「登山」カテゴリーアーカイブ

タレントのなすび、福島復興支援のエベレスト登頂, プログラミングの小学校授業の必修化

○世界最高峰のエベレスト登頂は登山家の実績として素晴らしいが、なすび氏は福島県復興支援の地道なボランティア活動に加えてエベレストにも登ったようだ。登山と復興支援の関係はチャレンジで困難な目標にも到達できる実証だろう。

3度目の正直! タレントのなすびさん、エベレスト登頂に成功

標準ルートが確立したエベレストは8000m峰の中で難易度は低いとも言われるが、シェルパのガイド登山でもどんなに注意していても『雪崩や滑落・天候悪化・体調不良』で簡単に死ぬ世界である。入山・物資・ガイドに大金を出しても確実に登れる保証もなく、なすび氏も過去に撤退しているが、再チャレンジにも意義がある。

東日本大震災後の復興支援に関わって、福島第一原発の視察なども行ったようだが、2011年に起こった震災・原発事故も当事者以外は次第に記憶・実感が風化してくる。今年は熊本地震で再び災害の警戒感が喚起されたが、エベレスト登頂のニュースと併せ福島復興が語られることは関心・意識の風化を遅らせる効果もある。

人間の脳の『忘れる機能(記憶・実感が薄らぐ)』は、メンタルヘルスや未来志向の意識と密接に関わっていて、人は忘れられるからこそ(深刻に意識化しなくなるからこそ)つらいことや大変なことがあっても生きていける面はあるのだが、『復興途上の地域問題』については一定の成果が固まるまでは風化を抑制する必要がある。

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GWの連休初日から北アルプスで遭難が続く:4人死亡、1人不明

北アルプスの穂高岳や立山連峰の剱岳は登山者が憧れる日本屈指の絶景の名山だが、標高の高さ・足場の悪さ・ハシゴや岩場など危険要因も多い。十分な下調べと準備をして、できれば登頂経験者の同伴が望ましい。

<北ア遭難>さらに4人死亡 1人不明、16人救助

日本各地にある低山(厳冬期以外)であれば、登山道を登るコースを行くならば『道迷い』以外の致命的リスクはあまりないが、3000m級の日本アルプスの高山はGWの連休前後の季節はあまり登山に良い季節(危険の少ない季節)とも言えない。残雪や雪解けの山・岩場は非常に滑りやすく、低山にない落石・雪崩もある。

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映画『エベレスト 3D』の感想

総合評価92点/100点

標高8,848メートルのエベレスト(チョモランマ,サガルマータ)は、誰もが知っているヒマラヤ山脈の世界最高峰である。映画『エベレスト 3D』の冒頭では、登山家のエドモンド・ヒラリーとシェルパのテンジン・ノルゲイによるエベレスト初登頂(1953年)から、エベレストの固定ロープを配置するルート開拓、登山ガイドが引率する商業登山の歴史などが紐解かれる。

この映画の題材になっているのは、ニュージーランド(英国連邦)の英雄的な登山家ロブ・ホールが率いた商業登山の公募隊が11名の死者を出した『1996年のエベレスト大量遭難事故(エベレスト登山史で最大の死者を出した事故)』である。

ロブ・ホールは29歳で七大陸最高峰登頂の最年少記録を樹立した超人的な登山家であり、8000m峰で最も難易度(死亡率)が高いとされるK2にも登頂している。ローツェ、チョ・オユー、マカルー、ダウラギリなど8000m峰の多くに登頂経験があり、当時もっとも8000m峰の登山のリスク判断に詳しい人物の一人であった。

山岳医である妻のジャンや大勢の登山客(実質登山家レベルの客)とも一緒にエベレストに登った経験があり、登山家として自分自身がぐいぐい登れるというだけではなく、大勢の顧客(他者)を安全に引率してそれぞれの体調・状態に配慮した慎重なガイドができる登山ガイドとしても評価されていた。

この映画は『3D版』しか公開されていなかったが、ネパールの整備されていない煩雑な街並み、富士山より高い標高5000m以上にあるチベット仏教寺院、高所恐怖症の人は絶対に渡れそうにないむちゃくちゃな高さのある長い吊り橋などから始まり、『深いクレバスにかけられたハシゴの横断』や『エベレストの垂直に近いような斜面の登攀』、『一歩踏み外せば即死する尾根・絶壁の狭いステップ(踏み場)』などスリルと緊張感が溢れる美しい映像世界を3Dで立体的に楽しむことができる。

自分自身でヒマラヤ山脈を筆頭とする世界の高峰に登れる人(登りたいという人)はほとんどいないが、エベレストやK2、ダウラギリなどの高山(標高問わず世界にある名だたる高い山)は写真・映像で見るだけでも、その容易に人を寄せ付けない荘厳な存在感、雪・岩をまとって天に屹立する美しさに圧倒され魅了される。エベレストは遠くから俯瞰で見れば美しく、生身で近づけば恐ろしいとも言えるが、エベレスト登山を疑似体験できるような映画の作りやカメラワークの視点が巧みである。

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栗城史多氏がエベレスト再挑戦で登頂を断念:プロ登山家にも色々なチャレンジやスタンスがある。

栗城史多氏は2008年までは世界の高峰に順調に登頂したが、09年のエベレスト敗退から登頂率低下、12年に凍傷で指9本を喪失した。記録挑戦の登山家というより、ウェブを介した高峰登山の共有化の先駆者だと思う。

<エベレスト>栗城さん、登頂に再挑戦するも下山

栗城氏に対する批判は過去の冒険的な登山家と比較した時に『ストイックさ・フィジカルな体力・テクニカルな技術・公称記録の正確さ(単独無酸素・アルパインスタイル等)』で劣るというものだが、エベレストの単独無酸素も七大陸最高峰登頂も既に前人未到の記録ではなく、栗城氏は困難なバリエーション開拓の登山家でもない。

それでも一般の登山者から見れば、かなり危険で困難な世界の高峰の登山に挑戦しているプロ登山家ではある。

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リュック(バックパック)の“利便性・実用性・ファッション性”について:大人リュックがブームらしいが

歩くのが好き+本・PCを持ち歩く人が、一度リュックを使い始めたら腕がふさがるバッグ類は使おうと思えない。20Lでも買い物袋が全部入るのは便利だ。登山を始める前はリュックに興味がなかったが、最近は実用性でもファッション性でも気に入って使っている。大人だからリュック(バックパック)を背負ってはならないという不文律はないと思うし、リュックには登山・トレッキングなどスポーティーな用途もある。

ブームの大人リュック、“痛い/おしゃれ”の分かれ目は?

過去にはリュックはオタクっぽいイメージや自分のファッション感覚に合わない感じもあったが、登山・アウトドアを始め『歩くためのハードユースのバッグ+何でも入れて歩ける実用性のあるバッグ』という認識に変わった。大量に買い物してもそのまま歩いて苦にならないのも良い。他人の目線でおしゃれかどうかは二の次になってしまっているが…w

本格的な40L以上の雨蓋式のザックはさすがに大げさなので山登りにしか使ってないが、普段使いのリュックとしてカリマー、コロンビア、ドイターの18L~25Lが3つほどある。色はそれぞれバラバラだが、個人的には黒系統よりも赤・青などちょっと鮮やかな色彩のもののほうが好みである。

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長野県の南アルプス・八ヶ岳連峰で学習院大生が二名、遭難死する事故:団体登山における人間関係と責任感・思いやり

学習院大学の学生だが登山実績と技術から言えばプロ登山家と遜色のない人物の遭難事故である。体力・実力がバラける団体登山の弱点が露呈したような事故だが、一緒に登った友人や恋人が低体温症で弱っていて置いていくのは困難で、『不可避な運命』として遭難死してしまった側面が強い。

遭難の学習院大生2人の遺体発見 長野・八ケ岳連峰

登山は確かに自己責任のスポーツ・娯楽だが、団体登山では『友人知人と一緒の条件』により、遭難時に弱った誰かだけを切る判断が難しい。リーダーあるいはその人と関係の深い人はその場に残って付き添う選択に迫られる。山岳部含め団体登山は単独登山よりも安全という常識は、現実には必ずしもそうではないケースがある。

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