都市部の駐車場ビジネスの成長可能性と『Times(パーク24)』のネットワーク型のビジネスモデル

駐車場ビジネスといえば土地を余らせている人が近隣住民が止める『月極駐車場』を経営するイメージがありますが、税金・管理コストなどを考えれば、地方部の『月額6000円~1万円程度』の駐車場の月極では確かに、よほど広くて埋まっている駐車場でない限りは大きくは儲からず法人化・事業化まではしにくいと思われます。

一方で、東京の大都心とまではいかなくても、それなりの人口の規模と人通り・来客数(ビジネス・買い物・イベントなど含め)のある都市部あるいは観光地で『時間貸しの駐車場』を経営すれば、相当に大きな収入が得られて、それだけで十分な生活ができたり法人化・事業化しているケースもあります。もちろん、都市部になればなるほど地価と固定資産税そのものが高くなるので、『投資対利益』はシビアな損益分岐点になってくるし、『駐車場よりも儲かりそうな案件』に土地を使う所有者が増えると思いますが。

中小都市部を含めた駐車場の潜在需要と空き地の増加に目をつけて、最近では『パーク24』などの企業が『時間貸しのシステムの貸出』あるいは『地主からの土地の借上げによる駐車場ビジネス』で業績を伸ばしていますが、25期連続での増収(増益まではいかないようですが)というのは駐車場市場の底堅さ(人海戦術の営業の粘りも当然ありますが)を示しています。

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部活動の先輩・後輩の上下関係と戦後日本(企業適応)の規律訓練システム

小学生までは年齢(学年)による上下関係がさほど意識されることはないし、そもそも『先輩‐後輩の関係性』について先生が言及することがほとんどない。小学校と中学校では随分と学校の雰囲気は変わるわけだが、それは『校則と規律・集団主義の強化』と『先輩と後輩の上下関係の明確化』、『学業・運動による進路選択の選別性』が強まるからだろう。

先輩が言うことは絶対!? 部活の厳し~い上下関係エピソード

中学校では部活(クラブ活動)には入っても良いし入らなくても良いという自由選択制の学校もあれば、必ずどこかの部活に参加してメンバーにならなければならないという強制性の学校もあるようだが、日本の『部活(特に体育部)』には二つの存在意義があると分析できるかもしれない。

1.好きなスポーツの練習・試合を通して『個人の能力・体力』と『集団の団結・一体感』を高めるという目的。何もやりたいことがない生徒が非行・逸脱行為(迷惑行為・犯罪)に走らないように放課後の時間まで拘束して、後は家に帰るだけの状態にするという目的。

2.階層構造(トップダウン)や理不尽な規範のある企業社会に適応するための規律訓練システム

先輩と比べてたった一歳~二歳だけ年齢が下というだけで、まるで『封建主義社会(身分制度のある時代)』に戻ったかのように、常に無条件に尊敬・謙遜の態度を示したり理不尽な指示・指導・命令に従わなければならないというのは、『抵抗困難な差別・慣習』であると同時に『究極の平等(結果としての立場の平等)』をも実現するシステムだった。

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