大阪府高槻市の少女殺害遺棄事件:少女の身元不明・猟奇性・殺害の動機不明など不可解な点が多い

大阪府高槻市の駐車場に若い女性の遺体が遺棄された事件。被害者は小中学生くらいの10代の子供と推定されているが、未だ身元も判明せず親からの問い合わせもないのは不可解だ。『無戸籍児・親(養育者)の虐待殺人』等の可能性もあるが、数十箇所の傷・顔面を粘着テープで巻く等が異常・猟奇的でどこかサイコパス的な心理構造を意識させる。

物流センター所有の広い駐車場で、薄暗くて見通しは悪いが、真夜中でも1時間に1回は車の出入りがあり、夜中に定期の見回りもしているという。続報で遺体発見の1時間前に防犯カメラに遺棄に関係したと見られる二台の車が映っていたという。猟奇性を感じる事件で単独犯でないのは珍しいが車の特定ができれば逮捕に近づく。

『遺棄現場の選び方』や『二台の車で現場に乗り付けたこと』が、捜査を混乱させる計算でないのであれば、犯人の遺体遺棄はかなり行き当たりばったりで杜撰なものである。実際、遺棄して二台の車が出て行った30分後には仕事のトラックが現場に入ってきてすぐ遺体が発見されており、30分遅れていれば鉢合わせしていた。

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佐野研二郎氏の東京五輪エンブレムの模倣疑惑:『コネ・著作権』の絡むデザイン・芸術・創作の仕事の特殊性

佐野研二郎氏の東京五輪エンブレムの模倣疑惑は、『デザインの模倣事例の続出』で問題が拡大しているが、この問題は表面的には『一人のデザイナーの倫理観・アイデア・著作権違反の問題』だが、根本にあるのは『閉鎖的なデザイナーの世界の選考・評価の曖昧さ』と『実力・コネの不可分性(非実力主義の要素)』だろう。

膨大無数のデザインやアイデアがウェブに溢れるウェブ社会で『著作権法の形骸化(オリジナル性の多数化・編集化)』が起こっていて、音楽を筆頭にかつての著作権ビジネスが斜陽期に入った影響もあるが、この五輪エンブレムは『巨大な国策による東京五輪利権の末端』で発生した杜撰な仕事のやり方の問題である。

東京五輪エンブレム審査委員会は、電通に次ぐ広告代理店・博報堂の人脈が関係していたとされる。佐野研二郎氏が大手案件を獲得してきた背景には、博報堂のキャリア・人脈と親族のプッシュも影響しているが、逆にそういったメディア・広告・大企業の人脈に食い込まないと、意匠のデザイン一本で生計を立てるのは至難である。

デザインや芸術の世界は、センス・実力・才覚があれば公正な競争を通して評価される単純なものではなく、どのデザインや絵が優れているかを客観的に評価することが出版部数のある漫画等より難しい。『業界・権威的有力者のお墨付き』と『大組織の利権・人間関係でのポスト』を得るとやっつけ仕事や丸投げになりやすい。

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アジア太平洋戦争を振り返った『安倍談話』についての感想:なぜ国・民族で排他的にいがみあうのか?

安倍談話の内容は『反論可能性を予期した完全性』を担保したもので、思想的・政治的なバイアスを極力排除した穏当なものだが、安倍首相本人の今までの歴史観・抑止力と安保情勢の認識が反映されておらず建前的な装いもある。

安倍首相の戦後70年談話全文

残念なのは、安倍談話を読んでの一部の国民の『党派的・イデオロギー的な反応』だろう。『この談話に同意できなければ日本人ではない・日本から出て行け』というムラ社会的な排他性は、先のアジア太平洋戦争において『私は戦争反対であると言えない全体主義(精神総動員)の空気』を醸成する群集心理の発露・踏み絵だった。

『私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない』というのは、『現代的な個人主義の発想』でありもっともだが、それを言っている安倍首相自身が『復古的(反個人主義的)な集団帰属・規範主義の責任ある日本人』を理想的な日本人の原型として持ち上げているのは皮肉だ。

ある国に所属している同じ国民であっても、『国家・民族・歴史と自我同一化する個人』もいればそうでない個人もいるというのが、『過去の歴史的責任の世代間継承』を切断する社会認識のとっかかりになる。なぜ国家単位で親・祖父母の世代の戦争の罪を子孫が問われるのか、世代間の価値・歴史の継承が推測されるからである。

民族主義の右派の感受性に置き換えると、ある韓国人が『私は韓国人ですが、韓国政府の歴史認識や右翼的な日本への民族的嫌悪とは関わりがなく、私は私として日本人と仲良くやっていきたいと思っています』と語った時に、どう思うかということが『過去の戦争・歴史の責任の世代間継承』と深く関わっているのだ。

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mixiが“モンスターストライク”の大ヒットで、純利益5.5倍の159億円という驚異的決算

mixiの四半期決算はパズドラ超えの『モンスターストライクの快進撃』を裏づけるものとなった。SNSのmixiは今やモンスト頼みのゲームの会社か。売上高3.9倍の500億円、営業利益5.2倍の243億円、純利益5.5倍の159億円という驚異的好決算だがゲームの不安定さの懸念で株価はかなり抑えられ気味(逆に下落傾向を示したりする時も多い)である。

モンストはソーシャルゲーム市場で宝くじを引いたようなものだが、スマホのタッチパネル特性を活用した『引っ張って敵・味方にぶつけるというアイデア』はありそうでなかった。『4人協力の共闘プレイ+ぶつかって跳ね返る角度・止まる場所の一定の予見可能性+ダメージバリア・地雷等の属性』で飽きにくい仕組みを作った。

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Googleが持ち株会社Alphabetを創設・Googleの新CEOにサンダー・ピチャイ氏が就任

Googleが組織再編の構造改革で、持株会社Alphabetを創設。このニュースだけで株価が7%上昇した。Google主力の検索広告事業は広大な市場を独占しているが、近年はGoogleがインデックスできないSNSの普及が進み、成長率は鈍化傾向にあった。組織効率とコスト削減で利益率は維持しているが。

Googleという世界トップレベルのブランド力を持つ名前が銘柄から消え、全Google株は自動的にAlphabet株に変換、GoogleはAlphabetの資本・経営の傘下に組み入れられる。新会社創設の理由は、『検索以外の新規事業による長期的視野での次の成長力の開発』だろうが、現状に安住しない姿勢。

株価上昇の分析記事では、持株会社を設立することで、Googleの稼ぎ頭である検索事業以外の事業の現在の状態と将来の可能性が見えやすくなるからとされている。『新規・研究開発などベンチャー性(ハイリスク)の高い事業』の業務進捗と財務の独立性が高まり、『事業別財務情報の開示』で財務・業績の透明性が高まる。

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人工知能(AI)・ロボット技術が進歩した未来の社会はどうなっているのだろうか?:希望と不安の両面がある

人間と同等以上の人工知能とそのAI搭載の権利のないロボットは『倫理的問題を捨象した未来の奴隷制』か。過渡期に『失業者の増大・関係性の混乱・依存的堕落・少子化加速』等の大混乱が想定される。

クリエイティブな仕事は人工知能に奪われる!? 2045年問題の行方

人間と極めて近しい外観と知性、実行能力を持ったロボットなりヒューマノイドなりが製造された時の最大の問題は、『自我のない有能者としての機械』が人の命令によって『人間の様々な欲望を満たす都合の良い非生物の他者』として自己複製を続ける事の存在意義を、AIが自省的に考えないままでいてくれるかという事かも。

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