「人間関係」タグアーカイブ

梅田地下街のパン屋で起こった従業員間の切りつけ事件:接客業に求められるハードルが上がっている

接客業に求められる対人スキルは昔より上がったが、パン屋のレジ中心の接客で『殴るほどの指導』をするのは、どちらかの考え方が極端にズレている。

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よほど無礼・傲慢な店員でもない限り、パン屋の接客で強いクレームがくる状況は考えにくいが、『お客に暴言を吐く・パンを乱暴に扱う・挨拶なしで無表情』などのレベルだと初めから採用されないか、短期で解雇されそうなものだが。それか重箱の隅をつつくような不要不急のしごき的な体罰・指導をしていたか。

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現代における共同体(コミュニティ)と共同生活の可能性:生活の必要や強制・責任の弱いコミュニティは長く維持できるか?

共同体は『嫌なら抜ける・落ちた個人は切る・自腹を切らない』では長く続かない。『人の選別・価値観・哲学でつながる共同体』は余裕ある時期の拠点に近いだろう。

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『愛情がないのに金銭や子どもを理由に離婚できない仮面夫婦』は嫌なものだが、『常に好きな人・刺激を受ける人だけに囲まれて相互扶助も機能し続ける共同体構想』というのは非現実的なユートピアニズムだろう。『理念・哲学・価値観』だけの共同体構想の多くは長期持続性を持たず内部対立か自然消滅の経緯を辿りやすい。

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人生に準備期間(助走期間)はあるのか?:“本番”と認識しての人生をどう生きるか?

25歳はまだ若者で方向転換できるが、時間の流れは淡々として無常、『本番と認識しての努力』で何を得て何を実現したいかが重要になる。

人生に「助走期間なんてなかった。ずっと本番だった」匿名ブログに考えさせられる 「いつのまにか撤退戦なのが人生」

人生の難しさは『本番と認識しての努力の結果・充実感』と『助走期間と認識しての試行錯誤のプロセス・充実感』のどちらがより自分にとって価値が高いのかはっきりしない事でもある。抜き差しならないリアルの本番に押しつぶされれば、最悪は死ぬが、『本番への特攻=無条件の価値』と思い込めれば幸せなり。

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中高生のいじめと自殺の問題:仲間はずれにされるいじめへの対応の難しさ

中高生の自殺報道が目立つが、いじめでも暴力や金品要求のない『仲間はずれ・軽視無視のタイプ』は対処しにくい。当てつけ・報復の自殺は効果は薄く、気の合わない相手との関係も持続するものではない。

<女子高校生>いじめで自殺か…直前にライン送信 北九州

小学生くらいまでなら『みんなと仲良くの指導』もできて、先生が生徒同士の友人関係にも干渉しやすいが、高校生の年代までなると『?さんを仲間はずれにしないように・?さんも誘って仲良くしてあげて』といった類の指導はやりにくい。生徒同士の自発的な友人関係の好き嫌いを挙げられると強く介入しづらい。

殴ったり蹴ったりの暴力、馬鹿にしたり侮辱したりの悪口、金品を強請る恐喝、命令を聞かせる使い走りの強要などがあれば、いじめの判定はしやすいが、『最低限の事務的連絡だけして余計な口を聞かない・笑顔を見せずすぐに立ち去る』などを嫌悪・軽視の現れとはいえてもいじめと断定・立証できるかは難しい可能性がある。

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約束の日が近づくと憂鬱になる人:事前に予定があると、生真面目な人や一人で何かやりたい人は重圧を感じる

『事前の予定・約束』で埋めるのが確実だから好きな人もいれば、『その場の意思決定・問い合わせ』で即断即決が迷わなくて楽な人もいる。絶対に行かなきゃの主観的重圧だろう。

「約束の日が近づくと憂鬱になる」漫画に共感の声多数 「完全にこれ」「すごいよくわかる」「おれじゃないか!」

約束の日が近づくと憂鬱になる人は、『内向的・心配性』な傾向があるが、それに加えて『体調・気分の不安定さ』もあることが多いだろう。かなり前から約束や予約をしていると、『その日は絶対に行かなければならない責任感』が生じやすいが、体調や気分の波がある人は、コンディション調整に重圧を感じやすい。

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映画『怒り』の感想

総合評価 85点/100点

渡辺謙、妻夫木聡、綾野剛、松山ケンイチ、森山未來、宮崎あおい、広瀬すずらの豪華キャストを揃えた映画。監督は妻夫木聡と深津絵里が共演した『悪人』と同じ李相日で、脚本原作も同じく作家・吉田修一である。

李相日と吉田修一のコンビで作る映画は、人間の『表の顔』と『裏の顔』の二面性を描いて人の心理の本質(抑圧された欲望)や罪業(不可避な原罪)に接近する手法に優れている。一人の人間の内部にある『悪人と善人の表裏一体』を様々な情景と状況、言動から浮かび上がらせることで、観衆が見ていた人物の想定外の一面をショッキングに伝達する。『秘密を抱えることによる人生の影』や『他者を信じ抜くことの困難』のようなものが鍵になっている。

映画『怒り』は俳優の演技にも痛々しいほどの臨場感があるが、同性愛者である藤田優馬(妻夫木聡)が怪しげなハッテン場で、部屋の隅にうずくまっている大西直人(綾野剛)の足を蹴ってこじあけながら、強引にキスをして絡みに持っていくシーンなども、弱気な大西を攻めてにやけている妻夫木の表情と鍛えた肉体が印象的だが、こういった性表現の露骨さが目立つので地上波の21時台での放送はおそらくないだろう。

外向的な藤田と内向的な大西のホモセクシャルと友情の深まり、そのまま半同棲するようになった藤田と大西だが、過去を一切語らず仕事もしていない大西直人の『素性・来歴』は不明のままである。自宅の鍵を預けるほどの愛着と信頼を見せながらも、藤田は大西に対して『家の物やカネを無断で持ち出して逃げれば即座に警察に通報する(俺は同性愛者であることがバレることを恐れていない)』と牽制する。

二人の同棲関係が続いていた中、藤田の友人知人に『自宅侵入+窃盗の被害』に遭う者が続出し、藤田は自分のいない昼間に大西がカフェで若い女と密会していたところを偶然見かけてしまう。藤田は大西が本当は同性愛者などではなく、自分や知人からお金を盗むために接近してきたのではないかという疑惑をふと抱いてしまう。

テレビで『八王子夫婦殺人事件』のニュースが流れて、整形したとされる犯人の似顔絵が大西にどこか似ているように感じてしまうのだが、そんな時に警察から突然『あなた、大西さんの友人ですよね?』という確認の電話がかかってきて、パニックになった藤田は慌てて『知りません』と警察からの電話を切ってしまった。

『怒り』の冒頭では、実際に起きた『世田谷区一家殺人事件』を彷彿とさせるような凄惨な『八王子夫婦殺人事件』の様子が描かれる。うだるような猛暑の夏の一軒家で、若い夫婦が血まみれにされて惨殺されたのだが、犯人は初め妻を刺殺した後に、エアコンも入れていない熱中症になりそうな室内で汗をだらだら垂らしながら夫の帰宅を待って殺害した。

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