ストレスを感じにくくするための認知療法的な工夫と対人関係の割り切り

認知療法の基本を説明した記事だが、『客観的な出来事』をどのような方向にも意味づけできるというフラットな心理状態が準備できていないと効果は薄い。他者の内面に執着できず問題の本質を抽出すると良い。

ストレスに感じる人と感じない人の大きな違いとは?

大部分がコントロール不能な他者の人格・内面に執着してあれこれ悩むのは、問題解決にも自己肯定にも役に立たないという意味で『考えても仕方がないこと』である。それが十分に納得できた時に人間関係の悩みから来るストレスの半分くらいは軽減するが、頭で分かっていても腑に落ちて自他を分離できるかの個人差は大きい。

上司から同僚の面前で叱責された時に、恥をかかされたとか自分はダメとか思い込む事は多いだろうが『上司の人格・内面に関わる人間関係(人の好き嫌い)の問題』と『仕事の遂行・水準に関わる自分自身の能力の問題』を切り離すだけでも気持ちは変わる。単なる不注意や忘却のミスなら、深刻に長く落ち込む必要もない。

認知療法では『楽観的・自己肯定的な物事(状況)の受け止め方』を前提にするが『人間関係を良くするための認知の変容』を進めるには、自分自身がいったん相手との過去のしがらみや固定イメージを切り捨てて、フラットな心理状態にならなければならない。合わない相手もいるだろうが共通の仕事の遂行・向上に焦点づけする。

嫌いな奴は嫌いの姿勢で行って最低限の職務遂行で凌ぐやり方もあるが、上下関係・指揮系統のある企業組織で、直属の上司に徹底的に嫌われて否定か無視かの対応しかされなくなれば、その職場で働き続けることはよほどメンタルがタフでないと難しいし、冷遇上等の徹底抗戦で居座れる人はストレスを元々感じにくい。

上司から完全に嫌われたとか見捨てられたレベルでない限り(人格障害・暴力犯罪レベルの異常性の強すぎる上司を除き)、企業人として生きていくつもりなら、『上司との関係改善の工夫・嫌なダメだしから有益な改善点を見つけ出す姿勢』を面従腹背と認知療法を織り交ぜて維持したほうが処世術としてメリットは多いかも。

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