人を動かすためのコミュニケーションや対人関係のポイント:飴と鞭の効果や相手から認められることの影響

人を動かすより自分が動いた方が早いというのは『人間関係の黄金則』であるが、『面倒臭い人からの悪影響の回避』や『重要な相手からの協力・好意』では、自分で決めたという自発的な動機づけを高められるかが鍵になってくる。

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自分に有利な前提や相手の同意を一方的に小刻みに取り付けていくのは、スモールステップの古典的手法。『~をすぐにしないと後悔や損をする』という脅迫型・限定型のコミュニケーションは、本心を見透かされて反発を喰らうリスクも高い。飴と鞭はビジネス・人間関係なら飴を用いるべき、恐怖を煽る鞭は犯罪に傾斜しやすい。

『飴(安心・優しさ)』と『鞭(不安・恐怖)』の落差のある使い分けというのは、カルト宗教や詐欺集団、暴力団、DVのカップル、虐待的な状況などにおける『正常な精神状態・判断能力が破壊された環境』に見られやすいのであまりオススメはできないもの。

自分が相手にとって魅力や価値のある存在であれば、『自分の性格・キャラの固定化』は効果があるし、相手から『この人はこういう人だからという認識』を持ってもらうことによって、『相手からの想定外の依頼・要求』をスムーズに断りやすくなったりもする。

逆に『自分の設定したキャラ』が、自分の本当の性格や本音の気持ちとかけ離れている場合には、自分のキャラや性格を演じることに疲れきってしまうだけにもなるが。

よほど自我が強いか策略のある人でない限り、相手から『善人・協力的な人・常識的な人』というラベリングをされてその前提でコミュニケーションされると、『その印象を大きく裏切る行為・発言』はしづらくなる。トイレを綺麗に使ってくれてありがとうの心理作用だが、認めてくれた相手からの失望・落胆を人は恐れる。