『社会に満足している』が過去最高の66%に―内閣府調査:サンプリングの偏りの可能性と社会概念の内容

『社会に満足か』の質問がアバウトだが、それなりに仕事・経済・家庭・健康が良い状態なら『はい』になるが、他者も含めた『社会の仕組み・現状の評価』となると難しい部分が出るだろう。

「社会に満足」過去最高66%=防衛・外交、悪化の見方増す―内閣府調査

内閣府調査のサンプリング対象になった層の偏り(固定電話を使う高齢者層・暮らしには困らない中流層など)も想定されるが、『内政・社会構造(自国や現状の不満)』より『防衛・外交(外国からの脅威)』が大きいのは、比較的人生・生活がスムーズにいっているか、意識や興味が日常より政治・防衛に偏っているかだろう。

確かに現代社会は『科学技術・情報環境・サービス・医療水準・娯楽や遊び』等の面で過去にないほど先進的で豊かで面白い社会の仕組みを持つが、それらの多くは一定のお金・仕事・健康・人間関係がないと楽しめない。とりたてて不遇がなければ、過去の社会との比較で社会が豊か・清潔・安全・便利と評しやすいのはあるかも。

『社会』というのは具体的に指示するものが難しいもので、『社会に満足している感覚の内容・意味』についての個人差が大きいのもある。今の生活・仕事環境・人間関係の満足なのか、学校・政治経済・裁判などマクロな社会システムの公正なのか、都市・技術・物質文明の新規な利便性なのかでも全く中身が変わってくる。

社会に満足する人が過去最高の66%といっても、調査開始が2009年でそれほど歴史が長くないというのもある。

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