大人になって分かってくる『日本文化の本質・味わい深さ(風情風流)』とは何なのか?

露天風呂・日本庭園・寺社仏閣など大人が嗜好する日本文化の景観は『自然を模倣した人工造形・自然と調和した建築設計』が多い。食物や器物・趣味でも『華美・贅沢・奇抜の対極にある素材・わびさび・日常性』を味わおうとする。

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大人になって良さが分かるというのは『知識・教養・判断軸の裏づけができて実物を見たり体験したりすることによる分かり方(他者との文化的価値の共有体験が付加価値となる)』が多いが、『流行のもの・一時的ではない歴史(持続継承性)を持つ日本文化』に興味を持つ事から始まりやすい。装飾的でない普遍性を求める。

日本文化の本質の一つに、ごちゃごちゃしておらず過度に装飾的・顕示的でないという自然さ、素朴さがある。『簡素で質朴な機能性』や『自然で飽きにくい日常性』のいずれかに当てはまる日本文化のモノやコトは多い。『お茶(緑茶)・漬物・味噌汁・納豆』など飲食物にしてもあっさり・調味調理は簡素・後味が良いである。

自然の猛威から文明世界を守る壁を築く『石の文化』、自然の景観と文明世界を調和させる『木の文化』の対照もあるが、日本文化の景観美の多くは『自然と競い合う人間のテクノロジー』ではなく『人間社会に箱庭的な自然を再現しようとする試み』である。温泉も寺社も自然とその力を近くに感じる場・装置である。

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