アベノミクスと自動車会社の株高・好景気:エコな軽自動車税の減税とハイブリッドの次に来る車

トヨタ、ホンダ、富士重工、マツダなど大手メーカーの主要市場は『北米・中国+αの新規市場』に移り、国内の車販売台数は微減傾向だが、エコカーはまだ売れるので政府は減税政策に注力する。

軽自動車税、25~75%軽減=エコカー減税見直し案―政府・与党

低燃費・低排気ガスのエコカーでも新車しか減税されないので、中流以上の層や高齢者層に向けた自動車販売促進策であるが、新車の製造・輸送の過程では大量のCO2が排出されるので『環境負荷を下げるエコ』ではないという批判はある。だが減税政策の本質は『車の販売促進と景気刺激・メーカーのエコ技術開発支援』にある。

エコカーばかりだと車の個性・魅力がなくなるというが、エコカー減税がなくても消費者の大半は『ハイブリッド・省エネ技術のラベルがついた車種』にしか興味を示しにくくなっており、北米の一部市場を除いては『大排気量でパワフル・低燃費で環境負荷の高い・乗車人員が少なく積載量が小さい車』は開発しても売れない…。

日本国内では車は売れない感覚もあるが、2015年は日本の自動車メーカー全てに対して、物凄い追い風が吹くと予測されている。トヨタは2014年は世界販売台数が1000万台の大台突破、GMと首位争いのデッドヒートを繰り広げているがそれだけアメリカの景気が急回復した。スバルやマツダも米市場で売れている。

アベノミクスは円安・株高をもたらし、2015年はドル為替は125円台まで円安が進むという見方も強い。米国の景気・雇用回復とドルの強化(円安)は『日本の輸出企業への追い風』だ。トヨタや富士重工(スバル)、マツダは14年に時価総額を2割以上膨張させたが、2015年も輸出押上げトレンドは持続しそうな動き。

官製相場の株式投資は、お金を持っている人が更に稼ぎやすい格差拡大相場とも言われるが、トヨタや富士重工、セブン&iなど単位株購入のコストが大きい『大型株(値がさ株)』ばかり値上がりして、少額でも投資できる低位株は余り盛り上がってない。トヨタの更なる巨大化と政治・貿易政策への干渉の影響は懸念される。

車の動力技術に関しては、ハイブリッドの次の動力源と自動運転技術でデファクトスタンダードを築いた自動車会社が、世界市場を制する影響力を振るう。水素燃料電池車のMIRAIを開発したトヨタはその点で一歩抜きん出たが、リーフのようなEVの普及が停滞する中、水素カーと水素スタンドがどこまで普及するかが鍵。

水以外の排気ガスを排出しない水素燃料電池車は『究極のエコカー』ではあるが、水素スタンドの建設・普及のコスト、水素燃料の安定供給ネットワーク、水素スタンドの安全管理技術や人員育成など、いくつかの問題を抱えている。水素カーの本体価格は現状で700万円程度、本体を6割以上は安くしないと普及は進まない。