オックスファムの報告書『1%のための経済』、世界の富豪62人の資産総額は貧困層36億人分の資産に等しい

NGOのオックスファムが報告書『1%のための経済』で世界で最も裕福な62人の資産総額が、世界人口の半数を占める最貧層36億人分の総資産に等しいとする独自の推計を公表した。グローバル経済の富の集積と格差の拡大が極端なレベルに達し、国民国家の保護規制が崩れ、先進国の一般労働者も賃金下落の圧力に晒され易い。

アメリカだとビル・ゲイツやウォーレン・バフェット、日本だと柳井正や孫正義、三木谷浩史などが富豪上位の常連として知られるが、米国のティーパーティー(茶会)の極右・リバタリアンの『コーク兄弟』などは思想的にも政治的影響力でも厄介な存在だと言われていたりする。

ゲイツと並ぶメキシコの通信王カルロス・スリム・ヘルはその知名度が日本ではまだまだ低いが、実業家としても慈善家としても中南米での影響力は大きく、過去には何回もビル・ゲイツを抜いて世界トップの富豪の座を獲得していたりする。

資本主義以外の代替的な経済システムで上手くいったものがないのが格差拡大の根本問題ではある。結局、お金の交換価値がないと「人が人を支配する世の中(擬似的な身分制・独裁)」になりやすいので、「資本主義の修正版の経済システム」しか実質の選択肢がない。

後は科学技術やロボットによる技術革新のブレークスルーで、人間の生活様式や労働に対する価値観が劇的に変わる可能性くらいしかないかもしれない。

先進国内の格差は、貧しくても教育水準が高い層が多いため、親子間の格差継承を嫌って、敢えて子供を作らない『親世代が中流階層』のボリュームが増えやすくなり、人口減少や国民の教育水準の低下の副作用は大きくなる。途上国は労働需要を超えた『教育のない不満の多い層の人口』が爆発する事で、政治やテロのリスクが上がってしまう。

社会主義の最大の弱点は、個人の自由意志を暴力・法律で規制しないと成り立たないシステムであるため、「赤い貴族」と呼ばれる共産党幹部が封建社会の貴族のように権威化し蓄財し始めることで、逆らえば「思想犯」として強制収容所で洗脳・強制労働(これも思想教育w)・処刑の恐怖政治に堕落しやすい。

日経平均の下落についての感想も書いておこうと思う。

1月に入ってから日経平均の暴落が止まらない(この続落はちょっと不安w)…終値は632円安の1万6416円、1日で3.71%の下落は、リーマンショック時の下げ幅に近づいた印象を受ける。チャイナリスクと原油安のネガティブな相乗作用に終わりが見えない。NYダウが僅かにプラ転したが良い指標の動きが殆どない。

昨年の経済状況では悪くても17000円のラインは守ると思ったが、1日に500円以上暴落を続けるチャートの動きでは、当面はテクニカル分析は役に立たない。いずれ企業業績のファンダメンタルに回帰する原則を信じれば、好調な企業の銘柄は絶好の買い場といえるが、投資マインドが冷えた現状では悲観の売りが出やすい。

相場の底が抜けると、個人投資家は余力を担保してた人しか動けなくなる。業績が右肩上がりの企業でも暴落してるので、買いの基準が株価の値動きだけでは決めづらくなる(年初来安を多くの銘柄が下回るため)。信用取引の人の多くは厳しい追証だろうが、政府もGPIFの年金積立金をかなり溶かして追加の資金投入は難しい。

昨年は株価が殆ど下がらなかったクックパッドは、今日500円のストップ安を出した。モンストの3DS版で好調のミクシィも4000円を大きく割って3665円まで落ちた。

三菱商事や三井物産等の総合商社も年初来安を更新する暴落、NTTドコモは昨年水準を維持する底堅さで下げてないが大手携帯キャリアでも最終的にはやはりドコモに安定感がある感じだ。丸亀製麺の売上と海外進出が好調だったトリドールも少し崩れてきたな。

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