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除夜の鐘がうるさいとのクレームで中止になる現代日本:社会共同体の季節・行事の共有の薄れ

除夜の鐘がクレームで生活騒音と見なされ中止に追い込まれるのはおかしな話だが、寺の鐘と3mしか離れていない住宅の立地も特殊で、精神状態によっては耐え難いかもしれない。

除夜の鐘も花火もダメ! 日本の風物詩が「生活騒音」とされ中止に追い込まれる時代

年齢や健康状態にもよるが、大晦日は早めに寝て、除夜の鐘が鳴る時間から初詣にでも出かけるのも良い気がする。寺が除夜の鐘を突きたければ、その日だけ近隣のホテル代を負担して泊まって貰うの代替策もあると思うが、条件を受け入れるか分からないし、寺もそこまでして年中行事を続けたくなかったのかもしれない。

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連れ子の虐待事件に対する先入観と実態解明の難しさ:母子関係と密着的な二者関係が持続するストレス

3歳の女児死亡、母に暴行容疑

父親か母親が『血縁関係のない子供(連れ子)』を虐待すると、実の子供ではないから子供のちょっとした抵抗やイタズラ、わがままに我慢できずに暴力を振るってしまいやすいという先入観を持たれることが多い。3歳の女児を押して転倒させ、頭部損傷を負わせて殺害したと見られるこの事件でも、子供が『夫側の連れ子』だったことをネガティブな要因と見なす意見は少なくない。

その先入観には、連れ子は虐待されやすいと思っている人自身の『血縁関係への強いこだわり(自分の遺伝子を引き継ぐ子供じゃないと嫌)』や『相手と別の異性(前夫・前妻)との間の子供への嫉妬』などが反映されやすい。

また、子育てをしている女性(男性)は、子育てを最優先にした人生設計や行動の判断を行うべきであり、そのためには子供が小さいうちはできるだけ(よほど子育てに積極的な協力姿勢を持つ相手だと確信できない限りは)『別の男女との恋愛関係』は持たないほうが良いといった日本的な禁欲主義の道徳観も影響している。特に母親に対しては、『女性としての自意識・欲求』を離婚後に持つことが世間からタブー視されやすく、子供より異性を優先するのではないかとの野次馬的な勘ぐりを受けやすい。

だが、実際の日本における虐待統計では、法律婚(離婚していない子育て中の実親である夫婦)の多さもあって、虐待の加害者の大半が『実母(全体件数の約60%)・実父(全体件数の約25%)』であることに注意が必要である。

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恋愛もまた『巧遅』であるよりかは『拙速』であるべきか(孫子の兵法):ストーカーになるリスクを回避するためのアプローチ論

警察官(警部)という職業(職位)の世間的なイメージや45歳という年齢(常識的には、知らない20代女性に対してナンパを仕掛けるには不釣り合いな年代)はともかく、電車・街中であれお店であれ、気になった女性がいればアプローチする自由はあるが、アプローチを間違ってストーカー化すれば犯罪行為である。

45歳男性警部、「一目ぼれ」でストーカー行為

この45歳警察官のストーカー行為は殺害・暴力につながるような凶悪度は低いが、一方的に恋愛感情や劣情を抱かれて個人情報を密かに調べられ、何をされるか分からないと感じた20代女性の恐怖感・不安感は想像するに余りある。

近年、ストーカー犯罪が増加傾向にあるが、その大半は『元恋人・元配偶者による未練や執着』によるものであり、『一目惚れした知らない異性に対するつきまとい』の比率は低いが、ストーカーの心理的問題は『好きであれば何をしても良い・好きだから仕方ない・相手の直接の返事を聞くのが怖い』というような恋愛感情の不適切な表現や一方的な押し付け、傷つくことの回避による隠れた行動にあると考えることができる。

警部は一目惚れした若い女性と接点を持ちたかったと動機を語っているが、2011年から3年近くもの間、隠れながらつきまとっていて『会話できるくらい・メルアドや電話番号を聞くくらいの接点』も作れない、拒絶されるのが怖くて正面から話しかけられないのであれば、『縁がなかった相手(自分に自信・行動力・決断力がないから仕方ない)』として諦めるのが筋とも言える。

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