北朝鮮のミサイル外交の危険な暴走:米ソ冷戦の負の遺産としての北朝鮮の独裁体制

北朝鮮のミサイル・核開発は被害妄想的な反米意識・体制維持に基づくが、まともな外交交渉に応じないのが厄介な所。北朝鮮の時代錯誤な金体制は冷戦が生んだ負の遺産だがソ連・中国も仲介困難となった。

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北緯38度線の米ソの分割占領統治は、ポツダム宣言受諾時に遠からず『南北朝鮮の統一選挙』が行われる予定だった。これを一方的に破ったのが(選挙すれば共産党が政権を取れないと分かっていた)ソ連、ソ連支援の金日成の朝鮮労働党だった。ソ連が約束通りに統一選挙を実行していれば今の金体制の暴挙はなかっただろう。

ソ連とアメリカの代理戦争の朝鮮戦争も、ソ連がスポンサーの金日成・朝鮮労働党が一方的に奇襲攻撃をしかけ勃発したが、ソ連の赤化戦略は『対話・選挙』ではなく『ドグマ前提の軍事・独裁・暴力』に偏っていた。共産主義の大本山であるソ連がパルチザンのボス金日成に肩入れしたが、朝鮮半島での責任を取らずソ連は自壊した。

北朝鮮の人民の不運、極東情勢の無意味な緊張は、北朝鮮の共産主義を偽装する独裁体制がソ連崩壊後も崩れなかったことで、前近代的王朝のような世襲政権が『倫理観・文明度に見合わないミサイル・核』に前のめりになった事だ。北朝鮮には内発的な体制転換・クーデターを遂げる人民の潜在力が醸成されないまま時が流れる。

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