鶴保庸介沖縄・北方担当相の沖縄県民の活動家に対する『土人』発言は差別でないのか?, ポケモンGOの速度規制とながら運転の危険性

○鶴保庸介沖縄・北方担当相は『土人』は差別用語でないとし、その根拠を『現在は差別用語でも過去には流布していたものもある』と語ったが、明治の福沢諭吉の語用において既に土人は『文明・知性の乏しい野蛮』を含意した。『沖縄県民を土人と呼んだ文脈(コンテクスト)』は土着民でなく文明・知性の程度を低く見たものだ。

土人には確かに『土着の民・素朴な原始的生活を送る民』といった中立的な意味もあり、文化相対主義や価値多元性を前提にするならば『近代化されていない文明社会から隔てられた素朴な民』は別に差別や蔑視ではないかもしれない。だが現代を生きる沖縄県民やデモ参加者は土着性・原始性の意味でも土人ではないだろう。

現代社会を生きる日本人・文明人には『土人』と呼称されるに相応しい『野生的原始的な素朴な生命力に満ちた民』のような人はまずいない。また差別・蔑視でないならば『この土人が』という表現にはならない。そもそも中立性や文明人の憧れに基づく土人であれば、『あなたは文明に毒されない土人ですね』の話し言葉にはならず、ほぼ書き言葉の叙述になるはずである。

○ポケモンの運転しながらの操作を防ぐ速度による利用制限は良いと思う。『移動中のスマホ、アプリの全機能停止』などの極論も、ゼロリスク社会・他者排除や変化否定の現れで、現代の一つの思潮だろう。

だが『バスの運転手がポケモンGOをしながら回送バスを運転して街路樹に衝突』など、プロフェッショナルであるべき職業ドライバーが『ゲームしながらの“ながら運転”』をしてしまっているのは危険であるし情けないことでもある。

<ポケモンGO>運転中の操作を一部制限 運営会社仕様変更 (毎日新聞 – 11月07日 23:08)

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