日本の財政悪化と社会インフラの老朽化:インフラ更新問題の深刻化、 小児科の患者数が10年で4分の3に減少

○人口減少・財政悪化で『老朽化した社会インフラの改修・更新』ができない自治体が増えるが、鉄筋コンクリートの構造物の耐久年数は約50年とされ、高度成長期に建設されたインフラ更新が一挙に増えてくる。

財政難で補修見送り…老朽トンネル・橋、進む撤去

使用頻度がほとんどないような山間の橋やトンネルでも、実際には少なからずその恩恵を受けている地元民・登山者はいるので、今後、人口集積の都市部以外は相当に不便になるか安全に踏み入ることが難しい地域(橋のない川の渡渉・トンネルのない崖の登攀・舗装がガタガタな悪路の走破等)も出てくるのだろう。

自然の文明侵食力は強い、気候の亜熱帯化が進む日本では、アスファルトの道路を10年も放置すれば、ひび割れから芽を出す植物繁茂で道路はあっという間にガタガタになる。メンテしないコンクリ製の橋も半世紀で落ちる。人が住まない家が短期で廃墟化するのと同じく、人が踏み入らなくなった土地は短期に自然化していく。

狩猟ガール増加がブームのように語られていてジビエ(狩猟肉)の有効利用も進められているが、山間部の人口減少・狩猟者減少によってここ10年で『サル・鹿・イノシシ』が個体数を急増させており、過疎地の農村部では田畑をまともに維持できなくなる恐れがある。天敵・ハンターのいない野生動物の繁殖力は恐るべきものだ。

鹿もイノシシもジビエで食べられるのだが、現代の日本人が大量に食べる肉ではないので、いくら捕獲しても消費需要に限界があり、牛・豚の何割かを代替するような肉になるだけの現代人好みの味とはいえない。たまに食べるなら美味しい高級料理になるのだが、日常的な食肉文化にするには肉・においに癖がある。

人口減の北海道でも、ヒグマが個体数を増やして食糧難で人里近くまで下りてくるようになれば、日本百名山にあるトムラウシ山、大雪山、幌尻岳のような素晴らしい山にも『熊害リスク』で簡単に登れなくなっていくのかもしれない。今ある自然・動物の姿は『人間が文明・インフラで押さえつけ制御してきた仮の姿』に過ぎない。

○医師養成過程や診療科のカテゴリーの見直し、『過度の専門化・細分化』の抑制によって、子供も診療できる医師を増員する事だろう。全身・全世代を診る総合診療医、故意でないミスの訴訟免責なども鍵になる。

<厚労省研究班>小児科の患者数、10年で4分の3に

地方部の医師不足、診療科の偏り(小児科・産科の減少)が問題になるが、医師不足の原因の一つは『個人クリニックで処方箋・簡易検査以外の治療をする医師が激減した(施設・装置の不備やミスで医療裁判になるリスクが高まった)』こともある。都市・地方の医療格差は公務員的な人員配置でしか解決困難だろう。

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