北朝鮮のVXガスを使った金正男殺害事件、 プレミアムフライデーの見直し

○オウム真理教事件はサリン・VXガスが市街地で使用された世界初の化学兵器テロだった。一カルト宗教が化学兵器をハリボテのプラント=サティアンで内製できた事、専門家的人材を集めた事も驚愕だった。

オウム死刑囚にVX症状照会=金正男氏殺害でマレーシア政府

対話力を支える知性・教養・国際感覚がありそうな金正男が、北朝鮮の権力闘争から下りて海外を漂泊していた事も暗殺の悲劇を予兆していた。金正日は自分と価値観が近い金正恩を贔屓にしていたというが、金正恩は父世代の重鎮で後見人だったナンバー2・張成沢を粛清してから、核開発・恫喝外交の歯止めを失い暴走を続ける。

長男・金正男でないにしても、芸術家生活に逃げて政治的迫害の不安で精神が弱っているとされる次男・金正哲(キムジョンチョル)のほうがまだマシだったかもしれない。

しかし、歴史は皮肉にも知性や対話が通じそうにもない金正恩を北朝鮮という旧態な独裁国家の首領に立ててしまった。権力と粛清に執着する独裁者は、自分がいつ殺されるか分からない妄想的不安で他害的になる。

北朝鮮の政治や権力の問題には関わらない戻ることもないと宣言していたにも関わらず、金正男はマレーシアでVXガス襲撃を受けて暗殺されてしまった。一説には張成沢の中国ルートの要人が金正男をトップに担ぎ、制御困難な金正恩とすげかけようとする計画もあったというが、中国からも愛想を尽かされるのは相当な独裁者だ…

○政府の官僚と経団連の幹部が旗振り役になっても、日本企業の9割以上は中小企業や土日に稼ぐサービス業だったりで、『プレミアムフライデー』を有効活用しづらい。決算・営業ノルマの問題だけではない。

「プレ金」見直しへ=月初実施を検討-榊原経団連会長

バブル期の『花金』を強引に『プレミアムフライデー』という横文字・今風の言葉に直しただけで、サラリーマンの『消費拡大のための所得増加』が十分でなければ意味がない。金曜日に早く会社から帰れても、多くはステーキや高級寿司を食べない、クラブやバーで何万円も散財して遊ばないわけで、消費万歳の時代でもない……。

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