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仏教の“四苦八苦”で苦しむ思い通りにはならぬ人間:人の人生のつらさはどうすれば和らぐのか?

生老病死の四苦の生に『いじめ・虐待・裏切り・金銭問題』も含まれるが『他者から酷い危害を加えられたか』と『欲求・自己愛の強さ』で人生のつらさの度合いはかなり変わる。

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人生や人の身体には不可避な苦(つらさ)が内在するが、『健康・お金・強さ・美しさ・賢さ・優しさ・若さ・努力・忍耐』など美徳や長所の幾つかが備わり、自分・他者・社会を肯定できる間は、四苦は意識化して人を苦しめることはなく、むしろ世俗や人生を謳歌できる。だが永続性はない、個人差と人生の波をどう越えるか。

四苦八苦の八苦まで広げると『生のつらさ』の具体的内容になる。『怨憎会苦(嫌な恨む他者と出会う苦)・愛別離苦(愛する者と離れる苦)・求不得苦(欲求が思い通りにならない苦)・五蘊盛苦(五感で感じる痛みや苦しさ)』を決定的に免れる苦なき人は存在しないが、『無常と知足・緩急と尽力・専心と利他』が鍵だろう。

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なぜ『おばさん(おじさん)』と呼ばれると現代人はショックなのか?:結婚・出産の個別化とアンチエイジング・若さ重視の文化

おばあちゃんと呼ばれて気にする70代以上の人は少ないだろうが、30~40代前半は『若くもなく年寄りでもない年代』で、自意識も見かけも呼称の受け止め方も個人差が大きい。

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『おばさん』も『おじさん』も中年期の男女を指す代名詞だが、その語感には『もう若くはない人・華やかな時期が過ぎた人・色恋の現役ではない人』といった意味がどこかしら含意されている。男性がおじさんと呼ばれるより女性がおばさんと呼ばれる方が気にする人が多いのは、若さと美で見られやすいジェンダーの影響だろう。

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子供を道路・住宅地で遊ばせる『道路族』と生活騒音トラブルの心理:なぜ騒音を我慢している人はキレやすいのか?

モラル希薄化ではなく地域の共同体性の崩壊とライフスタイルの個人化・静謐化が根本原因だろう。子供本人や親と気軽にコミュニケーションして移動して貰える関係があればまた変わる。

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地域の共同体性が崩壊すると、お隣の親子でも挨拶や雑談をしない『赤の他人』に近くなり、『地域共同体の一員』ではなくなるので勝手に『話し合いが通用しない異質で不快な人たち』と決めつけてしまう。道路・自宅の周辺で遊んだり大声を出したりしていると『他人に自分のパーソナルスペースを侵害される圧迫』が強まる。

『コミュニケーションをしない親子(話し合いが通じない異質・不快な他者)』と『一方的に理不尽に自宅で我慢し続けている自分(少し移動してくれと言えない自分)』が組み合わされると、最悪の場合、精神状態が悪化してよく事件報道にあるような刃物を持って公園等に押しかける犯罪者のようになる。

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ネット炎上の傾向と対策:ACジャパンのCMの限界、ネット時代で他人の悪事・落ち度を非難する心理

ネット以前は凶悪犯罪でない限り『小さな悪事・迷惑行為』は当事者間の問題として処理され第三者は知り得ず言及もなかった。ネットは不特定多数が悪事・問題に言及する仕組みとして機能する。

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ネット時代は『社会的制裁』の性質を決定的に変え、『小さな悪事・迷惑行為』でも個人情報が洩れると不特定多数から厳しく叩かれやすい。ネット炎上の典型である『犯罪・悪事に対する罵詈雑言(人格否定・厳罰要求)』は、自分を正義の立場に置く社会的制裁で、過去にテレビの前で言われた罵倒・非難が目に見える形になった。

ネットの仕組み自体が、それ以前の時代に見聞きできなかった『人の本心・内輪の放言』を可視化したとも言える。ネット炎上はネットが『正論至上主義』になりやすいことの反動であり、少しでも法律・道徳・マナーに反した行動を自慢のようにアップすると炎上リスクが生まれる。知人だけの狭い世界での『悪事自慢』は危うい。

ネット炎上の予防は簡単で、『公開範囲をコントロールすること(小さな悪事自慢をしたいなら内輪だけで公開)』と『第三者が見た場合に法律や道徳に違反していると見られる内容を公開しないこと』である。内輪では通用する悪ふざけや冗談も、社会一般では許されにくいものがあるが、若くて軽率なほどその差が分かりにくい。

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異性とのコミュニケーションを楽しむ方法:一般的な雑談は簡単だが、個人的関係を深めていく会話は難しい

『好みの異性と関係を深める話し方』と『異性一般とその場で笑顔で楽しく雑談する話し方』は違う。前者の距離を詰めるアプローチは相手にも一定の好意がないとテクニックだけでは難しい。後者は魅力的な相手でも性格・状況によって成り立つ。

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異性と話すのが極端に苦手という人は、無意識にせよ『自分の異性としての価値が相手に値踏みされている感覚(自分が拒否されたり冷たくされたり笑われるのではないか・キラキラした相手に対して自分が冴えなくて見劣りしている等)』が強くなっていることが多く、30代前半以下の若い世代の人ほど苦手な男の比率は高い。

おじさん・おじいさんになると、ちょっと可愛らしい若い店員の女性などに対して『美人や可愛い、肌や髪が綺麗、あなたを見るのが楽しみ云々の軽口』を厚かましく叩ける人も増えるが、初めから年齢差が大きく釣り合わない相手(真剣に値踏みされない)とわかっているからこそ、『思いついた賛辞(相手の外見に関する褒め言葉)』を適当に投げかけられるだけ。

同世代や自分も若い年齢だと、気になる異性を食事・遊びに気軽な感じで誘ったとしても『相手からの断り・拒絶の返事(自分への態度が変わり避けられる)のダメージ』は一般に小さくない。ハイなおじさんが居酒屋の女子大生の店員を飯に誘ってもその場限りの冗談で笑って受け流されるが、同じ大学生なら真剣味が強まる。

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『話しかけやすい人』と『話しかけづらい人』は何が違うのか?:ちょっとした顔見知りの相手との距離感や断る事の難しさ

初対面での話しかけづらさ(その場限り)はよほど無愛想・拒絶的な雰囲気の相手でもない限り感じないが、『二回目・三回目以降の話しかけやすさ』を維持しながら人間関係の距離も調整できる人は少ない。少し顔見知りの相手の扱いは難しい。
「話しかけづらい人」が無意識にしている5つの行動

一回目に話しかけられた時は、常識のある大半の人は愛想よく丁寧に応対するものだが、二~三回目以降は『その相手との持続的な付き合い・距離感の近さ』も関わるので、仕事上の必要性などがなければ、相手と視線があって近寄ってきた時などにどう返そうか迷う人は多い。気づいていない振りをした場合、大抵は相手にばれている。

顧客に専従する営業職などでは、ちょっと面倒だと感じて仕事外の場で見かけて避けるような素振りをしたために、担当を外されたり契約を変更されたり苦情がくるケースもある。顔を見かけたら必ず挨拶を交わすような関係は、親しくなりたい相手でなければ正直言って面倒だが、気づいていてさりげなく避けるは印象は悪化する。

『話しかけやすい人』というのは、第一印象(初対面)では表情や姿勢、雰囲気もあるが、端的には『この人は必ず好意的なレスポンスを返してくれそうという安心感・受容感を感じさせる人(感じさせる安定した対応を繰り返してきた人)』であり、向こうから近寄ってきて笑顔で挨拶するような人は基本的に話しかけやすい。

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