職務質問は『任意』の建前だが実際に拒否するのは難しい:拒否しすぎると余計に怪しまれる悪循環

職務質問は任意だが半強制に近い実態があり、拒否すればするほど怪しまれ警察が引き下がる事はない、よほど反警察の信念や時間の余裕がない限りは応じたほうが無難である。

「公妨だ!」警官10人に取り囲まれ、執拗な所持品検査…エンジニア男性が国賠提訴

職務質問を拒否することは国民の権利ではあるが、一定の嫌疑を感じた人に対するあらゆる職務質問をあっさり拒否できることが慣例化すると、『所持品を見せても問題ない素直な善人』にしか職務質問が有効でなくなり、『所持品を見せると犯罪が露見する悪人』は職務質問をにやにやと拒否できるおかしな事態にはなる。

違法薬物の使用者・販売者などが、職務質問を受けた場合には、相当に強いプレッシャーをかけたり大勢の警官を集めてもなお『職務質問・所持品検査の拒否姿勢』や『車内への閉じこもり』を続ける傾向があり、職務質問を拒否した人に『はい分かりましたの対応』だと一定の確度で疑いがある相手も調べることが不可能になる。

警察も執拗な職務質問や横柄・無礼な話し口調だったのかもしれないが、このエンジニア男性も出社で時間がないといいながら『職務質問の拒否の意思』が相当に強固だ。やましい事がなくても職質を拒否する法的な権利はあるのだが、意地でも絶対に見せない態度を怪しいと思ってしまうのも人の心理である。

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教育学部の入試で面接試験が増加:事前に教員として不祥事・性犯罪を起こさない人間性は見抜けるか?

短時間の面接で教員としての資質・性嗜好を見抜くのは難しいが、わいせつ教師も普段の仕事や生徒対応で疑われている人は少数派であり、『長時間の面接・職務遂行の観察』でも見抜けない二面性は残る。

<教育学部入試>面接増 国立大の半数「人間力見極めたい」

見極めるべき『人間力』とは何なのかの具体的定義さえ難しいが、フィリピンかどこかで何千人も未成年買春して記録を残していた倫理観・常識がぶっ壊れた校長さえ普段の仕事では同僚教師・保護者の印象や評価が悪かったわけではなく、海外赴任を厭わない熱血教師と見られ、ペドファイルのような犯罪的な性嗜好も知られていなかった。

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滑落して一週間の遭難から、74歳の登山者が生還:登山計画と各種の遭難・遭難死のリスク

74歳で北アルプスを単独登山できるのは並の体力・健康度の高齢者ではないですね。計画の甘さは、年齢・体力に照らして活動時間・歩行距離が長かったのだろうか。一週間の露営で生存は身体が相当強い。

生還74歳「感謝でいっぱい」=「計画甘い」反省も―富山

登山中の長期遭難による生還・死亡の経験談は多く残されていて、ヤマケイ文庫などで書籍も出版されているが、生還できるか否かの分岐点の第一は『怪我の程度』と『季節・気温・天気』である。第二は『パニック状態になって無駄な動きをしないか(ルート探索で更に怪我をしないか)』、第三に『非常食・装備』が来るだろう。

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スペイン連続テロから考えたこと:ヨーロッパはなぜ旧植民地出身の移民・イスラム原理主義に狙われるのか?

スペイン連続テロの実行者はモロッコ出身の10~20代前半の若者、ISの過激思想に感化された集団のようだが、EU先進国に移住しながら適応・同一化できないムスリムの被差別感・よそ者感がリスクを生む。

スペイン連続テロ、容疑者が検問破り 盗難車に刺殺遺体

元々スルタン統治のイスラム国家だったモロッコも、19?20世紀初頭にフランスやスペインに侵略された歴史を持つ。この時代はアフリカ大陸がヨーロッパ列強の植民地分割競争に晒され、現代まで続く『反欧米主義・宗主国への怨恨・植民地出身者の差別や劣等感(二級市民・ムスリム異端の被害感)』の遠因が形成された。

過去に植民地経営で搾取・虐待を行った旧宗主国のEU先進国やアメリカが、ISやイスラム過激派のテロの標的とされているわけだが、彼らが欧米を憎悪する理由には『過去の歴史的・宗教的な怨恨』だけでなく『現在のキリスト圏とイスラム圏の経済格差・国際的地位・利権と戦争・ムスリム移民のプライド』も影響している。

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グーグル社員が『男女の能力差は先天的』と発言して解雇:男性と女性の間に能力差はあるのか?どう解釈すべきか?

○筋力・言語・空間認識などで男女の先天的な差異・傾向はあるが、人が後天的な環境・学習で変化して同性内の個人差もある以上、『女性全員=不向き・制限』は差別的であり事実誤認でもある。

グーグル社員「男女能力差は先天的」発言で解雇 男女の違いは先天的?

仮にITエンジニアとしての能力・適性が平均で女性より男性のほうが高い統計的な実証ができても『平均的に男性の方が数学が得意・女性の方が語学が得意』と同じで、数学のテストで満点を取る女性の存在や評価を否定するものではない。適性の違いに見えるものの多くは『男性と女性の興味や努力の範疇の違い』も反映する。

人が常に社会環境や人間関係(男女関係)、成育家庭の影響を受けて成長し変化するあり方を考えれば、性器・性徴・筋骨格以外の生物学的性差と社会的性差の厳密な区別は不可能である。社会的性差に基づく不当な差別や強制は是正すべきだが、男らしさ・女らしさの全てをフラットに無くすべきという当為(規範)が正しいわけでもない。

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片岡鶴太郎の履歴・離婚とヨーガの求道

片岡鶴太郎(62)が30年間に及ぶ別居状態にあった妻と正式に離婚して、ヨーガ(ヨガ)の鍛錬・修行をはじめとした自分のやりたいことのみに専心する生活を送っているというニュースが流れた。

妻や子の家族を捨てたわけではなく、妻に対しては今まで通りに生活費を支払ってその余生を保障する。家族としての面会や援助は続けるが、書類上の配偶者・家族としての『俗縁』を綺麗に断ちたいというのは、ヨーガ修行に真剣になっている者であればそう考えてもおかしくはないだろうなという思考・価値観の変遷ではあるのかもしれない。

片岡鶴太郎という人のキャリアは『お笑い芸人・俳優・ボクサー・芸術家(書家・絵画・陶芸)』と移り変わりが激しいものの、プロボクサーはライセンス取得をしてセコンドに立っただけとはいえ、それぞれの道で一定以上の成果・評価・収入を得続けている人並み外れた多能多才な人物であり、『技術・学習・鍛錬・自己変革』のためのストイックな努力ができる人物でもある。

良くいえば多能多才でやれば何でもできてしまう器用な人物、悪くいえば移り気で一つに集中できないあれもこれもの欲張りな人物といえる。子供三人を作りながらも結婚五年後には『結婚していても家庭の雑事・関係に縛られず、自分のやりたいことをして、付き合いたい人と付き合いたい』という理由から家を出て一人暮らしを始めたのだという。

芸能人として成功し、その後は芸術家としても高く評価されるようになったから、十分なお金は送金し続けていたとは思うが、常識的に考えれば、家庭人(夫・父親)としては不向きなパーソナリティーの人であり、家族を優先度の第一にはしない生き方(あくまでその時々の自分の価値観や目的こそを優先)の人だったと言わざるを得ない。

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