最高裁がGoogleの検索結果から前科の個人情報を削除してほしいとの訴えを棄却。プライバシー保護以上に公共の利害に関係すると判断。

最高裁が『名前(+居住地)』で検索すると『前科・逮捕歴』が表示されるのはプライバシー侵害だとしてGoogleの検索結果から削除を求めた原告の訴えを棄却した。EU圏の『忘れられる権利』には言及せず『逮捕歴は公共の利害に関係する』とし『プライバシー保護が優越する特別な理由』がなければ削除できないとした。

GoogleやYahoo!で名前で検索した場合に前科(犯罪の逮捕歴)の報道や批評が表示されると、本人のプライバシーが侵害されたり社会復帰・平穏な日常生活が妨げられるとして削除を求める訴訟は相次いでいるが、最高裁が見解を示したのは初めてだ。単純なプライバシー保護では原則、検索結果は削除できないとした。

最高裁はネット上の名前や居住地による『本人にとってプライバシー侵害や信用喪失など不都合の多い検索結果』を削除できる判断基準について、『情報の内容・犯罪被害の程度・社会的地位(公人性)』などを考慮すべきとした。原告が削除を求めた罪状は児童買春で、殺人・強盗・強姦など重犯罪の前科はまず削除は認められない。

続きを読む 最高裁がGoogleの検索結果から前科の個人情報を削除してほしいとの訴えを棄却。プライバシー保護以上に公共の利害に関係すると判断。

長崎県の元配偶者によるストーカー殺人事件。 警察に事前に相談していても防げないストーカー関連事件

元配偶者(元恋人)がストーカーになるケースは多いが、赤の他人より『元の関係の記憶・依存・独占欲』があるため、執着心が絶望・怒り・憎悪に変質しやすい。過度の対人嗜癖は精神病に近い状態になる。

ストーカー相談の女性、刃物の傷10カ所以上 長崎

結婚でも恋愛でも『円満な別れ話・納得しての別れ』は難しい。ストーカー化する元配偶者(元恋人)に『DV・無職・借金』など原因があって別れた場合は特に『事前の十分な納得・同意』がないまま、逃げるような別れ方になりやすいが、『相手の逆恨み的な執着・未練』が解消されない限り、常に危険な状態になり得る。

相手の自分に対するネガティブな執着心がなくなったと確信できない限り、ストーカー問題の解決と平穏な生活の回復はない。本来は『逃げ隠れ』するより『対話して納得させる(段階的に執着を弱める)』が望ましいが、『冷静な話し合いが不可能・凶暴で何するか分からない・話せばいつまでも関係が続く』など問題も別途ある。

人間心理の傾向として、一度親しくなった人と縁を切ることには抵抗や孤独はあるが、ストーカーになる人は『その人以外誰も親しい人がいない・今後も自分を愛してくれる異性が見つかりそうにない・人間関係以外の生きがいや趣味がない』など生きるか死ぬかで執着せざるを得ない孤独・自信喪失など背景を抱えている事も多い。

続きを読む 長崎県の元配偶者によるストーカー殺人事件。 警察に事前に相談していても防げないストーカー関連事件

西内まりや主演の『突然ですが、明日結婚します』の視聴率が低迷している理由の想像

『突然ですが、明日結婚します』の視聴率が低迷しているという。『突然ですが、明日結婚します』は今の若い男女の恋愛にも結婚にも接点(リアリティ)が薄い脚本で、西内まりやか山村隆太のファンでもないと次のストーリーを見たい要素が少ないのが問題かもしれない。

男女の結婚願望のズレのテーマは時代性があるのだが、ちょっと浮世離れした職業・生活など設定が悪いように感じた。

西内まりや月9「明日結婚します」急降下6・9%

内容はおとぎ話風のキラキラストーリーなのに、各種設定に中途半端なリアリティを持たせてる為、逆に『視聴者の誰にも関係ない世界+美人とイケメンのナルシスなドタバタ劇』になった。勝手にやってろの感想になりやすいのではw西内まりやが古風な結婚・専業主婦を希望しても次々と男に振られ…わけないだろう的な。

続きを読む 西内まりや主演の『突然ですが、明日結婚します』の視聴率が低迷している理由の想像

きつい仕事を辞めたくて専業主婦になりたいと思う女性の心理とリスク

仕事を早く解放されたい軛(くびき)のように捉える人はいるが年収1000万の人と結婚でその軛が簡単に外れフリーになれるはずもない。子やローンで働く必要が増したり、一度失った稼得力を惜しむも多い。

「仕事がしんどい」だから専業主婦に逃げようとしている貴女へ

稼ぐ人と結婚すれば、労働から解放され自由な人生をエンジョイできる甘い話はまずない。生涯賃金以上の資産(適切に運用されてインカムのある金融資産)があるケースを除き、仕事から中途半端に逃げようとすればするほど資本主義社会の労働者は後で苦しみやすい構造がある。相手の収入全額が自分の管理下に入る保証もない。

続きを読む きつい仕事を辞めたくて専業主婦になりたいと思う女性の心理とリスク

ドナルド・トランプ大統領の入国制限令と移民の歴史:アメリカという国の広さと思想のばらつき

○トランプ大統領の政治理念を象徴するのが、アメリカ人(特に白人労働者層)を保護し敵(不法移民・ムスリム・外国製品)を米国から隔離・排除する『壁』だが、この壁は『移民国家・人種の坩堝』の熱量で発展した米国の自己否定でもある。
米国の入国制限に国際社会が反発、中東同盟国からも批判

トランプ大統領やその熱烈な支持層にとって、現在のグローバリズムや移民国家(人種の坩堝・非白人の影響力増大)、イスラム過激派の潜入は、『アメリカ合衆国の純潔性の濁り』として受け取られている。国境や自由貿易やムスリム入国を阻む『壁』が、リスクを濾過する装置のようにメタファーとして求められている。

だが米国の活力と拡大のエネルギー源になってきたのも『移民の労働力・ハングリー精神・人口増加』で、独立戦争以降、必ずしもアングロサクソン系の勝利・発展の歴史のみに一元化できるものではない。黒人もアジア系もヒスパニックもムスリムも移民から米国市民としてのアイデンティティを得て社会貢献した者が無数にいる。

トランプ政権の『難民の入国拒否』は国際条約・人道的責任の履行に反し、『特定国家のムスリムの入国制限』はイスラム圏に対する相互の怨恨や偏見を助長する恐れもある。『壁による国境・セキュリティ強化』は現代の先進国が対応を悩む(自国の価値と合わない)異質異端・(恩を仇で返される)懐疑心と絡んで賛否が割れる。

トランプ大統領のムスリム・難民の米国入国制限の政策の趣旨は、『永久に中東の特定国家の市民の入国を認めない』のではないようだ。入国制限には期間設定があり、永住権(グリーンカード)保持者は入国可能。目的は『入国審査の厳格化(履歴照会等で潜在的な反米主義者・テロリストの入国拒否)』にあるとしている。

続きを読む ドナルド・トランプ大統領の入国制限令と移民の歴史:アメリカという国の広さと思想のばらつき

『超能力があればいじめを防げたのに…』、いじめ問題で当てにならない担任教師の問題といじめ対応のあり方

いじめは『成育環境・性格・目的意識』の異なる多様な人が集まる学校等で起こりやすい。小中学校での事前抑止は困難、面接指導で解決しなければ『合わない相手』と物理的な接触頻度を調整すべきかも。

いじめ相談に担任「超能力あれば…」 翌日から不登校に

『超能力があれば云々』という教師のいじめ問題を直視せず煙に巻くような対応は無責任だが、『対人トラブルの調整』は警察・弁護士・警備員でもリスクをゼロにし被害者を守り抜くのは難しい。ストーカーやDV、隣人トラブルを警察に相談しても殺人に発展もあるが、いじめも加害者が納得しなければ再発不安は消えない。

警察のような強制力発動の法的根拠がありストーカーやDVの証拠があっても、その場ですぐ容疑者の身柄を拘束して長期にわたって自由を奪い被害者を守り安心させるなんて事はまずできない。また警察の前でだけ反省(もうしませんと誓約書に署名)の素振りを見せてより悪化することも多い。いじめも同様の問題構造はある。

続きを読む 『超能力があればいじめを防げたのに…』、いじめ問題で当てにならない担任教師の問題といじめ対応のあり方