首・背中の不調と意識の症状:スマホ症候群(VDT症候群)と運動しすぎのオーバーワーク

最近、めまいや吐き気、意識水準の変化を伴う『首・肩・背中の不調』に悩まされて、ようやくここ1週間で自己治療のポイントが見えて回復基調になってきたが、タイムリーな記事だった。

悪化すると新型うつにまで至るぎっくり首の危険性

『ぎっくり首』になった人の話は聞いたことがあったが、僕の場合は『慢性的な肩こり・首の不調』を、このくらいなら耐えられる範囲で運動機能にも支障がないから大丈夫だと思い、10年以上にわたって長年放置してきた結果だった。

一応、整形外科や耳鼻科にも行ってレントゲンなどいくつかの検査を受けてみたが、頸椎・脊椎の骨格や神経系には異常がなく、首の筋肉の過度のこりによる自律神経系の症状だろうという推測で終わった。

整形外科で一度受けたリハビリで、背筋を伸ばすような形で細長い枕を縦に敷いてするストレッチで気分が良くなったので、自分で姿勢矯正とストレッチを工夫して続けていたらだいぶ楽にはなってきた。

病院の簡易な検査では原因不明で病名もつかなかったが、視点よりやや下にある画面(ディスプレイ)を見るために、首・肩周りの筋肉に過度の負荷をかける姿勢を長期にわたって取ったことによる『スマホ症候群(PCのVDT症候群)』みたいなものだろう。

スマホよりも、実際はパソコンのキーボード使用のほうが負荷が強いので、パソコン使用時の姿勢と目線も改善して、利用時間を少し減らした。

本の読書もやや下を見る固定姿勢なので好ましくないが、とにかくパソコンにしろスマホにしろ本にしろ、何十年間のスパンにわたって一日の時間の大半を文字・情報の読み書きに費やす姿勢の持続というのが、『首・肩・目』に相当な負担になっているものということを改めて実感した。

今までは、年齢的な若さや肉体的なトレーニング、精神力で『身体の不調・疲労のサイン』を力業でねじ伏せて大したことがない、いずれ自然に治るはずと思えたが、本格的に首の調子がおかしくなると、意識や精神の不安定さが出てきて、『自分で自分の意識の明晰さの持続を信用できない(いったんめまいや気分の悪さが一定ラインを超えると気合・気力で踏ん張ること自体できない)』というふわふわした精神状態に悩まされた。

逆に言えば、斜め下を長時間にわたって見て集中することになる『文字・情報の読み書き』にほとんど時間を費やさず、自然な姿勢で筋肉・神経を緊張させずに過ごしている人のほうが、『首・肩・目の不調』は少なくなるだろうし、筋骨格系にとって健康的なのだろう。

本をまったく読まない人は、周囲でも有意に肩こりや首のこりを感じたことがないという人が多く、やはり極端な読書家や情報・知識の収集好き、PCを仕事で長時間使う人(日常生活の時間のかなりの部分を斜め下を見て過ごす人)は、『首・肩・背中』などにだるさや痛み、気分の悪さといった不調を抱えている人が多い。

PCのディスプレイの高さを、首・背筋を伸ばした姿勢での目線とほぼ同じ高さにまで高くして、椅子もやや低めにしてディスプレイを見下ろさなくて良い位置に調整した。これはデスクトップPCでないとできない。ノートパソコンだとどうしても目線より低い位置に画面が来るからで、無理に同じ高さにしようとすると顔の真下でキーボードを打つようなシュールな姿勢になるが、ノートPCはできるだけ短時間の使用で終わらせたい。

『長期間・長時間の画面注視と姿勢の崩れ』による筋肉・自律神経・中枢神経の連動した不調ということになるだろうが、一番困った不可思議な症状は『室内の座位・ファーラー位(歯医者治療時のような姿勢)における気分の悪さ・意識状態の変化』で、立った姿勢(歩いたり走ったりも含む)であれば急激に各種の不快な症状が消えてなくなるということであった。悪い時には、カフェなどで座っているだけで頭がくらくらしてきてダメだったが、最近はようやく日常生活の弊害はなくなってきた。

屋外の視界が開けた場所での立位・活動状態が一番調子が良く、視界が狭い閉鎖的な室内などのほうが気分の悪さが出やすいので、視界の広さと眼精疲労も間接的に影響していたのだろうが、ランニングやウォーキングをやり過ぎたオーバーワークも悪かったようだ。ポケモンGOも運動と同時にやっていたので、仕事が終わりで疲れて眠たくても1日10~15キロ以上は歩いたり走ったりしていたが、今考えればオーバーワーク気味で睡眠の質も悪かった。

温泉・岩盤浴・ストレッチ・ヨガ体操・姿勢矯正・パソコンやスマホの利用時間削減・運動量の削減を組み合わせて続けているとだいぶ改善してきたが、筋骨格系・神経系に悪影響を及ぼす生活習慣病の一種みたいなもので、姿勢の固定化とオーバーワークを回避して筋肉を鍛えるのではなくストレッチやヨガで伸ばして柔らかくして、休養・睡眠時間をしっかり確保することが治療的アプローチになることが分かった。

スポンサーリンク