親の子に対する教育熱・高学歴志向が高まる:子供の教育格差・学校と仕事のつながり

教育投資・学歴格差の問題については『親・家庭の社会資本』や『大卒者の標準化』の観点から考察した事があったが、『音楽・スポーツ等の習い事』と『高学歴志向の塾』とは異なった教育投資であり、前者は『稼得能力・職業上の有利』との直接の相関は薄いかも。

高学歴志向鮮明に…子供の習い事費用 35.1%が増

親の学歴と子の学歴の相関係数は有意に高いが、親が自分の人生の成功戦略(人並みな職業生活)の要因として『学歴の作用』を高く認識する時、子に『自分と同等以上の学歴』を取得させたいという教育のモチベーションは高まるが、現代は『将来の人材選別の基準』の中心が学歴にあるのかが見えにくい時代でもある。

高学歴志向の有利さは『大企業・官庁のスクリーニングで選ばれやすい事(テスト評価への適応力が高い事)』と『基礎学力の高さからくる応用範囲の広さと専門分野の築きやすさ』にある。学歴が高ければ『勉強の方法論と動機づけ・専門性の基礎』はあるので何も基礎がない人よりかは何を学ぶにしても『始点の有利』はある。

同じ高学歴でも、大学教育・院の研究の結果として『専門性・研究領域のフィールドがある職能につながりやすい人材(主に理系応用分野)』と『網羅的・教養的だが職能にはつながりにくい人材』との区別はあり、職業選択・所得水準の面では、前者の高度な専門性のある教育(即席の人材との差異を生む教育)に利点があるかも。

学校から企業へのキャリアパスを重要視する人、自分自身がその経路で人生・資格・収入の基盤を固めてきた人にとって『高学歴志向の教育投資』こそが子供の安定した人生や職業選択のパスポートを手に入れる手段と解釈され、それ以外の方法が想定しにくいのもある。職能・仕事・機会の多様性の全体を見渡せる人はいないわけで。