『超能力があればいじめを防げたのに…』、いじめ問題で当てにならない担任教師の問題といじめ対応のあり方

いじめは『成育環境・性格・目的意識』の異なる多様な人が集まる学校等で起こりやすい。小中学校での事前抑止は困難、面接指導で解決しなければ『合わない相手』と物理的な接触頻度を調整すべきかも。

いじめ相談に担任「超能力あれば…」 翌日から不登校に

『超能力があれば云々』という教師のいじめ問題を直視せず煙に巻くような対応は無責任だが、『対人トラブルの調整』は警察・弁護士・警備員でもリスクをゼロにし被害者を守り抜くのは難しい。ストーカーやDV、隣人トラブルを警察に相談しても殺人に発展もあるが、いじめも加害者が納得しなければ再発不安は消えない。

警察のような強制力発動の法的根拠がありストーカーやDVの証拠があっても、その場ですぐ容疑者の身柄を拘束して長期にわたって自由を奪い被害者を守り安心させるなんて事はまずできない。また警察の前でだけ反省(もうしませんと誓約書に署名)の素振りを見せてより悪化することも多い。いじめも同様の問題構造はある。

いじめを相談された教師にまずできる事は『いじめ被害が存在する事実』をまず認め(虚言の可能性は留保し)、『自分が被害生徒の側に立って慎重に対応策を考える姿勢(何かあればすぐ先生の所に避難せよ等)』を見せることだろう。加害者を悪者と決め懲罰するやり方でなく、具体的ないじめ行動を無くす働きかけが求められる。

学校という場では、いじめを犯罪と認定して加害者を一方的に糾弾して処罰するような対応はできない。形式的には小中学生の段階では『加害者・悪者という認識の前提』ではなく『いじめてしまう心理的・認知的・環境的な問題を抱えている(指導・修正・援助でいじめ要因を減らす)前提』でいじめ問題に当たらざるを得ない。

いじめる生徒にも言い分はあるだろうから、教師はその言い分も含めて聴いても良いし、一方的に暴言・罵倒で怒って責めるような指導は効果が薄いだろう(チクりやがって云々にもなる)。『いじめられている生徒の窮状・苦悩』を伝え、『その生徒が嫌がっている発言・行動』をやめる事はできないかを優先して話し合うべき。

いじめ被害を受けている生徒が苦しめられ思い悩んでいる『具体的な発言・行動』をとりあえずやめさせることが最も優先順位が高い。それがどうしてもできなかったり、いじめ言動の事実そのものを否定したり(否定してるが実際は続いている)であれば、物理的に加害生徒と被害生徒を接触しづらくする対応をまず講じるべき。

加害生徒と被害生徒とその保護者を同席させる面談対応は、保護者がいじめを悪事とする社会常識や他者への共感性を持っていれば(冤罪でないことが確実な状況で加害生徒の親も一緒にいじめ・嫌がることはやめろと注意してくれれば)、小中学生なら効果はある。加害生徒の心理的・環境的問題があるケースはその対応も必要になる。

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