動物虐待をする子供の心理:親の育て方や動物への接し方による子供の情操教育

動物虐待は『生命(人生)の価値の懐疑』とセットになった反社会性だが、自分が愛情や共感を受けてこなかった成育歴が関係する事も多い。なぜ動物・人を殺してはいけないのかという倫理的な問いかけに対して、『相手の立場に立った想像力』がほとんど働かないか、相手の痛みや不快を無視した行動を反射的にやってしまう。

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小さな子供は大半は犬・猫・うさぎ・鳥などの動物が好きなもので、ちょっと触れば『ふわふわして可愛い』とはしゃぎ、動物と目が合ったり餌を食べにちょこちょこ近づいて来ると『自分になついて可愛い・うちでも飼ってみたい』となるものである。

中には、動物を過度に不潔視して邪険にしたり、動物は人間のような生命の価値がないなどと無価値化したりする不適切な対応の親もいるが、親が『動物の生命の価値』に寄り添ったふれあいをしていれば、自然に子供も動物を可愛がったり好きになったりすることが大半だろう。

動物を過度に嫌ったり冷たく当たったりする大人(親)の理由は様々だろうが、愛情飢餓との関連では、『自分でさえそんなに可愛がったり甘やかされたりしていないのに、なぜ知能の低い動物があんなにみんなに愛されるんだ?もっと人間(自分)を大切にすべき』という動物と自分との潜在的な競争心も影響する事がある。

子供が小さい時に動物と接する機会があれば、親も一緒になって動物とふれあったり、『ワンちゃんもお腹が空いてるんだね・○○ちゃんのことを犬も好きみたいだね』といった動物の気持ちを想像した楽しいお話をするだけでも『実際的な情操教育(子供の思いやりや良心・共感を育てていく良い機会)』になる。

動物の命への共感性・擬人的な優しい想像力を促進するようなふれあいや、人の心を豊かにするような対話も大切にしたいものだと思う。

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