日本の殺人事件(他殺)の発生件数は史上最低水準になっているが、『体感治安』は悪化している

またバラバラ殺人が起こったのかと反射的に思ってしまう。しかし、殺人は『話題性・感情喚起』があって印象に残る為、定期的に報道があると現代は殺人が多い錯覚が生じるが、実際は戦後一貫して他殺件数は減少、2015年は『313件』で史上最少となった。

新たに頭部や胴体発見=男性、死体損壊で捜査―静岡・奧浜名湖

現代日本は良くも悪くもハングリー精神が衰え、人を殺してでも奪おうとか暴力で他者を屈服させようとする人の比率が減少したことは確かで、逆に追い詰められると自殺するリスクが高まった。20?30年前でも現代より繁華街・裏道などに暴力・無法の空気があったが、現在は高齢化で静かか健全で明るいかである。

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『中高年の男性顧客の獲得』に力を入れるバレエ・ヨガの教室に潜むリスク:バレエ講師女性が親指を切断された事件

『男性多数のバレエ教室』の宣伝文句があったが若くて美人な女性が教室をすれば大抵流行るが、中年男の下心と善意で成り立つビジネスはリスクもあり、逆に『女性専用』にしてるヨガ教室なども多い。

バレエ講師女性の親指を切断 元生徒の男、傷害容疑

何というか、40代男がバレエ経験者か未経験か知らないが、純粋にバレエを習いに行く前提が怪しいのはあり、半ば以上は若い先生と会ったり話したりが目的化するだろうが…異性募集に注力するスクールは『会員に極端に懐かれてもてあます・教室外に誘われ続けて(指名されすぎて)対応できなくなり退会を迫る等』は多い。

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バーチャルリアリティ(VR)の進歩は『現代人の孤独・無力・宗教の喪失』を救うのか?

バーチャルリアリティ(VR)がアダルトに応用される展示会に応募者殺到で入場制限というニュースは苦笑を誘うが、脳に『現実感覚』を錯誤させる仮想現実の技術が究極的に進化した先で、『ネット(ゲーム)依存症・ドラッグ』を超える『リアルからの退却(ストレスフルなリアル滞在時間の減少)』が社会問題になりそうだ。

VRが究極に進歩した未来を描いた映画『マトリックス』では、エージェントが『こちらに留まれば思い通りの仕事も豪華な食事も最高の女(男)も思いのままなのに、お前は貧しくみすぼらしいあちらに戻って何がやりたいんだ』と誘惑しスキンヘッドが裏切る。薬物・不倫・心中もあちらの誘惑に屈しやすい退却的世相の反映か。

『こちらとあちら』という二項対立概念は非常にメタフォリカルで誘惑的なものであり、リアルとバーチャルといっても良いし、物理世界と精神世界でもあり、仏教の此岸(この世)と彼岸(あの世)に遡ることもできる。世俗と神聖(宗教・神)さえ、太古から人間が頭の中で思い描いてきたアナログなVRによる心の救済だった。

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介護殺人の増加と追い詰められる現代日本の老後:尊厳死・安楽死の議論とアンチエイジングな科学技術の夢

高齢者のいる世帯の人数が1~2人が大半を占め、老人の貧困も増加している現状で、『在宅介護・自助努力』は間接的な介護殺人や貧苦の自殺の容認になりかねない。

長年連れ添った夫に「確実に殺してね」と頼む妻 介護疲れがもたらす「介護殺人」増加の深刻さ

世帯の人数の減少と合わせ、現役世代の婚姻率低下や少子化もあり、子・孫世代の経済状況も悪化している事を考えると、政府が方向転換している『在宅介護・家族介護の推奨』は悲劇的な殺人・自殺を増加させる恐れがある。目指すべきは『各人の年金範囲内(高齢者も可能な労務提供)で賄える施設介護システムの整備』だろう。

安楽死・尊厳死の導入の議論もある。『死にたくない意思を持つ高齢者』に対する間接的な圧力・強制の問題はあるが、超高齢化社会では不可逆的に動けなくなったら食べられなくなったら『自然死・寿命死』が迫ったという意識の転換も求められる。科学・医療・福祉の進歩で自然な死の迎え方を忘れたヒトならではの苦悩は深い。

『尊厳死』は近代的な自我意識や自己決定権に基づくもので、回復不能な末期の病状で激しい苦痛がある時、本人の意思を尊重して自死を選択可能にするものだが、『人間の望ましい老い・死に方の難しさ』は周囲の他者にも納得してもらって罪悪感・後悔をできるだけ与えないようにして死ななければならないという事だろう。

安楽死・尊厳死の議論では、本人が承認しても延命努力の放棄は許されないという反対意見もある。その根底には『自然な死』と『人為の死(広義の殺人)』の区別がある。だが医療・福祉が発達した現代人にとって自然な死は過去ほど明瞭な定義ができず、老いて倒れても自然には死なず、助けられ生かされて死期は曖昧となる。

視点を変えれば、悲観的に捉えられる『孤独死』というのは、生命体としての人間個人の生理的限界(動けない・食べられない・意識を失う)を迎えて死んでいく『自然死』に近いかもしれないが、だからといってその自然死が、医療・介護を受けて周囲の人に助けられながら死にゆく人為の死より良いと思わない人も多いだろう。

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バングラデシュ・ダッカのテロ事件の犯人は『裕福な家・高学歴の若者』が多かった:なぜエリート崩れはテロに駆られやすいのか

バングラデシュのテロ事件の加害者が『裕福な家庭・高学歴のエリート層』だった事が想定外な感じで報じられているが、思想犯としてのテロリストはいつの時代でも『インテリ層(エリート崩れ・思想言語による世界観の構築と挫折の反動)』が多い。連合赤軍にしてもオウム事件にしても無教養ではない確信犯のインテリだった。

バングラデシュのテロ事件の加害者は、イスラム過激派の聖戦・反欧米の思想にかぶれたとも言われるが、『世界・国・社会の矛盾を孕んだ現実』に対し、インテリは概ね『高待遇・権威的なポスト』のエリートになる事で折り合いをつけるが、思想犯のテロリストになるのはエリートになり損ねた自己顕示の強いインテリ層に多い。

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“フリーな女の演出”で男心を癒してくれる女性と擬似恋愛の要素を生かした接待型ビジネス

“フリーな女”の演出で男心に夢を与える『スナック経営・飲み屋・アイドル商売』とも相関する擬似恋愛あるいはファン心理にまつわる読ませるコラムで文章が上手いな。

彼氏がいるのに、彼氏がいないと言い続けるおんなたち

書き手の女性は『彼氏・旦那がいる』とストレートに答えて、スナックのママから『彼氏・旦那がいない』のお約束の嘘でお客さんを楽しませる暗黙のルールを教えられるが、『限定された時間・場所だけで楽しく交流する仮想現実』では究極的にはリアル(店外)で彼氏・旦那がいるかいないかは関係ないという話にもなる。

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