしていたが、『実家内の主導権争い・弟の騒音(音楽ゲーム・友達と騒ぐ)』できょうだい仲が険悪になり、長年の我慢が爆発して衝動的な殺人に至ったような感じの事件である。
遺体は21歳弟、DNA型鑑定で確認 千葉の切断遺体
『生活音・音楽・バカ騒ぎ(連日人を集める)』による近隣トラブルは多いが、相手がきょうだい(家族)で何度注意やルール設定をしても変わらない場合には、余計に怒りや不満、怨みが募ることはある。殺害は行き過ぎだが自宅・住宅街は『静穏な生活空間』であるべき社会通念・常識が何年も通じないストレスは大きい。
家で大音量の音楽を流さない(聴きたいならヘッドホン)、家で大勢の仲間を集めて大騒ぎしない、深夜早朝は大きな音を出さないよう気をつけるなど、社会生活・共同生活に適応する為の教育・しつけも関わるが、親が早くに別れたり死去したりで家で騒いでいても放任的な状況が続いたのかもしれない。
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