前川喜平前事務次官が官邸の圧力あったと証言:加計学園の獣医学部設置の許認可に安倍政権が介入したとの疑惑

一切の縁故主義(ネポティズムの親族・知人優遇)を排除し、最高権力を中立公正に運用できた人物はほとんどいないと思うが、安倍首相は『友人優遇・メディアと行政への圧力』が現代の権力者としては露骨になっている。

<前川氏>「根拠なく赤信号を青にさせられ」官邸の圧力示唆

安倍首相は長期政権運営と野党自滅の敵失によって、『多少の失政・失言・利権(腐敗)』くらいでは内閣辞職・政権交代は有り得ないという自信を深めており、『自分のやりたい復古的な改憲(国権強化)』の願いも隠さない。自民党・支持基盤は日本最大の利権複合体で、過去にも仲間のお膳立て・お目こぼしはあった。

前川喜平前事務次官が、安倍政権が加計学園の獣医学部認可を間接支援した証拠文書の存在を指摘したが、安倍政権は森友学園問題でも『当事者の安倍昭恵氏・財務省官僚の証人喚問』を拒絶していて、加計学園問題の調査にも後ろ向きだ。『疑われている本人が証言・調査の必要なしと決める権限(議席数)』を持っているわけで……

長期政権と中央官庁の御用官僚ががっちり癒着を深めた現状では、『省庁内部の文書類・官僚機構の調査権』は安倍政権がグリップできるわけで、いくら疑わしい証拠が多くでても『官僚は記憶にございません・書類は規定にのっとり破棄しました・本人は証言できません』『国会討論は数の力で押して証人喚問拒否・議題逸らしをする』で逃げ切れる。

そもそも財務省にしても文部科学省にしても、『安倍政権の支持率を落とすような不利な調査は極力しない方針』を固めており、『再調査するつもりはございません・疑惑を受けている本人は答弁の場にはでてこれません(代理の私が代わりにお応えさせて頂きます・大半は記憶にございませんでスルー)』が基本戦略になっていて、まともな事実確認に応じてくれない感じである。

前川喜平前事務次官も必死に安倍政権からの圧力があったと訴えてはいるが、政権側がマスメディアも動員して『前川喜平の出会い系バー通い・買春事案も発生している胡散臭い出会い系バーに入り浸っていた』などと報じて、前川氏の発言の信憑性を品性下劣をイメージさせるゴシップで落とそうとしている。

政治主導と呼ばれる与党の政治家の官僚に対する優位が固まったのは、2014年に『内閣人事局』が設置されて、事務次官をはじめとする幹部級の人事権を政治が握って省庁に圧力をかけられるようになったからである。

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