北朝鮮のICBM発射実験と北朝鮮の目的の分かりにくさ:大日本帝国時代の外交の失敗から考える

北海道上空通過の射程距離2000kmのICBMによる対米威嚇。北朝鮮は1933年に国際連盟を脱退した旧日本に似て『国際的孤立・夜郎自大』に陥った。リットン調査団による満州国非承認を国連で全会一致され日本はキレた。北朝鮮も核を全会一致で否定されキレる。

北朝鮮が東に向けミサイル発射=韓国軍

世界史を振り返れば、世界の主流(強大国の秩序)から外れ、客観的実力を考えず国際協調を反故にした夜郎自大の国は自滅してきた。北朝鮮は日本列島を核兵器で「沈める」と恫喝するだけでなく、核実験に対して追加制裁決議を行った国連を破壊すると威嚇するが、「世界の主要国家のすべて」を敵に回して国家は存続できない。

北朝鮮の問題は、総書記の自己中心主義と体制維持のあがきであり、「客観的・倫理的な認識の欠如」と「反省なき軍国主義の肥大」である。金正恩であれ朝鮮労働党・人民軍の幹部であれ、「自国民を苦しめ国際社会に迷惑をかけ核戦争の破滅を煽ってまで」今の独裁体制や既得権を守る必要はないがその執着も異常だ。

満州国にせよ核開発にせよ、国際社会が全会一致で否定している行動を、国連脱退で孤立してまで強引に押し進めるリスクはやはり大きい。北朝鮮の核兵器開発は、「直接的な大量破壊兵器による威嚇」という意味で悪質かつ不穏であり、米国が核先制攻撃で脅してもおらず国防に核が必要なわけでもない。

そもそも、北朝鮮は何がしたいのか、何をしてほしいのかという要求が曖昧であり、「核武装しなければやられるという被害妄想」で核兵器開発・ミサイル発射を自己正当化しているだけで、現実認識自体がズレ過ぎている。何に困っていて米国や日本に何をしてほしいのか、人民の生活・人権をどう改善していくかの現実論がない。

北朝鮮の統治能力や人民の生活水準維持に限界が来ているのであれば、それこそ国連を破壊するなど馬鹿げた妄想で威嚇するのではなく、「現在の国内総生産・国民平均所得・地方や農村の食糧事情・格差問題」などを国連に自己申告して、国内の政治経済・食糧事情を改善するための支援を求めるべきだ。核で遊んでも解決しない。

北朝鮮の要求はただ構わずに放っておけ、独裁を続けさせよなのか。すでに核兵器・ミサイルの技術はある程度のものを持っているという事実を認め、米国や日本、韓国、国連が北朝鮮に干渉しなければそれで良い、ミサイル発射もしないというのであれば、日米にとって十分呑める楽な条件だが…

しかし日米韓と国連が完全に反応せずに核保有しましたねと認めて北朝鮮を放置したら、今まで膨大な国家予算をかけ開発した核やミサイルを持っていても、脅す相手も国防の必要もなく「宝の持ち腐れ」で核は経済生産性もないから、北朝鮮にとって米国から無視される肩透かしは余計に逆ギレを煽りそうである。北朝鮮は何がしたいのか……

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