ウェアラブル端末としてのスマートウォッチ

腕時計型のウェアラブル端末としては、ソニーの“SmartWatch 2”とサムスンの“GALAXY Gear”がでているが、これらのガジェットは『スマートフォンを取り出さずに着信情報を確認したいニーズ・スマホを携帯音楽プレイヤーとして使いたいニーズ』を満たすくらいで、スマホ本体に相当するような必須性・革新性はないように思う。

スマートウォッチ、話題の2機種を試してみた

スマホ本体を取り出しにくい状況というのは『コンサート(ライブや舞台)・映画館・講演会・会議・講義(授業)』など幾つか想定することができるので、スマートウォッチだけで電話やメール、SNSの着信を知ることができたり、メール本文を読んだりできるのは便利といえば便利だが、いずれもそこまで『リアルタイムでの着信確認が必要な差し迫った状況』というのはそれほど多くない気はする。

1時間くらい用事が終わるまで待ったり、少し会場を離れたりして、スマホ本体でちょっと確認すればいいだけの話である。スマートウォッチでの通話というのも、外だとスピーカーでの通話は『会話内容』が外に漏れるので嫌がる人は嫌がるだろうし、Bluetoothのヘッドセットなどを使う通話というのも意外に面倒くさいものである。普段からヘッドセットのイヤホンでいつも音楽を聴いているというような人であれば、スマートウォッチでの即時の通話は使える機能になるかもしれないが。

個人的には『スマホのサブデバイスとしてのスマートウォッチ』よりも、『活動量計+気圧や高度の測定+GPSでの位置のログがついたスマートウォッチ』のほうが欲しいと思う。

ウェアラブル端末では『リアルタイムの映像録画+遠隔的な共有体験』ができるメガネ型端末のほうが売れる可能性があるだろうが、『いつでもどこでも録画やアップロードができる端末』はプライバシー侵害や名誉毀損・侮辱・盗撮などの法的・倫理的なリスクがあるため、『録画禁止の区域や録画拒否の意思表示などのルールやマナー・録画していることが外部から簡単に分かる設計』が要求されることになるだろう。