電通の東大卒・女性社員の過労死問題と武蔵野大学教授の心ないコメント

『好きな事業のトップとして意思決定できる起業者・経営者』や『キャリアがあり裁量の効く専門家・プロ』は、パワハラや全否定に必死に耐えて残業している新入社員ではないですからね……

「残業100時間で過労死情けない」武蔵野大学教授のコメントに非難殺到 「考慮が欠けていました」と謝罪

この教授は経営学を講義しているらしいが『パワハラを受けて意識朦朧としながら残業している新入社員がなぜ追いつめられるか』を理解できていない。自らの野心・目標にギラギラして何日も会社に寝泊まりする経営者、ノウハウや求められる仕事を知悉した専門家は『理不尽な圧迫・否定』がないから残業時間ではまず死なない。

単純な残業時間の長短が人間を自殺にまで追い詰めるのではない。『一人の人間として尊重されずに理不尽な指示命令・ダメだしを延々受けて、無理に長時間働かせられる』から優秀な人材でも眠れず正常な精神を維持できなくなる。起業家のような主体的に意思決定・人材管理をする者は、長時間労働だけで死ぬ事はまずない。

人間は『自分がやりたいこと・達成したいこと・自由に決められること・仲間が自分の力を認めてくれる状況』なら、ハードに残業してもそれが理由で死ぬことはない。主体性が許されれば若い人なら寝袋で少し仮眠を取れば『もう少しやるかの気概』も取り戻せる。過労死は少なからず『精神的な圧迫・虐待の色彩』があるものだ。

過労死に陥る長時間残業というのは『監視・管理されてダメ出し(全否定)されて体力が限界になっても帰れなくされた残業』である。長時間頑張って働いても『お前の仕事はダメ・能力や資質がない』といった否定の反応しか返ってこなければ、人は肉体の疲労以上に精神の健康が壊され自信・意欲・目標をどんどん失う。

休日なしの長時間残業に、全く寝れない深刻な睡眠障害(うつ病・パニック)が伴えば、本当に死ぬ可能性のある『デスマーチ』が始まったという認識が必要である。深夜・早朝まで働いても、『今日一日やりきって満足』と気持ちよくぐっすりと眠れれば、期間限定なら3~5時間程度の短時間でも大きな健康被害は出にくい。

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